20240726: Ride on Life
「ふつうの暮らし」を美学する 青田麻未 という本を読み終えた。
新書なのだけど、始終やさしかった。上品な大学教師がやさしい口調で授業をしている感じだし、実際にそう。(大学の先生みたいです。)
面白かった点を列挙
・日常のなかに世界制作がある。些細なことでも自分で決めて、料理でも思想でもなんかしら作ってる。そしてそこには損得とかもあるけど、感性(心地いいなあ、これなんかいいなあ)が働いていること。
・趣味のよさ(センスみたいな)のを、知識や経験によって磨けもすること。それで物事の見方が変わってくること。
・芸術作品には、「清潔さ」「汚さ」(衛生面のね)がないこと。でも、生活にはあること。たしかにこの作品なんかくさそうとか思ったことないわ。
・料理は芸術になりうるかというはなし。ここで、なりうることもあるしそうじゃないこと(節約残り物料理とか)もあるというのがおもしろかった。TPO。というか、気分の問題。ちゃんと心込めて作ってたら、同じ材料でも芸術には値するかもしれないってはなしかも。(そう書いてはないです)
・生活のリズムの話。これおもろかったー。生活リズムってよく言うけど、生活にリズムがあるって話がおもしろかった。朝起きてスマホいじったり、コーヒー淹れたり、それがリズムを生んでいて、それに乗れない日は「私って大丈夫かな」みたいな焦燥感を抱いてしまう、みたいな話。まあいいかえれば、ルーティンワークってことなんだけど、ルーティンワークってなんか固いイメージじゃないですか。この本は、ルーティンワークのブレとか、再構築を受け入れていて、そこがリズムを楽しくさせるなって思ったんですよね。グルーヴ感、アドリブ、みたいなやつです。いや、ほんと生活って音楽じゃん。って思って、新書なのに涙出そうになったー。新書で泣くことないと思ってたー。
で、さらに感動したのが、なぜ私たちがそのリズムを続けられるかという大きな要因のひとつに、「終わり・完成が期待できるから」ってことが挙げられてたんですよ。
やっばー。
まじ音楽じゃんって思って。
曲聴いてて、それだけでもちろん楽しいんだけど、なんで私たちが曲を聴き続けられるかって言ったら、一曲一曲に素晴らしい終わり方があるからだと思うんですよね。最後まできかなくても、サビ終わったら次の曲、でも全然いいんですけど(到達目標はそれぞれなので)。Aメロ・Bメロ・サビ・最後っていう流れがあるという意味で、音楽は
で、遊びとか仕事もそうだなって思う。仕事については成果ってものがあるからまあ当たり前なんだけど、遊ぶときも、最後の飲みとか楽しみなことがあるからより一層昼間の活動が楽しいんじゃないかなー。いや、酒ってそう思うと神聖だよねー、まあ酒は一例として、夜まで遊ばないと、なんか切ないっすよねー。
で、、まあ音楽の話に戻ると、永遠に続く音楽なんてないんだよなーと当たり前のことを思ったんですよね。
でもFishmansのLong Seasonという曲は、音楽がずっと止まらなければいいのにって着想から作られたんですよね。で、めちゃ長いんです。(28分くらいだった気がする)でも、それでも終わってしまうことは終わってしまうんですよね。
で、終わりのないことって何かって考えたときに、それは無とか死だなーって思って。いや、ほんと中学生みたいですみません。
で、ソナチネ観たときに、やっぱ死の誘惑って強いなー、これみんなあんのかなーなんであんのかなーって思ったんですけど、
あ、なるほどなー、永遠を求めてるから死にたくなるのかって、なりました。というか、生きていたらすべてに終わりが来るから、怖いんだろうなーという、、いやほんと書いてて当たり前のこと過ぎて、なんか恥ずかしくなるけど、パソコンのキーボードで書いてると打ちやすいので、このままにしておきまうs。
いやほんとこれも何回こすられたか(このビルの窓ひとつひとつに人がいるんだ、くらいこすられてる)わからないんですけど、終わりがあるから私たちはルーティンワークとか、生活を組み立てていくことができるんだと、いうことを、本から学んで、
いやたぶん学ぶとこそこじゃないんだろなーとは思ったんですけど
えーと、あとね、生活がリズム?いや、生活がリズムをもつ?ということを書いたんですけど、このリズムに乗るってことが、
日々の不安や焦燥感から逃れる秘訣っぽいです。
そのためには、しっかりしよう!7時に起きよう!とか意志をもつのももちろん大切なんですけど、
個人的には、音楽に乗るように、感覚つまり感性を働かせることが重要なんじゃないかなと思って(個人的にっていってますが、著者のかたも同じこと言ってます)
音楽は脳じゃなくてHeartで乗りますよね?
その気持ちでLet's Ride on Lifeってことだと・・・
思いましたー。