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プロデューサーはペテン師か?

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九州、大分、日田。田舎に暮らしつつ、全国で多様な分野のプロデュース。そんな日々の問わず語りを13年、1300話以上のブログを書いてきた。noteにも徐々に新旧記事を転載中。htt…
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2019年9月の記事一覧

ジョグ5年目。 2019.9.14

どっこい、いまも走っている。ついに5年目に入った。自分自身が一番続くとは思っていなかったかも知れない。春から秋は、本業の釣りもあるので、週2〜3回。オフシーズンは、週3〜4回。距離は徐々に伸びて、近頃は5〜6km。こうなりゃ、次は10km目標と行くか。 何度も言っているが、走るのは大嫌いだった。部活の練習などで、イヤイヤ走ってはいたけれど、山登りと同様、苦痛ばかりが目立って、ちっとも楽しくないのである。それが5年前のある日、仕事で当時福岡大学の教授で、スロージョギングを提唱

熊本川辺川。 2019.9.8

名前はもちろん知っていた。伊達に釣り人はやっていない。球磨川の上流部、鮎で著名だが、釣り仲間たちからは本流でヤマメのライズがあると聞いていた。もっとも、基本遠征をしないので、他人事のように眺めていただけだった。それが突然我が事になりそうな展開。 熊本県相良村は、その川辺川が貫流するロケーションにある。川同様、村の名前は知っていた。その村から、ブランディングのご相談。仕事のキャパ的には限界に近づいているが、とてもむべにお断りする気にはなれなかった。取り敢えず、数度のSkype

麺が長すぎ。 2019.9.2

日常の何気ない小事が、生活を根本から変えるきっかけになる。一方、特段大事には至らないために、見過ごされ、繰り返される小さな障害がある。大きな満足を追い求めつつも、ちょっとしたつまずきを無くす工夫が、意外や意外、こころの安寧をもたらしてくれる。 普段の幸福って、満足と不満のバランスシートでできていると思うのは、僕だけではないだろう。なにも大袈裟なものじゃなく、ホントにちょっとしたこと。例えば、うどんの麺の長さ。温うどんでは気づかないが、ツユに浸けるおろしうどんなどで発覚する長

山上の夜宴。 2019.8.26

僕は2年ぶりの参加だった。この山上の宴は、男池散策と並ぶ、ここのえ低山部の主軸の行事になってきた。翌朝、近所の山に登るのが唯一の低山部らしい活動だが、主役は飲食とお喋り。F隊員が営む標高800mにある旅館叶館の、美しく手入れされた庭が宴会場だ。 当初は、F隊員が料理を担ったが、それでは本人が楽しめないと、料理人を立てるようになった。イタリアン、フレンチと来て、今年は和食。とても幸運なことに、料理人たちが来たがってくれる。一方の主役として、後半はお喋りの輪に入るのも楽しいらし

毒を盛るように。 2019.8.19

プロデュースは説得業だと言うことがある。新たなアイデアが出て、それを構想に膨らませようとするとき、関わる人が増えていくわけだが、共感が必ずしもスムースに広がらない局面が生まれてくる。理解の不足なら再度の説明を施し、感情のもつれなら飴と鞭を考える。 ここを越えれば、状況は一気に前に転がり始めるわけだが、それだけに慎重を期しつつも、えいやっと切り込んで行く瞬間でもある。この緊張と集中のコミュニケーションは、独特の空気感を纏っていて、最もプロデュースの仕事をしている気分になるとき

見える魚は。 2016.3.29

連日の晴れ。随分暖かくなってきた。平地ではダウンはもう要らない。 3月はヤマメ釣りを愛する人間にとっては、特別な月。前年の9月末日をもって始まった禁漁が、1日から解禁になる。言わば正月。春は名のみの厳しい天候も珍しくないが、ヤマメは流れの中で、しっかりコンディションを整えている。さあ、暖かくして出掛けよう。 もう10年か、それ以上、ライズ・フィッシングという釣りにはまっている。ライズとは、魚が水面の餌をついばむ行動のこと。ヤマメは水面を流れてくる羽虫、カゲロウやトビケラや

咲き乱れる。 2016.3.25

快晴。桜が次々に開いている。なぜか胸がざわつく10日余り。 妖しげな桜花の魅力に引き込まれがちだが、この時候はさまざまな花が花弁を開く。特に足下の草花は、先を争うように地表を彩る。それまで、質素な冬枯れの景色の中に、手品のように色鮮やかな花々が現れる。何十回と経験してきたのに、やはり溜息が漏れる。 早いのは、ホトケノザとオオイヌノフグリだろうか。まだ、霜で真っ白になる時季に、知って知らずか花を咲かせる。その後、スミレが顔を出すようになると、気温は少し緩んでくる。日田に多い

父母のごとく。 2016.3.21

朝陽が朝陽が穏やかに森を照らす。ゆっくり歩こう。ジョグはまた後で。 昨日の日曜日、大勢でご飯を食べた。下は9歳から、上は65歳まで。老若男女が入り乱れて、いったい何の集まりなのか。親戚の集合に見えないこともないが、実はと言えば3家族による食事会。その中に、結婚を控えた若きカップルが2組。お祝いの宴なのだ。 T家とはもう長い付き合いだ。父親のYが大学生の頃から遊んでいる。北九州時代なので、かれこれ30年超。こんなに長い旧友は他にはいない。その後、互いに結婚し、家族を持っても

対話すること。 2016.3.17

日田は快晴が続く。朝陽の勢いが増し、あちこちに光がこぼれるようだ。 今日は午後、大阪に入り、心斎橋のスタンダードブックストアへ向かった。今夜、ここで淡路はたらくカタチ研究島の活動をまとめた本「地域×デザイン×仕事」出版記念のトークイベントが行われる。上旬には、東京ミッドタウンのデザインHUBでも開催された。 そのときは、grafの服部滋樹氏との対論だったが、100名を越える熱心な来場者に驚かされた。今夜は、服部氏に店主の中川和彦氏を交えた鼎談の趣。対話は、相手によって内容

漕げど進まず。 2016.3.13

そばの神社の境内でも、馬酔木の白く小さな花が咲き始めた。春いよいよ。 基本休みは決まっていない。それでも、週末や祝祭日は、皆さんがお休みになるので、自然と外での打合せはほとんどない。普段は遠方への出張も含めて、出ていることが圧倒的に多いので、朝の時間を除けば、作業は世間の休日にどうしても集中することになる。 幸か不幸か、僕は勤めではないので、日々の雑事を休日に押し込むことはない。溜まっていく宿題は、ついついゆとりある休日にやっつけようと野望は膨らみがちだ。で、休日がやって

神山へ行った。 2016.3.9

雨が落ちる。咲き始めた菜の花もしっとり。春本番までもう少し。 徳島県が主催するデザインフォーラムには、2年前もお招きいただいた。いまや移住者が殺到し、お隣の上勝町と並び、官民の視察が絶えない神山町。今回の会場は、その拠点のひとつ神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス。僕にとっては初神山だった。 プログラムは3部構成で、1部に淡路はたらくカタチ研究島から、やまぐちくにこと藤澤晶子が、2部は僕が話し、3部では、廣瀬きよはる氏のモデレートによる地元デザイナーお三方とのパ

権力と権限。 2016.3.5

東京の朝。こちらも暖かい。朝ご飯食べたら、さらに暖かな大分へ戻ろう。 ホテルの窓から国会議事堂が見えていた。あそこに大臣や代議士さんがいっぱいいるんだなあと思いながら、ずっと気になっている権力とか権限のことを思い出す。得てして僕らやメディアは、権力者とかお上とか言いたがるが、果たして本当にそうなんだろうか。 遙か昔のどこかの王国の、王様と人民という図式ならさもありなんと思うけれど、国会にいらっしゃるような皆さんは、選挙という合法的な階段を上がってこられたはずで、世襲議員と

ヒタモノ発表会。 2016.3.1

朝起きたら、外はうっすら積雪。ヤマメの解禁日に忘れ雪。 3年間やって来たプロジェクト、ヒタモノつくりが、この3月で終了する。類似の事業をいくつもやったが、ずっと課題満載のプロジェクトだったと言っていい。情報発信に恒常的に四苦八苦したり、スタッフが何人も入れ替わったり苦労の連続。そして最終年度。 そもそも、助成制度自体の制約が年々強まり、本来やりたかった地域の個別の方々のための商品開発や広報計画が事実上不可能になり、講座中心で進めることになった。全国から魅力的な講師陣を招聘

散歩とジョグ。 2016.2.26

氷点下の朝。霜と氷が支配する時間。あと、数日でヤマメが解禁なのに。 スロージョギングを始めて、もうすぐ満6ヵ月。最初は毎日。その後、ベテランランナー達にたしなめられて、週2の休みを入れるようにした。いまは、基本3kmを走る。可愛いものだが、徐々に脚がしっかりしてきているのがわかる。無理せず続けたいと思う。 それまでは、散歩が日課だったのだけれど、ジョグは散歩に取って代わるものとの思い込んでいたから、走る日は散歩をしなくなった。すると、散歩の折りに興味に任せて撮っていた朝の