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ドローンとバンドワゴン

ドローンにおいては「バンドワゴン効果」という言葉を覚えておいてください。

バンドワゴンとは楽隊の先頭になる車であり、先導プレイヤーが出ると後が続きやすいという市場の現象です。ドローンにおいてはこのバンドワゴン役を果たしている企業が何社かいて、業界を率いていると言っても良いでしょう。

最近Facebookがメタに社名変更のニュースありましたが、メタ社はメタバース領域におけるバンドワゴンになる決意を固めたともいえます。いずれも今後半年~1年で数多くのプレイヤーが参入するでしょう。

ポイントを2つ。

1つめは、ベンチャーがバンドワゴン役をする場合、最終的な独占プレイヤーにまで成長するケースが少ないということ。

なぜならバンドワゴンは労力と資本を使うからです。ラビットと呼ばれるマラソンのペースメーカー、もしくは競馬の逃げ馬を想像すると分かりやすいでしょう。

圧倒的に逃げ切る(Facebook改め)メタくらいの資本力があればよいのですが、2番手以降は先行者の作った道を行くので体力を温存することができます。

そこで参入してくる余力を残したプレイヤーに対してラビットが末脚を残せているケースは稀であり、資本力のある後発に吸収されればマシという状況になります。

NetScapeもそう、MySpaceもNapstarもそうでした。ファーストペンギンは実は大半がシャチに喰われて死んでしまい誰もその栄光を覚えていないということですね。


もう1つは、バンドワゴンはとにかく派手でうるさい事自体が目的であるということです。

見ている人に一種の洗脳と勘違いを先行させることが目的ですし、それでも良いと考える人がいるということ。

ならばバンドワゴン役の株主構成や経営陣の構成を良く見てみましょう。INITIALというサイトでも良いですし、海外だとCrunchBaseというサイトである程度は推し量ることができます。

その会社の資金調達プレスリリースをたどっても良いかと思います。外部からつれてこられた戦コン出身者、投資銀行出身者がトップにいないだろうか。株主に「投資を事業とする」VC、機関投資家が大半を占めていないだろうか。

つまり、産業を立ち上げることが目的ではなく、うまくバンドワゴンのまま売り抜けることを目的としてる人たちもいるということ。推し量り、区別はつけられるようにしましょうね。


誤解無いように言っておくと、それが悪いと言っているわけでは全くなく、産業の立ち上がりとはそういうモノだということですし、実際の会社や事業とは何の関係もありませんからね。念のため。

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