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[本格ミステリ] 孤島の来訪者/方丈貴恵・感想

やはり、竜泉家の一族シリーズは特殊設定の使い方が非常に上手い。時空旅行者の砂時計のときも思ったが。

今回の特殊設定は人ならざるもだったが、やはり犯人が特殊設定を持っていることによって知っているトリックでも、特殊設定を一枚噛ませる事によって、全然違うものに見えるので気がつかなくなる。しかし、種明かしされるとそれ知ってるとなるので、上手くやられた感があって非常に面白い。

それと、竜泉家の一族シリーズの特殊設定は良い感じに非現実性があるところもすごい好き。前回のタイムスリップといい、今回の人ならざるものといい、他作品の特殊設定よりSF感が強かったりするので、本格ミステリとは違った角度からも楽しめる作品になっていると思う。

自分がこの特殊設定を持つ犯人だったらどのような特殊設定の使い方をして犯行をするかとか考えるとより楽しめますし、こんなトリックありじゃないとか考え始めると、どこまでも妄想が広がっていく感じです。

特殊設定の本格ミステリが好きな人は是非読んでほしいですし、そうでない人でもSFが好きだったりする人には是非読んでもらいたいなと思う作品です。
是非、楽しんでください!

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