5000億個くらいあるユンギさんへの感謝のうちのひとつ

BTSをちゃんと知るより前の2020年前半、世界が目に見えないものに脅かされ始めた頃、独りだったわたしはホールジーのManicというアルバムを狂ったように聴いていた。

今聴いたら頭がイカれそうだったあの時の香りとか風景が蘇ってくるようで苦しくなる。そのくらいこのアルバムに助けられていたという意味でもある。パーソナルな内容が多いこのアルバムを他人の人生を覗き見するような気持ちで聴き、そのわかりにくさに安堵していた。

どの曲を聴いても、アウトロが終わると次の曲のイントロが勝手に思い浮かぶ。レコードなら擦り切れるほど聴いたと言えると思う。このアルバムには何人かのアーティストもコラボ参加していた。

13曲目は

"SUGA's Interlude"

これがBTSのSUGAによる音楽だったと気づいたのは
自分がBTSを好きだと認識して随分経ってからだった。


どこの言語かわからない言葉を並べるこのアーティストがわたしのよく知るユンギさんだったと繋がった時、声も出なかった。
なにも言えなかった。だから何度も何度もこの声がユンギさんだと自分の中で噛み締めて心の奥に大事に仕舞った。

この人だったのか。
あの時あたしを助けてくれていた音は、あなたのものだったのか。




名前も顔も知らない頃から勝手にあなたに助けられていた。
ありがとう、助けてくれて。
ありがとう、音楽をやってくれて。

あたしは今日も明日も明後日もこれからずっと変わらずあなたの幸せを願っていると思う。

ユンギさん、お誕生日おめでとう。