【薬剤師に相談】ユベラNカプセルとベルタママリズムは一緒に服用してもいいですか?

【ご相談内容】

ユベラNカプセルがビタミンEの薬なのですが、ベルタと一緒に服用していいのか気になっています

■服用中の薬
・エルデカルシトールカプセル
・ビタメジン配合カプセルB25
・ユベラNカプセル100mg
■服用中のサプリメント
・ベルタママリズム

【回答内容】

ベルタママリズムとユベラNカプセルはご一緒に飲んでいただいて問題ございません。 一点、主治医へ併用して良いか最終確認していただきたいお薬がございます。エルデカルシトールなのですが、こちらはビタミンDの商品との併用に関しては併用注意となっております。

弊社のベルタママリズムには3粒あたり、ビタミンDが【3μg】配合しており、サンマ1/5尾分の配合量となっております。通常のビタミンD含有サプリメントよりは遥かに少ない為、薬学的には問題ないと考えられますが、最終判断はお体を直接診る事が出来る主治医の為、お手数ではございますが一度医師にご確認をしていただきたいと思います。

飲まれているお薬からの推測にはなってしまうのですが、「妊娠後骨粗鬆症」との診断を受けられていらっしゃいますでしょうか?今後もサポートさせていただきたいのでご教授のほど宜しくお願い致します。 猛暑日が続いており、ご体調を崩しやすい季節でございますがくれぐれもお体にはお気を付け下さいませ。

~お薬解説~

「エルデカルシトール」は骨粗鬆症のお薬です。骨粗鬆症という疾患はご存知でしょうか?骨密度が下がるご高齢の方に多い病気で、加齢と閉経によるホルモンバランスの変化がトリガーとなって発症します。骨密度が下がるとちょっとした事で骨が折れやすくなってしまうことがあります。
※骨密度は骨の強さを表す数字です。数字が低い人ほど骨が弱くなります。

一般的にはご高齢の方がなるのですが、出産後に骨粗鬆症になってしまうお母様がおられます。これを妊娠後骨粗鬆症と言います。原因として大きくは次の3つが考えられます。
①妊娠中に赤ちゃんの骨を作る為、お母様の骨からカルシウムが移動する。
②産後の授乳で赤ちゃんが大きくなるためにカルシウムが多く移動する。
③ホルモンバランスの変化で骨が流出しやすくなる。

■骨粗鬆症の治療
①適切な栄養
骨の育成に重要なカルシウムは食事から摂取するのが理想的です。しかし1日に必要なCa量は非妊娠・授乳時よりも多く必要な為、サプリメントを利用することもおすすめです。しかしCaだけ摂取すればいいという訳ではなく、栄養バランスを整えましょう。マグネシウムをはじめ、さまざまな栄養素が骨の形成や維持に絡んでいます。カルシウムの補充も薬だけに頼ると、心血管系の疾患の発症リスクが高くなると言う報告もあるため食事からの摂取は非常に重要です。

②適切な運動
適度な散歩は効果的です。育児期間は移動することが少なくなるため、無理ない範囲で散歩を心がけましょう。

③日光浴
適度な日光浴は皮膚でのビタミンDの生成を促します。ビタミンDによってカルシウムが吸収されやすくなります。散歩の際に手の甲だけを露出して日光を浴びるだけで十分な効果があります。日焼け止めなどを塗ると、ビタミンDの生成が阻害されてしまう為、適度なスキンケアを行いながら日光浴を心がけましょう。全身に浴びる必要はない為、お顔などは日焼け対策を行いましょう。

④薬物治療
骨密度70%を下回る場合は投薬での治療が必要になることが多いです。
治療時は以下の薬を使用します。
・ビタミンD (エディロールなど)
日光浴で代用できるため、使用は検討が必要。
・ビスホスホネート剤 (ボナロンなど)
妊娠中は禁忌
・SERM (ビビアントなど)
断乳による効果の方が高いため推奨度が低い。
・PTH製剤 (フォルテオなど)
骨折がなければ必ずしも必要ではない。
・分子標的薬 (プラリア)
授乳との関連性があまり調べられていない

⑤断乳
断乳を行うことで授乳によるカルシウム漏出を防ぎ、ホルモンバランスの調整を行うことで骨密度の改善を狙う手段です。適切に行えば効果が大きい手段ですが、個人ごとの事情や気持ちを考えて行うべき治療になります。

======
BELTAでは専門家相談を無料で実施中です。
気軽に下記のURLよりご相談ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?