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隠れ家の不良美少女 119 ミニアルバム発売

札幌から帰るとキナコは慌ただしく取材や撮影に追われた。
慣れてないキナコの為に事前の質問内容の確認など対応に追われている。

キナコの写真集付きミニアルバムは発売以来驚異的な売り上げを記録した。
ウイングの事務所には未来ちゃんが張り付いて応援してくれている。

「友希さん、キナコちゃんの人気はすごいですね」奏太くんがただただ驚いている。
「そうだな、このままフルアルバムの制作に進めるといいね」
「そうですね」
「ただ………心配だなあ」
「コロナですか?」
「ああ、日に日に増えてるだろう」
「そうですね」
「ライブの予定を立てたいと思ってたけど、危うくなって来るかもしれない」
「海外ではすでに相当広まってますからね」
「別のプロモーションも考えないといけないなあ」
「そうですね」

SONEレコードの長谷川さんが立ち寄ってくれた。
「どうも」ニッコリと手を振っている。
「お疲れ様です」俺は頭を下げた。
「ミニアルバムはお陰様で大好評ですね」
「ありがとうございます」
「是非このままフルアルバムを作りましょう」長谷川さんは嬉しそうだ。
「はい、よろしくお願いします」
二人で握手をした。

「コンサートを考えてたんですが、今後は少し難しくなるかもしれませんね」
「丁度今話していたところなんです」
「コロナがこのまま広がると、コンサートは難しくなりますね」
「新なプロモーション計画を立てなくてはと思ってるところです」
「そうですね、でもキナコちゃんはネットで人気が出てきた人だから、まだ可能性がいくつか有るような気がします」
「はい、新な展開を考えてみます」

「それから大型レコード店にはキャンペーンをした方が良いかもしれません、可能な限りで良いので是非よろしくお願いします」
「了解しました、時間とコロナの状況が許す限り進めたいと思います」
「ありがとう」長谷川さんはニッコリしながら帰って行った。

「長谷川さんも機嫌がいいですね」奏太くんがニヤける。
「そうだな、ミニアルバムは相当な売上になってるし、ロブスターズのやり残した事も出来そうだし、嬉しいと思うよ」
「そうですね」

「はい、美味しいコーヒーですよ」未来ちゃんがにこやかに差し出した。

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