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GPUについて簡潔に解説

AI開発に適している演算装置


AI開発には膨大な演算処理が求められるため、演算装置として「GPU」がよく利用される。
この「GPU」について、可能なかぎり簡潔に解説してみたい。

1.AI開発とGPU
GPUは近年、AI開発現場で盛んに利用されている。なぜGPUはAI開発で用いられるのだろうか?

GPUがAIに使われている理由は、その並列計算能力の高さにある。本来、GPUは画像処理を行う装置を指す。GPUは元々、パソコンのグラフィックボードなどに使われてきた。

AIは膨大な演算処理を必要とする技術である。例えばディープラーニングは、「ニューラルネットワーク」と呼ばれる人の神経細胞の仕組みに着想を得た計算モデルをベースにしている技術である。

データの入力を行う入力層と、出力を行う出力層との間に、データの特徴量を抽出、保持する中間層を配置し、それらの層が結びつくことで複雑な判断ができる。これがディープラーニングの基本的なしくみである。

ディープラーニングにおいて、基本的には中間層の数が多くなるほど複雑な判断ができるようにはなります。そのためには大規模な計算が必要となるが、従来、コンピュータの計算装置といえばCPUが主流だった。

最近ではGPUが主に利用されるようになった。GPUはCPUほど複雑で多様な処理はできないが、並列処理を得意としており、同じような計算を高速で繰り返すことができる。GPUのこの特徴が、高速な並列処理を求められるディープラーニングに向いていたことから、AIの開発にGPUが用いられていくようになった。

2.GPUが用いられるAI分野
元々、GPUは画像処理に利用されていた演算装置ではあるが、AI分野に関しては、GPUは画像処理以外の分野でも利用されている。

例えば、ディープラーニングは行列計算を主としている。行列計算には並列計算能力が高いGPUが向いているため、画像処理に限らず言語処理や音声処理にもGPUは使われている。

以上

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