人間関係の方法と態度

私たちは人間関係について、2つの一貫した方針をもっている。
第1に、敵対的な人間にたいしては手きびしくなければならず、それを圧倒しなければならず、それを消滅しなければならないということ。
第2に、味方にたいし、仲間にたいし、上司にたいし、部下にたいし、周囲の好意的な人々にたいしては、おだやかでなければならず、人間関係をしなやかで強固なものにしなければならないということである。

私たちは、世界の悲惨を忌避して、全国の津々浦々から集まってきたのである。……私たち1人ひとりの仲間へたがいに心をくばりあい、いたわりあい、助けあわなければならない。

仲間を守り友を愛し、職場で働く者同士が労り合うように呼びかけるとともに、おたがいの欠点や誤りをみんなの前で述べあい、すみやかにただすべきである。このようにすれば、しなやかで強固な人間関係の構築という目的を立派にはたすことができる。

 人間関係がうまくいかないのは、方法が間違っているからだとおもっている人がたくさんいるが、わたしは、つねにかれらに、それは人々を尊重するという根本的態度の問題であるといってきた。
この態度が出発点となって、いろいろの方法がうまれるのである。
この態度をはなれれば、方法もかならず誤ってくるし、人間関係の内部も、この人間関係と外の人間関係のあいだの関係もけっしてうまくいかない。
人間関係の3大原則は、第1が人間関係内部の一致であり、第2が人間関係と外部の人間関係との一致であり、第3が敵対する人間関係の瓦解である。
これらの原則が効果的に実行されるには、仲間の尊重、外部の人々の尊重、敵意は無いが未熟ゆえに態度の中に敵性を残す人の人格の尊重という根本的態度から出発しなければならない。

これらのことを根本的態度の問題ではなくて、技術的な方法の問題だと考える人びとは、ほんとうに考えちがいをしているのであって、ぜひあらためなければならない。

人間関係の構築の仕事は、長期にわたる、辛抱づよい、きめのこまかな仕事であって、人びとが数十年にわたる生活のなかで形成してきた思想意識を何回かの授業や何回かの会議であらためようとしても、それはできるものではないということを、私たちははかならず知っていなければならない。
人を心服させるには、説得するより以外になく、強制的に服従させることはできない。強制的に服従させようとすれば、その結果、どう圧力をかけても服従させられないのがつねである。


ってスシローの後ろの卓でPTAの集まりっぽいおばちゃんたちが話してたのが聴こえました。




※毛沢東著作より将兵関係について書かれた箇所を抜粋し「我々の軍隊」などの語を「人間関係」へと改変しています。

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