こんな時代だからこそ...
私は過去にコンサルティング事業・広告事業・印刷事業など、
異なる複数の分野で新規事業を立ち上げてきたため、
多くの経営者とお話をする機会に恵まれていました。
私がお会いした多くの経営者は、『最大の経営課題は商品・サービス力の強化であり、経営上のすべての活動は商品力特化に集約できる』と考えていました。
外食産業経営者、物販系経営者はよりその傾向が顕著でした。
味・雰囲気・接客・提供スピード等、他業種でいうところの【商品力の強化こそが事業収益化の本質である】というお考えを根強く持っていらっしゃいました。
では、実際はどうでしょうか?
本当に商品力が強ければ事業は収益化するのでしょうか?
わかりやすい言い方に変えると、
世の中で人気店と言われるお店は、はたして2度と忘れられないようなおいしい料理を提供しているでしょうか?
あるいは、顧客が感動するような接客を行っているのでしょうか?
もちろん非常識なほどおいしい料理を提供しているお店もあります。
また、素晴らしい接客に感動し、その接客を受けるためにもう一度あのお店に行きたいと思うようなお店もないとは言いません。
しかし、世の中の常でそれはほんの一握りです。
恐ろしいことに大半の人気店は、味も接客も大したことがないというのが実態なのです。
そして、それを知った経営者はこう考えます。
『うちの店(会社)が良いものを出しているから、もう少し我慢すればウチもいつか流行るだろう』と。
しかし、現実はいくら待てどもお客さんの数は増えません。
こうして経営者は頭を抱える事になります。
だからこそ、ここにマーケティングの真理があります。
【商品力の強い商品が必ずしも売れるとは限らない】という事です。
私も新規事業を立ち上げる過程で何度もこの壁にぶつかりました。
どう考えても競合他社より商品は優れているのに顧客は自社を選んでくれず、途方にくれたことが何度もありました。
ではなぜこんな事が起こるのでしょうか?
理由は明快です。
マーケティングの世界には、【事実】というものは存在しないからです。
存在するのは顧客や見込みの【知覚】のみです。
全ての事実は顧客の【主観】というフィルターを通って顧客に伝わっています。
客観的な事実というのはそこに存在していないのです。
消費行動を引き起こすためには、
『その商品がどれだけ優れているかという事(=事実)』よりも『この商品は優れていると消費者に思ってもらう事・感じてもらう事(=知覚)』の方が重要なのです。
そのため、
【顧客を集めるためには、人は心の中でどのようなプロセスを経て知覚をしていくのか。という事を意識した活動が必要】になります。
これこそがマーケティングの本質です。
これから私が綴っていく様々な事は、今の・これからの社会を生き抜いていく為に本当に大切な事です。
『働かないといけないから仕事をしている』
『次の休みまでの辛抱だからとりあえず今日も普段通り仕事しよう』
そんな事を思わないでください。
毎日の通勤電車や信号待ちで見る通勤ドライバーを見て思います。
【これから一日の始まりなのに、誰も元気もなく暗い顔で、楽しそうじゃない!】
これが海外と違って、日本国内の現状です。
経営者の方もそうですが、このストレス社会を我慢して毎日を生き抜いている社会人の皆様に読んで頂きたいと強く思っています。
これから私が綴っていく様々な事を読んで頂いて、
これだっ!と思ったことを覚えてそれを自分の仕事内容に置き換えて実践する事ができれば、どんな仕事でも成果に結びついていくと思います。
実際に私が1000件以上の企業や店舗でお伝えしてきた事で明るい結末になっています。
自分や自分の大切な人が安心して笑顔で幸せな毎日の生活を手に入れて欲しい、そう強く願っています。
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