0199:手放したもの

 公務員を辞めて十日が経過した。この間、主に家業関係であれこれ動いている。始業と終業の時間が明確(時間外はともかく)に定まっている役所に比べて、家業は自分の裁量で働ける分、気持ちは楽だ。もちろんだらけてもいけないので、一応始業終業のリズムはつけるようにしている。

 新型コロナを巡る社会状況は、コロナ疲れの人々をよそに、緊迫を見せている。公務員時代はコロナ(だけではないが)で大きな動きがあるとそれがすぐに仕事に跳ね返ってきたものだが、今はそれがないのが不思議な感じがする。職を退くとは、こういうことなのだなあ。これを「楽になって良かった」とは感じない。むしろ、なんだか妙に腰の据わらない感じがしている。公務員として組織の中で働くということが、単に「労働力を提供して対価を得る」というだけではない、ひとつの生き方になっていたのだとあらためて思う。

 公務員早期退職は、意識の上では、収入を手放して責任を返上し自由を得る判断だった。実は手放したものは他にもいろいろあるのだと、これから少しずつ気付くのかも知れない。

■本日摂取したオタク成分
レコーダーの全番組録画機能(NHKに設定)を生かして部屋の片付けをしながら視聴。『ブラタモリ 東京駅スペシャル』、東京駅は昔は上京時の玄関口だったが、羽田や品川・上野がその座を取って代わった感がある。丸の内・大手前は歩き回ったことがあるけれど、八重洲・日本橋は表面をさらっとなぞったくらい。若い頃は八重洲ブックセンターが定番だったけどね。『SWITCHインタビュー達人達 村木厚子×今野敏』村木さんがコナンを全話ブルーレイに落としてるところに本気度を見た。今野敏、三十年くらい前に『月刊空手道』に空手小説書いてて好きだったんだけど、警察小説は読んだことないんだよね。というわけで、DMMブックスの70%引きセールを使って購入。『鬼滅の刃』第6~7話、この辺りは本放送時にも割とちゃんと観てたな。ボス登場。原作は買わないつもりでここまで来たけど、70%引きセールならということで全巻買った。3話くらいまで読むと、アニメの台詞回しが原作に忠実だということがよく分かった。原作の時点できちんと練ってるんだなあ。『イジらないで、長瀞さん』第1話、うーん、テイストは宇崎ちゃんだなあ。宇崎ちゃんが周辺キャラの存在によって愛され作品になったのに対して、こちらは第1話の時点ではそうした要素が見あたらない。まあ少し観続けるけど、どうなるかね。『青天を衝け』第4話、結構観ずに溜まってる。大河ドラマは最初の方で溜めてしまうと結局観れなくなっちゃうんだよな。なので久しぶりに観たけれど私は話半分。妻はじっくり観て面白かったらしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?