意味のない言葉と優しい時間


子どもといるとふざけたくなってしまう私と、いつまでも遊びたい2歳息子との相性も加わって、息子が眠りにつくまで長いときは2時間もベッドの上で遊んでることもあります。

子守唄は一緒に歌いだしていつの間にかふざけ合いになる。絵本も盛り上がって楽しくなる。寝たふりが一番効果的だけど、ふりじゃなくなって寝てしまうことが多くて夜中に家事と仕事をすることになります。

次に、部屋を真っ暗にして創作物語を作るようにもなりました。
息子が森を歩いていると、くまさんが一緒に遊ぼーって登場して、そしたらリスさんもふくろうさんも現れて。少し話してから、続きは明日!にも、もっとー!とわくわくしてる息子がいて、やっぱり寝たふりになります。

最近、私が取材を受けたとき、言葉で伝える準備のできてなさにがっかりした出来事がありました。
自分の気持ちに近くてなじむ言葉が出てこない。

夫にも、麻紀ちゃんは誤解されるような言葉を使うからなーと言われて、言葉を考えすぎて疲れて眠る前の面白い物語も出てこなくなりました。
なんにも思い浮かばなかったので、

ぽんぽんぽん
シューシュー
ぷくぷくぷく
トゥルン、トゥルン、トゥルン
しゃかしゃかとーん
カシャン、カッシャーン
コシュコシュシュッシュー

真っ暗な部屋の中でなんの意味のない言葉を思いついたままに音にしていきました。

頭に浮かんだ最初の文字に文字を付け加えていくと、不思議と同じ言葉にもならず。自分の心地よさだけで音をつなげていきました。

息子は何も言わずに次々に出てくる音を静かに聞いてて、そのまま眠りにつきました。

2歳になって会話ができるようになって、毎日意味のある言葉を聞いて、理解して、使って、息子も疲れていたのかもしれない。

音として声を使ってなんにも意味はないけど、優しい時間です。


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