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免許取り消しの思い出 その⑩ そして、本免

まずはトライ

仮免許の試験に合格しましたが、これではまだ正式に車を運転することはできません。

仮免許があれば車に必要な表示をして、一定の条件を満たす免許所有者が助手席に乗っていれば路上練習をすることができます。
ただ、私は独り身で車を持っていませんでしたし、仮免で培った安全確認や運転方法を踏襲すれば、一回で受かることは無理にしてもまた何回か受ければ何が必要か見えてくるのではないか?と、まずはトライすることにしました。

再び学科試験

本免でもまず学科試験を受けます。仮免許の時の倍ほどの問題数。
そしていざ受験。手ごたえはあまりよくなく、合格発表の電光掲示板に私の番号はありませんでした。やむなく撤退。

振り返ってみて要因は明らかでした。仮免許の実技試験の最中、特に6回受けたうちの後半はもう学科試験の模擬テストを解くことはほとんどなく、ひたすらコース図を暗記し、走行のイメージトレーニングに明け暮れていたので、学科試験の準備がおろそかになっていたのです。

帰宅してから本免学科用の模擬テストをアプリで解きまくる生活がまた始まりました。そして何度も間違えるところ、記憶があやふやなところは一度立ち止まって、整理してルールを覚えることにしました。

模擬テストは数をこなせば何度も間違えて正解を確認するうちに覚えていくものですが、体系的に全体像を覚えないといけないケースもあります。
私の場合は路面電車に関するものと、追い越しが禁止されている場所がどうも頭の中で整理できておらず、そうした苦手な部分はネットで一度ルールを整理してから再度模擬テストで確認をしていきました。

そんな準備をしてさて本免の学科試験2度目にトライです。

私の勉強方法が少しは功を奏したのか、2度目で無事合格。電光掲示板で自分の受験番号を目にするのはうれしいものです。

年齢層の違い

ところで話がちょっとそれますが、この学科試験を受けに来る方の大半は教習所で実技試験を終えた、若い世代の方が圧倒的です。私のように再取得で試験を受ける人たちは年齢層が高くなります。ですからこの電光掲示板の前にくると若い世代の方たちに囲まれ、何か教習所から来た人たちが正統派で、一発試験の私はちょっと場違いなのではないか?という感覚に襲われたものです。

待合室で...

その日の午後、さっそく路上走行による実技試験が行われました。待合室に入って10名ほどの受験生がいました。壁には10通りほどのコース図の掲示。といっても試験場のコースと違い、土地勘のない私は見てもさっぱり見当がつきませんでしたが。

待合室の喫煙所で若い男性の方と一緒になり、話の合間に「何回目の受験ですか?」と尋ねると「6回目です。」とのお答え。私は正直凹みました。再びそんなに試験を受けなければならないのか?と。

ストリートヴュー

そして再び待合室に入ると、ノートパソコンでディスプレイをまじまじと見ているやはり若い男性の方がいるではありませんか。彼は何を見ていたかというと、なんと路上教習のコースをGoogleのストリートヴューで確認していたのです。ここまでしないと受からないのか?とかなり驚きました。

本免が6回目の受験とう方がいて、そしてパソコンでストリートヴューを使ってコースを確認する方もいる。私はかなり絶望的な気分になりました。仮免合格の喜びもつかの間また、もうひとつ高いハードルが目の前に現れたのですから。



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