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Dear slave 親愛なる奴隷様 Loveですぅ! 第20話 ワンピースどうやって脱がすの?

夏休みが終わり僕は少しだけ落ち着く。夏休みに勉強する余裕は一切なかった、その結果テストの成績は落ちてしまう。それを知った琴音さんは僕の家庭教師を週2回やってくれた。教え方は凄く上手で僕は内容をしっかり把握できた。

 コンビニの雑誌や週刊誌などでミニスカライダーのミコトさんが掲載されている。ミコトさんの人気は徐々に高まっているようだ。

 月に1回か2回は僕も付き人で駆り出される。土日でない場合もあるのでその時は学校をズル休みした。琴音さんは学校を休んでまで来なくていいと言ってくれたが、沢山の荷物を持ってあたふたしている琴音さんを横目で見ながら学校へ行くことはできなかったのだ。

 そんなこともあり、日頃も琴音さんが出かける時には僕の前で一回りする。僕が「異常ありません」そういうと琴音さんはニッコリ「行ってきます!」そう言って出かけていく。

 食事やお風呂のアレルギーの心配や、見た目のチェックなど、僕の1日は琴音さんにズルズル引きずられさらにブンブン振り回される。

「まるで奴隷だね」ため息まじりの言葉はリビングに落ちて広がり染み付いて行くような気がした。

 僕は料理も少しずつだが上達している。ピーラーでキャベツやキューリをスライスしてワカメや鳥の胸肉などを合わせ特製サラダを作る。ベーコンと玉ねぎを小さく切りオムレツを作る。こんにゃく入りのご飯とお汁を作り食卓へ並べる。

「星七は随分料理が上手になったね、美味しくなったわ」

「そうですか?パッド で検索した動画のマネですけどね」

「ありがとう、星七は偉いなあ」琴音さんは優しく微笑んでいる。

 感謝されても奴隷状態なのは変わらない現実なのだ。僕は高校の3年間奴隷生活になるんだと思うとやはり憂鬱になった。

 ある日の夜『ピリピリピリ!』突然メールが届く。

 『ヘルプ』琴音さんからのメールが届いた。僕は慌ててマンションの前へと降りてくる。一台のタクシーが停車してドアが開くが誰も降りてこない。僕はタクシーに近づいてみる。

「お嬢さん、大丈夫ですか?」運転手さんが心配そうに後ろを見ている。

「うっ………やっぱり琴音さんだ」僕は慌てて駆け寄りほとんど動かない琴音さんを揺さぶった。

「大丈夫ですか?」

「星七ちんこれ」そう言って琴音さんはカードを差し出す。

 僕はそのカードで支払いを済ませると、琴音さんを抱き抱えるようにしてタクシーから降ろした。走り去るタクシーを見送りながらフラフラ状態の琴音さんを引きずるようにして部屋へと帰ってくる。

「バカなサイモンをまた返り討ちにしてやったぞ!」薄笑いを浮かべている。

 ソファーに座らせると、僕はバケツを用意した。琴音さんはまたバケツにお酒を放出していく。僕は淡々と背中をさする。

 しばらくして落ち着いたようなので、僕は自分の部屋のベッドへ琴音さんを引きずって運ぶ。

「星七ちん、苦しいの………脱がせて………」足を少しだけバタバタさせた。

 今夜はワンピースだ、どうやって脱がせていいかわからない。仕方がないので胸のボタンをはずしてみる、しかしこの状況だと肩が通らない気がした。仕方がないのでスカートをめくり上げて上の方に脱がせた。いつもパンツとブラは見ているが、自分で脱がせるとまた感じが違う。ヤバい!ますます変態になりそうだ、不安が増す。
この脱がす動画はまた脳内のメモリに記録されそうだ。もしかして僕はすでに変態になってるんじゃないだろうか?そう思うと琴音さんが憎らしく思えてきた。

 突然琴音さんが僕に抱きつく。

「えっ………」動けなくなってしまう。

「どうしてなの海斗《かいと》、どうして私じゃダメなの?………………どうして?………」大粒の涙がポタポタと流れ頬を伝わってシーツの海に消える。

 僕はどうすることもできず、ただ背中をゆっくりとさすった。

 しばらくして寝息が聞こえてきたので、そっと琴音さんから離れる。

 ワンピースをシワにならないようにハンガーへかけた。タオルケットを引っ張り出し、ソファーへやってくる。横になって天井を見つめた。

「海斗って誰だろう?」独り言が漏れる。

しばらく考えたが、何も答えは出ないので寝ることにした。

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