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隠れ家の不良美少女 212 プロポーズ?

俺は希美子さんと希和に計画を話す事にした。
「これを機会に家を建て替えませんか?」
「「えっ!家を?」」希美子さんと希和は驚いた。
「今のお家は希美子さんの所有ですよね?」
「はい、両親から引き継いだものですけど………」
「土地が自分のものなら家を建てるだけです、上物だけなら経済的負担が少ないです、つまり建売の家を買う予算でいいお家が立つと言う事です」
「そうなの?」希和は不思議そうな顔をした。
「そうかも………」希美子さんは理解したようだ。

「これから忙しい日々ですが、このK Kステージの近くに一軒家を借ります、そして引っ越します、今のお家は取り壊します、マスコミが知って来た時にはネットに囲われた家があり解体されて行きます。そして落ち着いた頃新しい家が立ちます」

「なるほど、それならマスコミが詰め掛けても大丈夫ですね」奏太くんが頷いた。

「新しい家を建てるのね…………」希美子さんは少しだけ嬉しそうな表情だ。

「実は実家の兄に相談して、すぐにできるか確認してます」
「そうなの?」希和は目をパチパチしている。

「周りの人たちにはシロアリが出たの壊します、そう言って引っ越します。そして家の工事が始まると一瀬邸新築工事と看板が架けられるのでみんな売ってしまったと思うでしょう」

「なるほど、希美子さんは微笑んで納得した」
希和は少し考えた。
「一瀬邸って事は友希さんが建てるの?」
「いや、キナコと希美子さんの家だよ」
「えっ?……………」

「だから、希和は一瀬希和子になるんだろう?」俺は少し恥ずかしいが希和に言った。
「えっ?」不思議そうな顔をしている。

「友希さん、それってプロポーズってこと?」未来ちゃんが上目遣いで見た。

希和はハッとして目を潤ませる。
「友希さん!希和は一瀬希和子になる、お母さんいいんだよね?」
「そうしたかったんでしょう?」希美子さんはニッコリ微笑んだ。
「希和嬉しい」いきなり抱きついてきた。
「こらこら、みんなに笑われるぞ」
「いいもん、笑われたっていいんだもん」

周りは穏やかな笑顔で見守っている。
「実は美奈さんに相談して、近くに一軒家を探してもらってます」
希美子さんと希和は驚いた。
「もし家を建てなくても、しばらくは避難した方が安全ですからね」

「さすが友希さん、お見事です」奏太くんが拍手した。
「ついに友希さん結婚か…………」未来ちゃんは少し複雑な顔をする。
それを見た奏太くんは少し不満気味に言った。
「俺じゃあ不満なのかよ」
未来ちゃんはゆっくりと奏太くんを見て微笑んだ。
「今はもう奏太くんが一番よ」
奏太くんは恥ずかしそうに頭をかいた。

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