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地方出身・ファーストジェネレーションの私が東工大・物質理工学院に総合型選抜で現役合格した話(2024)

えー、はい、こんにちは。先日東工大物質理工に総合型で合格しました、えくすぷろーじょん(X:@explosion8982)という者です(名前長いのでもうすぐ改名する予定です)。合格発表からかれこれ1ヶ月程度経ってしまいましたが、自分の経験を記録しておくため、そしてこれから受ける後輩たちのために書こうと思います(現在3/16)。正直めんど
総合型選抜募集要項のリンクは↓

https://admissions.titech.ac.jp/admissions/pdf/r6-guidelines-sogo-1.pdf

※長くなっちゃったので、必要な情報だけ見たい方は0飛ばして1と2だけ読んでください


0.はじめに(読み飛ばしてOK)

なぜ東工大を目指したのか?

 私は高1までずっと東北大志望でした。理由は単純、地元にある旧帝大だからです(この時はのちに卓越大になるなんて知らなかった)。あと親が行かせる気満々だったのと、周りがみんな目指してたからっていうのも大きいです。私の通う高校ではAO入試で入るのが一般的で、特にⅡ期で受かれば11月に合格が確定するので、入学準備をゆっくりでき、おまけに春休みには格安で海外旅行ができるというおまけもついていて大変魅力に思ってました。入試も(東工大に比べれば)はるかに簡単で、こんなにコスパが良い大学を捨て、なぜ東工大を目指したのか。考えうる限り下記の2つ。
①高1の時点で東北大学主催「科学者の卵」養成講座に参加してしまった
 AOのための実績が欲しく、担任に進められ高1の時に参加しました。今思えば、コロナ禍でほとんどオンラインだったことや、まだ理科の親科目を理解しきれていなかったのが原因だと思いますが、正直かなりつまらなかったです。私は生物とか地学とかにそこまで興味はなく、ただよくわからない難しいことを長々話され、レポート提出しろって言われてもね、、、正直苦にしかならなかったですね。(今思えば自分の知識不足もだし、教授って研究のプロであって授業のプロじゃないんだよね、、当時はそれに気づかなくてただ棒読みだと思ってた、、)。もっと全部のことについて面白い!って目を輝かせる正確ならよかったんですけど、そうならなかったなぜか。
②模試で常にA判定だった(訳アリ)
 進研模試では常に東北大はAだったので担任や進路指導の先生に志望校を上げるように迫られました。私は押しに弱いタイプなので、俺って頭いいんじゃねとか思って、あげちゃいましたね(笑)。今思えば、高3の時さんざん進研模試とか当てになんないとか言ってたのにこの時は当てにしちゃってるんだよね(笑)。それに付随するように、自分の限界を超えたいという気持ちもだんだん芽生え出しました。そんなこともあり、改めて東北大の研究室を詳しく調べたところ、思っていた以上にやりたいことがないことがわかりました。

 てなわけで、ここから真剣に志望校を選びなおすことにしました。様々に調べた結果(2週間くらい)、東大と東工大に特に入りたい研究室があることがわかり、そこには入れなかったときに、東工大の方がより入りたい研究室が多いな、と思い、東工大に決めました。後、東大のしんふりは興味が少ない分野でも勉強していい点とらないといけないのもきついし、国語やりたくないなってのもあり、、でも一番は理系科目に全振りしてる東工大に、完全理系型だった私が強く惹かれたのが大きいのかなと思います。ほかにも理由は様々あるんですけど、書くのめんどくなってきたのでここらへんで終わりにします!

予備校行ってた方いいよー

 個人的意見としては、大手予備校に通っていた方が受験で圧倒的に有利です。地方では特に十分な情報が出回ってないことが多いです。落ちる人の特徴として、情報戦ですでに負けているのではないか、と考えた私は、高2の終わりらへんに予備校選びをかなりしました。幸いにも住んでいたのが仙台なので東進河合駿台はそろっていました(マジの地方の地方は東進くらいしかない説ある)。映像だけってのは自分に合ってないなと思い、河合と駿台に入塾の面接に行ってみました。東工大現役合格するためにはどうすればよいかを聞いてみたところ、河合では授業(One Wex)の予習復習すれば大丈夫だといわれ、ん?と思いました。駿台では、講座を進める前に様々なアドバイス(例:東工大は他大学と違って過去問が問題集、はやめに何年分やってもいいからとにかくたくさん解く!など)をいただき、そのうえで一応こんな講座もあるよ的な感じで選抜クラスの説明をされました。というわけで体験授業を通して、どう考えても、駿台の方がいいなと思ったので入ってみました!以上が駿台に入ったいきさつです。

受験が終わった今、駿台に入ってよかったかと聞かれたら、私は非常に良かったと思います。駿台の回し者ではないので総合型選抜のことについてだけ話します。大学が公開していない、面接の過去問を3年分、駿台生のレポートをまとめたものがあったので、形式を知ることができただけでなく、進路アドバイザーが予想問題を実際と同じ形式で作ってくださり、ほぼ本番と同じように発表練習できました。これがほんとうにありがたかったです。まあ校舎によっても違うと思うので、自分で足を運んでみて選ぶといいんじゃないかなと思います!塾なしは相当な進学校じゃない限り不安になるんじゃないかな?メンタル弱い人にはおすすめしません。あと個人的な意見ですが、現役東進、浪人河合駿台みたいな人は、最初から河合駿台行けばよくないか?とは見てて思ってました(過激思想)。どこが自分に適しているのかを友達が行ってるからとかじゃなくて、受験戦略を考えて選ぶといいと思います。

1.【重要】試験形式


配点

総合型選抜の共テと総合問題の配点


共通テストと総合問題が1対1、つまり共通テストがかなり重要になってきます。ボーダーはおそらく750点前後(85%いかないくらい)かな、と思われます。この時期のTLにはみんな800点越えとかいう嘘のアンケートが出回ったりしたので、正直あんまし信用しない方いいと思います。駿べネの共通テストリサーチが一番母数多いのでそれを参考にしましょう。ちなみに、今年は倍率8倍から約1.5倍(試験場には31人いました)なので、129人が足切りされている、ということになります(怖)。入試ではなるべくチャンスを増やすべきなので、相当二次に自信がある人以外はちゃんと勉強した方いいと思います。私は学校の共通テスト対策が11月後半からあり、自分では1/1から過去問を解き始めました。東工大では、文系科目に傾斜配点をかけられることがありません。したがって、文系科目、特に国語をきちんと対策していれば、かなり共通テスト対策としては上策だと思います。

2024入試の募集人員と志願者数

面接の形式

①問題(化学、今年は物理も)を解き、発表シートを完成させる(ここまで25分)。(年によっては実験があることも)
②自分の回答を発表し、質問(全5問)を答える(計15分)

志望理由に関しては一切聞かれません(一応聞かれたといっている人もいたので注意!)。ただ、志望理由など準備してきたことよりも、その場で物質や応用化学についての問題が解け、明確に説明できるか、という能力を重視していると思われます。

詳しい試験内容については、X(旧Twitter)の@explosion8982までdmくださればお答えします!今年を含めれば4年分の過去問の内容はわかるかな。2.の試験当日よりも詳しく教えます。

2.受験までの流れ

志願理由書の作成

 高2の頃に別形式ですが、志願理由書を学校の総合の時間に書いたので、高3の夏休みにそれを切り貼りして作りました。駿台の進路アドバイザーに添削を頼んだらぼろくそ直されてショックだった。かれこれ10回行かないくらい直して何とか完成しました。やりたい研究とそのきっかけ、高校生活でしてきたこと、東工大でないといけない理由を盛り込むことを意識しました。環境調和型社会については申し訳程度に書きました。とにかく、早めに動き出して、第三者に添削してもらうのが一番いいです。高3はじめには書き上げておくと安心だと思います。

共通テスト対策

とにかく演習量を積むことを意識しました。残りのアドバイスについては1.の欄を参考にしてください。ちなみに、武田塾ではないが共通テスト対策の国語は、決める!共通テスト現代文、10時間で9割とれるスゴ技古文・漢文この3つの参考書を国語苦手な人はまずやるべきです。これらをやりこみ、過去問を解きまくったところ、高2の同日で99点だったのが、本番には174点まで伸びました。

共通テスト当日

一日目は3時間しか寝れなかった(´;ω;`)。昼食べた後の国語と英語が眠すぎて辛かった記憶があります。前日無理にでも体動かして寝ましょうね。休み時間なんも見直しせずずっと寝てました。二日目はその反動で10時間寝てしまい、逆に寝すぎて眠い現象が起きました(伝われ)。受験生にとって睡眠は大事だよねほんと。

自己採点載せときます(結果来たらまた報告します。)

日本史86
国語174
英語R74
英語L86
数ⅠA82
数ⅡB79
物理93
化学97
Σ771

足切り発表

物質理工は定員の1.5倍、つまり30人までしかとらず、応募者が160人だったので、駿ベネの判定的には20番目ぐらいでしたが焦りました。この時期になるとX上で共通テストの点数何点台かのアンケートが行われ、800点以上が大多数で絶望していました(しかし最終的に突破できたので、ガセでしたね。あんま信用しない方いいと思います。匿名投票だしね)。足切り発表の前はめちゃくちゃ緊張した。(どうやら毎年みたいだけど、)足切り結果が18:15予定のところ19:30を過ぎてから発表され、1時間以上緊張し続けて頭おかしくなりそうでした。ちょっと受験生舐めすぎじゃないすか。

面接対策

足切り発表の翌日から対策し始めました。具体的には
①志望理由を端的に説明する
②リチウムイオン二次電池の仕組みを簡単に説明する
③化学の新演習、標準問題精巧の電気化学分野を解く
という練習を行いました。①については、稀に聞かれる人がいたので、対策しておきました。②、③については、これまで3年連続電池関連のことが聞かれていた(2021年→リチウムイオン電池について長文読解、2022年→圧電効果、逆圧電効果(踏んで発電するみたいなやつ)について軽く実験しながら読解、2023年→イオン化傾向の差から金属板の元素を実験で特定するといった内容だった)ので、対策しておきました。学校の化学の先生で私が信頼できる先生は1人しかいなかったので、その先生と3回面接練習をしました。

試験当日

対策した意味全くなかったぜ(≧▽≦)

1⃣ 化学 染色についての問題→構造式からイオン結合、水素結合の有無を判断し、染色するかしないかを導出する(問1~3)
2⃣ 物理 発光についての問題→光路差から取り出される波長とスペクトル表を照らし合わせて、何色になるかを導出する問題(問1~3)

具体的には上記のようになり、電池について全く関係ないどころか、今まで化学しか出てなかったのに、物理が出ました。物質についてなので要項では誰も化学だけ出す、とはいってませんでしたね、、、

試験内容

筆記自体は今まで化学、物理をたくさんたくさんたくさん勉強してきた積み重ねがあったこともあり2⃣が少し時間間に合いませんでしたが、割と何とかなりました。しかし面接はボロボロ、、、、、。2つわかりませんと答え、ある時は答えたら試験管に鼻で笑われ、挙句の果てに、面接予定時間が15分なのに10分も満たないうちに時間が押しているので今日はおかえりくださいといわれ絶望、、、、ほんとに終わったなと思いました。一週間化学の電池分野しか勉強してなくて、このままで二次大丈夫か?という不安の襲われ、次の日の慶應理工の入試では試験中ずっと浪人したらどうしよう、、、と考えながら解いていました(無事落ちました!!)

結果、合格することができました、なんでだろね。

ちなみに、一般選抜の足切りから見て、受験料返還になっててあれ?ってなって受験番号見たら受かってましたね。ほんとに驚きました。

共通テストで稼いでたのか、筆記の説明パートができていたかのどちらかなんでしょうね~、得点開示が楽しみです。(得点開示の時は24Bの物質総合型erをできる限り招集してデータを提供できればな~と思ってます。あんま意味ない気もするけど…)

3.おわりに

奨学金に申し込もう!

総合型選抜を目指す方には是非お勧めします。東工大では大隅良典奨学金という月5万、年間60万の給付型奨学金(返さなくていい、無償でもらえる奨学金)があります(年間の学費が63万だからほぼ無料で通えるね)。そこには関東圏以外の人が申し込める地方出身者枠と、両親が4年制大学を卒業していないファーストジェネレーション枠、あと女子枠があります。私はタイトルの通り地方出身かつファーストジェネレーションなので、前述の2つに応募しました(男です)。書く内容はほぼ志望理由書に書くこととおなじなので、積極的にチャレンジしましょう。応募は確か9月ころなので、それくらいにはやっぱり志願理由書も書き終えてた方いいよね。リンク貼っておきます。応募条件を満たしてる人は全員申し込むべきです!

ついでに、私立も受けておきたかったのですが、親に学費高すぎるわあああと猛反対されたので、慶應の奨学金についても申し込むことにしました(学問のすすめ奨学金といいます、これも年間60万の給付型奨学金です、早稲田にも同じようなものがあります)。9割くらい東工大の志願理由書のコピペでしたがまさかの通りました笑。親に私立受けるな!って言われている人は是非給付型奨学金に申し込みましょう!そうすれば親も嫌そうに受けるの許してくれますよ(笑)。最初に国公立の二次試験を受けて成功できる人なんてほんの少数なので、私立で場数を踏んで、失敗するならその時にして置き、本命で本来の実力を最大限発揮できるように心がけましょう。結果的に私の本番は総合型になったんですけどね、、

さいごのさいごに

余計な話が多めでしたが、最後まで読んでくれた方、本当にお疲れさまでした。ありがとうございます嬉しいです。感謝感謝。

補足(なんかあれば随時箇条書きで追加します)
・地方でさらに情報ないよって人は勉強垢をXで作りましょう。私は同じ物質理工の23Bの総合型erでめちゃくちゃ優しくしてくださる先輩がいて、その方から詳しい内容や、アドバイスを聞きました。めちゃくちゃ参考になったし、受けた人からの生の情報を得られる機会なんて地方にはなかなかないので、ぜひ作りましょう!クソリプとか過激思想呟かなきゃ、Xは有効活用できるからね!

このnoteが少しでも誰かの役に立つことができていたなら幸いです。

なにか質問・意見等あれば気軽にX(旧Twitter)の@explosion8982までどうぞ!


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