電気圧力鍋を3日使ってみた

 この機器を使う目的は、多忙な時期にまともな食事をするということ。具体的には、これを使用して煮物と汁物を一日おきに作って、あとは炊飯器でご飯を炊く、漬物やサラダを仕込んでおく程度の炊事で切り抜ける。夜の空いた時間にすべてを仕込んでほかは何もしない、というのを目指す。

1.使用機種

アイリスオーヤマ電気圧力鍋 3.0L ホワイト PC-EMA3-W、公式価格9800円(税抜)

https://www.irisplaza.co.jp/index.php?KB=SHOSAI&SID=H513827F

2.実際に作ったもの
大根と鶏もも肉の和風煮物(圧力15分)
さつまいもとりんごの甘煮(圧力2分)
温泉卵(温度調理70℃、20分)
切り干し大根の煮付け(圧力1分)

3.つくってみてわかったこと

3−1.素材と調理法の相性
 加圧できる素材は限られている。例えば、りんごは圧力調理すると崩れてジャムになる。実際に電気圧力鍋のレシピを見ても、ナスやズッキーニのような煮崩れしやすいけど形を残したいというメニューには圧力調理ではなく無水調理をするように書いてある。

3−2.ほったらかしはできないこともある
 例えば、温泉卵は終了したらすぐに冷水に取らないと固くなってしまう。電気圧力鍋は保温性が高い素材で覆われているので、予熱の影響が大きい。

3−3.モノはほぼ炊飯器
 物体としては蓋が外せる圧力炊飯器。なので、手入れは炊飯器をちゃんと扱うことができる人なら大丈夫。容量の上限と材料(粘性の高い液体は油はNG)などを取説どおりに守れば、蓋に食材が付着することはなく、蓋の開閉や洗えないなどのトラブルはないはず(内釜に最大水量のラインが書いてある)。本体外鍋は丸洗いできないので、万一汚してしまったら頑張って拭き取るしかない。蓋の密閉性にも影響が出るかもしれない。ちなみに、フタ部分はフタ本体、パッキン、小さな部品が取り外して水で洗える。

3−4.自動保温機能、予約機能は限られた自動メニューにしかついてない
 この機種は、手動調理後には保温できない。そして予約機能は自動調理の中でも限られた煮込み料理にしか適用されない。つまり、時間があるときに仕込んでほったらかして、食べたいときに温かい状態ですぐに食べられるわけではないのだ。このようなときは温度調理で80℃とかにして温めなおすことになる。

3−5.圧力鍋は長時間煮込み以外は時短にならない
 豚の角煮や牛スネ肉、イワシの骨まで柔らか煮のような、常圧だと数時間煮込まないといけない調理ならば圧力鍋は威力を発揮できる。しかし、電気圧力鍋は圧力が抜けるまで40分位かかるようで、圧力を使うというだけでトータル実質1時間程度かかってしまう。普通にコンロで切り干し大根煮は15分程度煮れば十分なので、かえって時間がかかる。

4.結論
 以上より、先に記した目標を満たすには
よく使う食材や調理を、一度は作って確立する必要がある
調理後に放置できないものは作らない
洗い物をラクにするため吹きこぼさないよう十分に注意する
予約機能、調理後保温機能について、慎重な機種選考をおすすめする。硬い食材を使わないなら、予約と保温がちゃんとできるスロークッカーのほうがいいかもしれない。

ひとまず、以上。(2021/01/22)

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