トレイルデザイン-Trunpikes
Wet Areas
湿地や湿原など水捌け悪い場所(ウェットエリア)ではよく木道が設置されます。しかし、木道は材料を荷揚げするのが大変!という方はターンパイクという方法も検討してみてはいかがでしょうか?
Trunpikes
Figure 41(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)
ターンパイクは主に、平らで排水する場所がないエリアや、水捌けの悪いエリアで使われる方法です。簡単にいうとトレイルをかさ上げして水をトレイルの脇に逃がします。かさ上げしたトレイルの両サイドは木や石で固定し、その中に砂利や土を詰めます。
Geotextile
地面との間には「ジオテキスタイル」なるものを挟んでいます。不繊維で土木の分野で補強の為に使われるものらしいのですがここでは、上からの水は下に浸透させて、下からの湿気を通させない、といった役割のようです。
Side ditch
両脇にには溝をつけて水を誘導してやります。図のように1:1の傾斜をつけます。
Crown
トレイルの踏面の形状については、今までに「インスロープ」と「アウトスロープ」が登場してきましたが、ここでは新たに「クラウン」という形状が登場します。クラウン、つまり凸型とでもいいましょうか。これはターンパイクのように水を両サイドに逃したい場合に使われます。
Finding Fill
ターンパイクは大量の砂利や土が必要となるため、どこかから(できれば近場から)調達する必要があります。狙い目としては水が流れているところや沢状の地形になってい場所です。そういった場所の底には、流されてきた砂利や土砂が堆積しているはずです。ただし、そこの生態系を撹乱しないように注意が必要です。
メリット
木道と比べてターンパイクのメリットは何でしょうか?一つ思いつくのは、同じ幅のトレイルをつくった場合、使用する木材の量が少なくて済むこと。ただし、土砂を用意したりと労力はかなりかかりそうですし、ジオテキスタイルも必要となりますので、コスト的なメリットはなさそうです。
もう一つメリットがあるとしたら耐用年数ではないでしょうか。木道の場合は時間が経つと木道自体が痛んできて交換する必要が出てきますが、ターンパイクの場合は基本的にメンテナンスだけで済みます。良く出来たターンパイクをきちんとメンテナンスすれば数十年持つようです。
トータル的に考えると木道とターンパイクどちらが良いのでしょうか?
STANDARD TRAIL PLAN
( U.S. Forest Service Standard Trail Plans and Specifications より)
参考
Trail Construction and Maintenance Notebook 2007
※タイトルと内容が一致してません