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治験を何度かやっていたころの話

お金のために身体と尊厳と精神を捧げたことはありますか

学生のバイトといえば色々ありますがなんか危険視されているのが治験というバイト(?)。実際にはバイトではなく協力という感じの名目なのですがそれはまぁ置いておき、私は今までに5回ほど治験を受けたことがあります

就職活動では幾度も落ちた私ですが治験の検査では無敗と治験エリートなのではないかと自分では思っているのですが、そんな少し怪しまれている治験というものについて書いていこうと思います。

治験ってなんよ

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まずはじめに治験ってなんよって話ですが簡単にいうとお前の身体を使ってお薬を投与するから協力金あげるよってことです。この人体を使った治験をパスしないと薬として世の中に出せないからですね

治験にも種類が色々あり初めての人体実験などの第一相試験やら骨を折って治す治験やら様々。(私は骨折り治験の募集は見たことないけど)
実際のところその試験の危険度で協力金がいくらか決まるわけなので初めての人体実験などは非常に高額です。ものによっては海外に渡航して検査を受けるものもあります

私がいつもやっていたのはジェネリック医薬品の治験ですね。多くの患者さんにすでに使用されていますし金額はそれなりで安全性も高く募集も多いので大体がジェネリックでした

多分皆さんが一番知りたい金額についてですが大体一日2万で考えてもらうのが早いと思います。私が初めて受けた治験は1週間を2回で初回検査料を含めて大体25万くらいもらった記憶があります。

一番高額だったのが1週間ちょいを2回で44万でしたかね。これは赤ちゃん用かなんかの抗がん剤的なやつだったので少し高額だったみたいです

受けるまでの流れ

ネットの治験サイトで応募(JCVNなど)

指定の日に検査(ハンター試験的な)

数日後合否が電話に(就活的な)

入院日に荷物を持って病院へ行き入院
(通院型もあり。ものによっては病院付近のホテルで前泊もある)

大体はこんな感じです

ネット上には治験を応募するサイトが複数ありお好きなところから自分の状況に合わせた治験を受けます

種類は多種多様あって大体こんな感じ
・健康成人男性用(タバコや筋トレしすぎマッチョマンなどはアウト)
・特定の症状を持つ方用(アトピーや喘息、ツルッパゲや腰痛持ちなど)
・なんかやばいやつ(海外渡航のやつ、猿の次に試すやつなど)

男性だけではなく女性もかなり募集されてるみたいなので女性もどうぞ。勿論同じ試験であっても男性と女性が顔を合わせることは一度もございません

検査(ハンター試験)

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そして治験の最初の難所が検査。このハンター試験を通らないとあなたは栄えある治験ユーザーになることができません

検査としては脈拍や尿検査、採血など普通の検査とだいたい同じです。治験の猛者は水を飲みまくって当日は無色透明に仕上げてくる人もいるようです

ほんで一応書いておくと落ちたからといってその人に問題があるというわけではなく血液型の特定の型などを募集している(明記はしてないが)など条件があるのでそれに合う人が選出されるということですのでご安心を。ヤバい人は別途通知されるようですから

ほんで無事に治験を受けられるとなったら入院日まで健康に過ごすこと。一応治験にも定員がありまして正式治験要員とリザーバーが存在するので入院日に体調や数値が悪かったりするとその時点で終了。リザーバーがスタメン入するという感じになるので油断してはいけません

持っていくものなど

後ほど書きますが治験はとにかく暇です。といってもずっと天井を眺めてろというわけではなく病院にはゲーム機や漫画など各種取り揃えていますし自分で何か持っていくことも可能です。まぁなんでも持ち込めるということではなくデスクトップPCレベルになると拒否られますのでノートPCレベルまでにとどめておきましょう

つらいこと3つ

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それでは治験で私が辛かったこと3つを書いていくとします。ないこれは入院先の病院によって全く変わりますのでご注意を

1.  飯がまずい
2. 採血が多い
3. 市中引き回し

メシマズ

まずはじめにですが飯がまずいことです

健康男性として治験を行った場合はシャバの男性が一日に取ると思われる食事を健康バランスを考えて一日三食作られるのですが、これが最悪。もはや拷問レベル

私が2回入院した北✗大学ではご飯が不味すぎて少しでも緩和するために身体をマッサージしながら食べていました。看護師さん曰くこれでも色々考えて作っているようですがこんな飯を食っている男はシャバにはいません。独房か仏門に入っててもあんなのはない

一方で東京のクリニックに入ったときは全部弁当で最高過ぎて涙を流しましたので本当に場所次第です。経験から言うと殆どの場所は病院食以下ですのでご注意を

採血が多い

二番目に辛いのが採血が多いということ

基本的に1ヶ月で採血していい量を目安に採血をするのですが投薬直後は数値の変化を見るために30分/1時間ごとに採血します。ここでも病院によって違いがあってその都度針を挿す所と留置針といって一回挿せば採血のたびに負担なく採血できる方法の2つがあるのでここでも負担が変わってきます

留置針は常に血管に違和感がある感じはありますがそれ以外のデメリットはないのでこっちのほうがいいです。その都度挿すタイプは採血する看護師によって毎回最悪にもなるのでこれを我慢しなければならないのが治験の辛いところです

といっても投薬から少し過ぎれば朝に採血とって後は何もすることがないということが殆どなんで楽です

市中引き回し

これは北✗大学であったのですが無駄な運動をさせられるところがあるということですね。それが病院内であればまだマシですが病院外で歩こうみたいなやつもあって、北✗は大学病院なので横に大学があるんですがもう病院着のアンデッドみたいな集団が徘徊しているのを大学生に見られるという最高のイベントが発生したことがあります。金払いが良いので我慢しましたがこれはきつかったです

逆に治験でよかったことを書いていきます

良かったこと3つ

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・高待遇で楽に金がもらえる
・俗世から離れた安心感
・暇だから何でもできる

普通のバイトでは普段から頭のおかしい中年おやじやババアどもにキレられることは多々あると思いますが治験では逆に準お客様待遇的に色々準備してもらえますし普通に過ごしていれば罵詈雑言を吐かれることなくバイトの何倍ものお金を短期間でゲットできます

そして私だけかもしれませんが入院となると外には出ることができないのですが何というか世間の俗世から隔離されたというかシャバの出来事は私に関係ない、切り離された安心感のようなものがありました。北✗大学の7階から見た風景はまるで大金持ちがタワマンから下層を見つめるかのような無敵感がありました

そして何より暇です。採血をされるだけの投薬された引きこもりみたいなもんなのでPCでずっと動画を見てようが資格の勉強をしてようが何も問題ありません。むしろやることがなくなって廃人になってしまうかもしれません

これらの要素を加味しても治験は個人的に最高でした。あとは各々におまかせする

さいごに

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治験、最高ぞ。あと言い忘れたけど基本的にタコ部屋なのでやばいやつがいるかもしれないので注意

まぁ基本みんな我関せずで好きなことしている感じで、たまに大学生同士が仲良くなってスマブラやってたりする。まるでエデンだな

もし今の仕事クビになったらまた世話になるかも。これで何度も旅行してきたし味を占めてしまったのでね

サポートしていただきますと私の現像環境がサクサクになっていきます