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アメリカの住宅市場:バブルなのか、それとも持続可能な成長か?
アメリカの住宅市場は、近年顕著な価格上昇を見せています。
特に2020年から2022年にかけての上昇は、前年比13%を上回るスピードです。
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出典:https://jp.investing.com/economic-calendar/monthly-home-price-index-1287
住宅価格の高騰背景
低金利の影響
コロナウイルスの影響で設定された低金利は、ローンの利用を促進し、住宅需要を増加させました。
人々がお金を借りやすくなったことで住宅を購入する人が増え、住宅価格が上昇してくという流れがおきました。
2022年にはFRBが金利を引き上げたことにより、需要が抑えられ価格上昇はある程度落ち着きましたが、依然として上昇傾向は変わりません。
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出典:https://www.gaitame.com/markets/seisakukinri/newyork.html
州ごとの規制
アメリカには「ゾーニング規制」と呼ばれる規制があり、これにより新築住宅の建設が困難であるという側面があります。
ゾーニング規制とは、地方政府が定める特定のエリアにどのような建物を建てられるかを規制する一連の規則です。
この規制により住宅供給が抑制され、住宅価格が上昇する一因となっています。
近年の住宅価格上昇の対策のために、連邦政府が規制緩和をするよう財政的な補助をするなどの対策を行なっています。
The White House
将来の展望:バブルか持続か?
FRBによる利上げの効果か住宅価格上昇は抑え込まれつつあり、正常化への道筋は見えてきています。
しかし上記で紹介した価格上昇の要因以外にも、材料不足、人材不足、大手資本の参入など価格上昇には様々な要素があります。
今後も住宅市場の上昇は継続しそうで、今後バブル崩壊のようなシナリオの可能性は低いと考えられます。
まとめ:投資の判断に役立てるために
アメリカの住宅市場の現状と将来の展望を解析しました。
日本に住んでいたら関係ないこととはいえ、投資は一寸先は闇。こういったことにも目を向けて、供給が需要を上回ることがないのか注視し、適切な判断を行うことが肝要ですね。