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チャーミーにとっての人間 

途中経過を神様に報告しおわった。
いつ来ても、何もない空間。
何も見えない闇の中
返事のない相手に言葉を紡ぐ。
それがいつも神様への報告。
何かを聞かれたり
何かしら反応があった時は
きっと、人類にとって何か起きるのだろうか?
今回もそれはなく無事に終わった。

感じられなかった5感が戻るようだった。
様々な音がする。綺麗な音。激しい音。騒々しいだけの音。誰かの音。
熱くじめじめした感触と、そんな風と街のブレンド味。
どこかの夕飯のにおい、誰かの香水のにおい、赤ん坊のにおい。
そして、この視界に入る様々な景色。
我々の目はどれだけの色を識別して、認識しているのだろう。
色相環は見てきた人たちに重なるようで。
誰かをあらわす色で、隣り合うものとは似てきて、遠くにいるものとは違う色で。
種族は違うけれど、人類には絶望していない。
魅力的な色もあることを知っているから。
残りの夏をどう過ごそう。
喜多さんに相談してみよう。いつもの南風で。
別れるときは来るけど、湿っぽくない別れ方をしよう。

2024 文披31題 day30 色相

後書き
明日は文披31題最終回。
誰にスポットライトを当てるべきか。
チャーミーに少し触ったくらいなのを思い出したので。
明日もサラッと済ませる予定です。

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