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2024年春アニメ振り返り

早いもので2024春クールも終わりを迎えました。今期以降はきちんとアニメと向き合う(向き合ってたか・・・?)ために拙い文章ですが、それぞれのアニメの感想を書いていくことにします。
(最終回を終えた順番に書いているため、記事の内容が前後しています。)


月曜日

出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした

最初から最後まで頭のおかしいアニメだった(褒め言葉)。毎クール1本はこういう最底辺を貫くクソアニメ枠は欲しいし、なろう系はこんなんでいいと思える作品。作画がクソでも演出が良ければ楽しむことができるということを証明してくれたアニメです。なお内容は全く覚えていません

ほぼ毎カット顔が変わっていくのが面白すぎる
やっぱりピョンピョンソファが一番好き

火曜日

リンカイ!

とりあえず内容や作画に対するツッコミが絶えない作品だったが、最終回の盛り上がりは同じレースアニメのハイスピとタメを張れてたと思う。夜のクラゲで嫌悪感を見せつけられた後なので突然第11話になってインターネットの悪意を描き出して拒否反応が一瞬出たが、本質と向き合っていて、かつ長引かせずに終わったので安心して見ることができた。養成所の卒業からプロになるまでいきなり数年飛び、内容的にも飛躍してしまっていたのは残念。かといって、2クールで掘り下げようとしても作画的に全く持たなかったはずなので致し方ないか(3話の時点でありえない作画崩壊をかましていたので)。退所させられた熊本愛や唯一13期でルーキーファイナルに参加した静岡葵のエピソードがやはり気になる。とりあえず競輪(というより公営競技自体)には全く触れたことがなかったので、そのような人に向けても見られる作りになっていたのは良かった。果たしてPRになっていたのか置いといて。
また、EDのOverride!は今期の中でもトップで好きな楽曲でライブで浴びたいと思っているが、その機会が全くなさそうなのがとてもショック。

Unnamed Memory

最終話でバッドエンドにして未来を書き換える展開、なんだろう・・・って思ってたらエロゲのそれだった。「全ては、塗り替えられる物語である。」というテーマをテレビ放送と連動してTwitterで再現しているのはとても面白い工夫だった。1クール目はこの展開に繋げるために爆速で進めたのだろうか。しかし、中盤~終盤にかけてののティナーシャのイチャイチャ具合はやはりエロゲをプレイしているかのように感じた(まあやることやったし声優的にもね)。また一から繰り広げられる物語に期待したい。

水曜日

声優ラジオのウラオモテ

結局何がしたいのかよく分からなかった。声優としての葛藤を描きたかったのなら2クールやったCUE!でいいじゃん、となってしまった。CUE!に対抗してひたすら声優ラジオを描くなら良かったが色々盛り込もうとして全てが中途半端になっていた。その中途半端さが影響して内容も薄っぺらくなっていた。CUE!も然り今期の他のアニメでも中盤から終盤にかけて評価が上がっていく作品があったが、本作は逆にどんどん右肩下がりだった。途中の同級生にバラされる(後にその同級生は退学)ところや商店街で声をかけられなかったら声優人生継続というところは特に意味不明だった。物語として何もかもが破綻していた。クソアニメとして見ていたらまあ楽しめたが、今期一です!一番期待してます!ってなっていたら絶望していたと思う。そもそも原作がこんな感じだったら受け入れられるとは思うけど。
このアニメの一番のピークは間違いなくドヤコンガ騒動のとき(そもそも放送開始前に現実に追い抜かされていた)。主人公が水瀬いのりだったら間違いなく今期覇権だった。今の伊藤美来は流石にきちんと挨拶はしててほしい(挨拶してないところが容易に想像できるのは本当に良くないと思っている)

デート・ア・ライブV

4期までと比べて全体的におふざけ要素がとても少なく、他のアニメと比べても気軽に見れる!というわけではなかった。ただ、戦闘シーンや精霊が一人ずつ倒されて士道だけ残されるという部分では感情移入せざるを得なかった。これまでのハーレム要素とは裏腹に5期ではバトル中心となり、しんどい展開が続いたが見続けて良かったと確実に思える内容だった。1期~3期までは制作会社が転々としていたが、バレット以降大きな作画崩壊もなくここまでやってくれたGEEKTOYSには感謝しかない。欲を言うならばエンディングはsweet ARMSで締めて欲しかったが、これは第6期へお預けなのだろう。

木曜日

Re:Monster

まあリアタイじゃないと絶対に見ないだろうなってアニメだった。これを一人で見るのは流石にしんどすぎる。監督がイナガキタカユキ神じゃなかったら1話切りどころかアバン切りも濃厚だった。キャラ名も頻繁に変わるせいで覚えさせる気もなかったと思う(赤髪ショートしか覚えられなかった)。異世界系アニメでは一線を画すテンポ感はとても見ていて気持ちいいものがあったが、内容自体は決して褒められたものではなかったし、骸骨騎士様のレイプ描写のように時間が経ってフェミニストに目をつけられ炎上するであろう未来が見える。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

1話放送前はマークすらしておらず、ついでに見ようと思っていたアニメだったがキャラデザの良さに惹かれ、最終話まで見続けていた。萌えやイチャイチャを前面に押し出している作品にしてはシリアス(というより冒険)が多めだったのでそこが残念に感じた。白聖女みたいな感じだったらさらに評価は上がっていたに違いない。
しかし、その中でもネフィ、シャスティル、フォルの3人のそれぞれの心情の変化を追いかけることができ、かつとても分かりやすく表されていたため毎週期待して見ていた。正妻のネフィ、ドジっ子枠のシャスティル、愛娘のフォルと立ち位置が確立されていたのも良かったと思う。最終回は日常回で締めていたのがやはり作品が終わったことのロスを大きくさせていた。今期の中でも安定して見ることができた。

"""女の子"""の表情をするキャラクターが好みなのかもしれない

変人のサラダボウル

これが岐阜の日常。どこからともなく香ってくる平成の匂いで懐かしさを感じた。その平成感と転売ヤーとか現代の闇を斬る内容というミスマッチも相まって面白さが増していたように思える。最初から最後までくだらない内容を貫き通したことも評価できるし実写とパロディーをいかに落とし込むかの工夫が盛り込まれていたこともとても評価できる。間違いなく2024春アニメでおすすめは?と言われたら挙げる作品の一つであると言い切れる。また、原作の平坂読氏が岐阜県出身ということもありロケーションが岐阜になったのだろうと想像できるが、岐阜であるからこそこの作品に合っていたのだろうと思う。内容がぶっ飛んでいただけに何の展開をしても受け入れられるという状況を作ることができたのは本当に強かった。しかし、キャラデザのカントク絵を作画に落とし込むのはやはり難しかったのか、途中の話数で作画が崩れていたところが多かったのが残念だった。他のカントク作品でも作画に難アリの作品が多いので、共通の鬼門なのではないかと思われる。
オープニングの「ギフにテッド」は変人のサラダボウルの世界観を見事に表した名曲なので、是非フルで聞いてほしい。また、このアニメを全力で応援し続けた岐阜県にも称賛を送りたい。

実写をアニメに上手く落とし込んでいる例
最終回で主要キャラが逮捕される世にも珍しいアニメ

金曜日

ガールズバンドクライ

率直に言うと全話面白かった。毎週楽しめた。しかし、終盤に対して序盤中盤が面白すぎた。言うなら終盤で100点だったら、序盤は150点、中盤は200店くらい。変サラとは逆に川崎というよく知っている街だったのですぐ思い出せるような風景がアニメに登場しているのも嬉しかった。ただ、なんというか中盤までが面白すぎたためにラストの2話が霞んでしまっているようにやはり感じた。この終わり方なら第2期ない方がおかしいだろ!って感じた部分も正直あったが、プロ挫折も経験して、事務所も退所して一からやっていくとなったときにそんなご都合主義で「対バン勝ちました!なんか上手くいきました!」とか順調にサクサク進んでいたとかなったら流石にキレていたと思う。この展開が「ガールズバンドクライ」という物語に対する最大の冒涜だったはず。
第13話を見た後にEDを見ると今まで見てきたEDは最終回のCパートだったという伏線回収(?)には唸ってしまった。ここ(第13話)に必ず着地するように最初から作られていたという全て花田十輝神の掌の上だったオチ。天才過ぎる。ダイダスは全国ツアーするまでに成長しているが、それも気にせず(やっぱり結構気にしてると思う)トゲトゲらしく進んでいくのだろう。
第1話のTHE・狂犬っぷりを見ると本当に成長したなと思う。最初はずっと敵だと思ってたヒナもいざ思い返してみたら同じバンドという道を突き進んだライバル(味方でもあり敵でもある存在)だったという展開は胸を掴まれた。ヒナが仁奈のトゲを引き出したところはあまりにもカッコよすぎた。そんな認識してることある?

(以下追記)
この文章を書いているうちに、14話以降ダラダラと続けるのは真っ向にただひたすら走り続けるトゲナシトゲアリらしくないなと感じてきた。ライブ!ED!終わり!と清々しく終わったのもやはりトゲナシトゲアリらしさ全開で長文で色々書いたし矛盾していると思うが個人的にはこれで良かったと思う。というよりこれ以外考えられなかった。

HIGHSPEED Etoile

フォロワーの先行上映会情報やツイートから今期の期待枠であったが、正直1話2話を見てこのアニメはダメだと感じていた。しかし、3話を超えた頃から徐々にキャラクターへの感情移入ができるようになり、最終話までリボルバーストのように面白さが一気に急加速していった作品だった。このアニメの内容と一致するような評価の伸び方は毎週追っていて「最初から信じてよかった」と感じさせられた。主人公である輪道凛がどのようなキャラクターなのかを知ったこと、凛とその周りのキャラクターとの掛け合い・競い合いが起こったことが大きいのだろう。ありきたりな終わり方ではなく、AIや自分の力だけでなく人間の手も加わってこそ1位を取ることができるという硬派な終わり方をしていたのはとても良かったと思う。3話以降のエンディングでは内容に合わせて凛やamiの動きが変わっていく細かいネタもあるなど、よく見ると随所随所に楽しませてくれるネタが散らばっていたのも高評価。欲を言うならば凛以外のキャラクターに対する掘り下げがまだまだだったので2クールあればもっと評価は上がっていたと思う。特にプリマステラの二人の関係性や過去を掘り下げる回が欲しかったが、Switchのビジュアルノベルゲームで回収されるのだろうか。

土曜日

ワンルーム、日当たり普通、天使つき。

女の子は可愛かった。ただ、天使のとわ、雪女ののえる、悪魔のリリーシュカたむ、河童のひすいときて何も持ってない普通の人間のつむぎがただただ不利というか不憫というか・・・もっと報われてほしかった。土曜日一発目、22時から見るにはピッタリないい意味で何も考えずに見れるアニメだった。
しかし、主人公の顔が終始キモくて人間ではない何かだったのでもし続編がある場合は主人公"""だけ"""キャラデザ変えるかそもそも主人公を消してほしい。萌え萌えパートの後に主人公の顔をドアップで映されると本当にゲンナリした。

夜のクラゲは泳げない

断言する。私はこのアニメは嫌いだ。原付き2ケツまでは面白かったと感じていたので、私自身女の子がイチャイチャ百合してるアニメが好きなだけでこのアニメのことを勝手に勘違いしていたのかと思っていた。しかし、第8話以降のインターネットの悪意の使い方が嫌悪感しか感じられなかった。今期だとささ恋のようなギスギスは普通に見れたので、「悪意」の使い方に問題があったはず。本当に下手くそだった。使い方が下手くそなのにインターネットと人間の悪意をくどい程に描いて最終話で投げやりにするのは流石にありえない。何よりも許せないのはよくある暴露系YouTuberを肯定していたこと(多分これは私怨も入ってる)。ここから察するに私は屋久ユウキと絶望的に相性が悪いのだろう。悪意をぶん回すことが好きだと想像できてしまう。キャラクター同志の絡み合いは良かった(悪意パートと比較して)が、とにかく悪意がメインになってくると毎週ストレス溜めてイライラしながら見ていた。その他にも細かいところ(ライブハウスの中で傘広げるなとか)がとにかく気になったが、これはこのアニメが気に入らないから粗探しに走っているということなのだろうか。まあ少なくとも今後も屋久ユウキ脚本のアニメは期待しないかそもそも見ないことにする。食わず嫌いが悪いことだと分かっていても。

ささやくように恋を唄う(未完)


とにかく作画が終わってる。作画崩壊wwwwとかずっと笑ってはいたけど原作の竹嶋えく先生の美麗な絵を見るに連れて段々笑えなくなってきた。原作をずっと追ってきた人がこんな出来のアニメを見たらどう思うだろうか。なろうアニメとかだったらどうでも良さそうに感じるが、コミック百合姫の百合アニメという質感がいちばん重要なカテゴリなのにこの出来。泣きたくなるだろう。むしろ、原作を追っていない私ですら泣きそうになっているので泣いているに違いない。
横浜アニメーションラボ×クラウドハーツの過去の制作アニメが冰剣、聖者無双と実況民好みなアニメ(作画や内容はお察しいや覇権だろ!)だけだったために、スタッフ発表の時点でもう怪しい状態だった。こんな制作会社が2024春アニメはアニメ2本!はい、当然無理でした・・・。ささ恋に至っては1クール延期しておいてこの有り様。(エクスアームかな)
昨年監督が変わったときにゴッソリと制作スタッフが抜けたらしい。ああ、はい・・・。原作者と原作ファンのためにもスタッフ総入れ替えで一から作り直してほしいと強く懇願している。というよりここの制作会社はもう二度と元請けしないでほしい。これ以上制作ガチャ大爆死の確率を上げないでほしい。
もはや制作状況でいっぱいいっぱいになり、内容理解するところまで至っていないので、買えたら原作を読んでから内容については書いていくと思う。

放送延期によりテレビ朝日がお詫びする始末

日曜日

響け!ユーフォニアム3

9年間という歴史の重さをただただ感じさせられた。私自身は2020年のニコ生一挙放送から響け!ユーフォニアムに触れ始めたが、いや、触れ始めた月日などは関係ない。黒江真由というライバルが突然現れ、たった一枠のソリを争う。3年の最後は麗奈と一緒にソリを演奏したかった久美子に実力で勝つ真由。第12話の麗奈の一票でソリが真由に決まったシーンはとてもしんどかった。悔しくて悔しくてたまらなかったはずなのに前向きな言葉を部員全員に掛けられる久美子は本当に強い。たとえ悔しい気持ちをその言葉にぶつけていたとしても。

第12話の原作改変で賛否分かれていたが、私は1期第8話の回収をしてくれたことに感極まっていた。
第13話は想像していた通りというか、本当の物語の締めとして1期の第1話から演奏と共に振り返っていく王道の内容だったが、これしかないだろう!と納得するしかない。1期からずっと敗れた姿を見ていたからこそ喜びは何倍にも何十倍にも膨れ上がったし、麗奈の「嬉しくて死にそう」というセリフで堪えられなくなった。ずっと見たかった、見たかったけど見れなかった景色をやっと見ることが出来た嬉しさは測りきれない。
指導者として「また次の曲が始まっていく」と期待させていく引き。文句のつけようがない。今もどこかで、同じ空の下で黄前久美子先生は熱心に生徒を金賞へ向けて導いているのだろう。


本作が様々に展開されていく中、あの痛ましい事件の絶望から復活を遂げた京都アニメーションにも思いを馳せずにはいられなかった。関わってくださった全ての関係者の皆さん、本当にありがとうございました。

2024年春アニメ 総評

良くも悪くもオリジナルアニメが話題を掻っ攫っていったクールだった。後半からエンジンがかかり面白さを毎話更新していった作品もあったし、途中から失速していった作品もあったし、最初から何をしているのかよく分からない作品もあったし、延期で放送を終えられずどっか行った作品もあったが、私はこのクールに満足している。長いアニメ展開にピリオドを打ったデアラやユーフォといったロスも大きかったし、ガルクラや変サラのように聖地に行ってみたくなる、聖地を探してみたくなる気持ちも掻き立てられた。毎週あっという間に過ぎ楽しくアニメ実況することができたと思う。
そして、このクールにおいて絶対に忘れてならないのが花田十輝という存在である。この3ヶ月だけで何人のキャラを泣かせたのか。何人のオタクの心を掻き乱したのか。今期は全て花田十輝の掌の上で繰り広げられていたのかもしれない。この男がいなければ今期は面白くなかったと言っても過言ではない。この人物の功績は本当に大きい。歴代のアニメ史に爪痕を残したに違いないだろう。

駄文でしかなかったがこの辺りで2024年春アニメの感想を締める。この時期になると気に入ったアニメが終わった絶望とまた新たな好みのアニメを見つけられるのかという期待が入り交じる複雑な心境になる。が、それもまたリアルタイムでアニメを追いかけていることの醍醐味なのだろう。Twitterの改悪でアニメ実況がどんどんしにくくなるどころか迫害までもが始まっているが、最後の最後までアニメと向き合っていきたいと感じられた。

この文を書いたのが6月30日、もう明日から夏アニメが始まるらしい。え?休む暇はやっぱり欲しい。


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