マガジンのカバー画像

FMグループ公開社内報 投稿別カテゴリー:笹谷部長

51
笹谷部長の投稿記事一覧です
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

「不動産豆知識30 隣地使用権に関する改正」笹谷部長 Vol.209

FMグループ社内報Vol.209【投稿者:笹谷部長】 今回は、民法の相隣関係規定について紹介をしようと思います。この規定は、令和3年4月28日に公布され令和5年4月1日施行されました。 従来から民法209条1項では、土地の所有者が「境界またはその付近において障壁または建物を築造し、または修繕するため」必要な範囲内で、隣地を使用することが認められていましたが、これだと抽象的過ぎて分かりづらいですよね。 これをもっとハッキリと分かり易くする為、改正民法209条1項では、以下の

「不動産豆知識29 買戻し特約の登記」笹谷部長 Vol.204

FMグループ社内報Vol.204【投稿者:笹谷部長】 先日、契約案件の登記簿を見ていて、めったに見掛けない登記がされているのを見つけました。甲区欄に付記登記として「買戻特約」という登記がされていました。 これは、一歩間違えると売り物にならない物件なので、今日はその辺のお話を出来ればと思います。 買戻しは、文字通り売った物件を買い戻す事です。 例えばAさんがBさんに3000万円で土地付き建物を売却した場合、AさんがBさんに3000万円と契約に掛かった諸費用を返還すれば、契約

「不動産豆知識28 ホームインスペクションと建物状況調査の違い」笹谷部長 Vol.199

FMグループ社内報Vol.199【投稿者:笹谷部長】 元々は2018年に改正された宅地建物取引業法に、中古住宅市場の活性化を目的として盛り込まれた制度です。 業法上の建物状況調査とそうでないものがあり、非常に紛らわしくなっている為、今一度内容を整理してみたいと思います。 お客さまに説明する際の一助になれば幸いです。 まずは、正式な「建物状況調査」の定義はこうなります。 ・平成29年国土交通省告示第82号に基づき実施される調査で、宅建業法第34条の2に規定されるもの(媒介

「不動産豆知識27 その他の重要な事項」FM笹谷部長 Vol.195

FMグループ社内報Vol.195【投稿者:笹谷部長】 今日はお客さまへの説明義務のお話です。 皆さんご存じのように我々宅建業者には、買主や借主に重要事項の説明義務があります。 最近では賃貸住宅管理業法の施行により、管理を委託する不動産オーナーに対して管理業者による。管理受託契約の重要事項説明が義務付けられたのが記憶に新しいところです。 我々宅建業者がこの説明義務に違反した場合には、行政庁から指示処分や業務停止処分を受けてしまいます。また媒介契約は、民法上の準委任契約に当