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続く鉄の道

明治。大正。昭和。平成。令和。
今は移動手段としてではなく、それを見る、乗ること自体が観光とされている蒸気機関車。

彼は江戸の開国をきっかけに日本に伝わり、
明治に走ることになる近代化の象徴。
彼は移動手段としては昭和に、その使命を終える。スピードを求める時代の流れに機関車は追いつけなかった。
そんなスピード感が増してくる平成。現代への象徴。
明治に走り始めた彼。
日本の明治生まれの方は2021年の6月に亡くなった方が最後の1人だったとのこと。
彼はその人を乗せたことがあるだろうか?
同じ時代を共に生きた人を。彼はきっとその時代に生きる様々な人を乗せて、彼なりに使命を果たしていたはずだ。

時代を超えて、スピードに取り残され、本来の目的を終えた彼。汽笛に哀愁を重なる人もいる。
無骨な姿ながら、緩やかで、扱いが雑だと走らない頑固な彼に「人間」を重ねてしまう人もいる。
それゆえに彼は愛されている。

お題『木、鉄、光 #3つの素材を使って何かを作る 』ハン@世界を旅するお弁当様

【後書き】
お題を見た瞬間閃きました。
これは蒸気機関車(SL)をテーマにするしかないと。
鉄の塊である機関車、客席や軌条の木、石炭から生まれる火(光と熱)。
3つのお題を内包している。これしかない。そう思いました。こじつけ?
私もそう思います(๑˃̵ᴗ˂̵)

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