ファイナルS

中山は今高速馬場で内芝は少し荒れているものの時計は出る。外回り1600mならコーナー角もきつくないし、王道の競馬をできる馬を狙いたい。

ニシノスーベニア
前走は東京マイルの紅葉Sで6着。先行集団の真ん中でペースを落とすこともできず、厳しい展開になった。じりじりとした脚しか直線は使えず、勝ち馬からは0.4秒差の6着。2走前は骨折明けのレースだったが、馬込みでプレッシャーを受けながらも3着に好走。中山マイルは掲示板から外れたことがなく、3勝クラスの勝ち時計も翌週の東風Sで5着に相当するレベルとみると3勝クラスは通用する馬。鞍上もムルザバエフで強化されるし、内枠からスムーズな競馬ができれば。

ドゥラモンド
3勝クラスは0-2-0-8で前走はノベンバーSで8着。速い脚に欠ける馬で距離短縮はあまりよくない。また今の馬場は割と時計も速いのでそれも今回は合わなさそう。2走前の秋風Sは4着だったが、それでも忙しいという感じで前走は距離を伸ばした。2着に来た時のレースも中山マイルの不良馬場だったり、ダートのレースだったりするので速い時計決着は向かない。

ブランデーロック
田中勝春最後の騎乗となる分、ご祝儀はあっても良さそう。ただ、それを抜きにしても前走はうまく乗った。テンには行けない馬で前走はいつもよりも後ろになったが、行き脚がついてからは良い形で外に出して鮮やかに差し切った。最後方からでも外を回って勢いが鈍らないままゴールまで駆け抜けた。これまでの成績を見ると毎回堅実に末脚を伸ばしており、ほとんどのレースで上りは最速。好走も小倉や札幌、函館などの小回りコースで多く、おそらく使える脚は長くはない。ゆったりと運んで最後に一気に突き抜ける競馬が板につけば面白い。

ビジュノワール
キタサンブラック産駒だが、中山の外回りは得意。1勝クラスの2着や新馬戦の1着、フェアリーSではスターズオンアース相手に1・1/4馬身差の3着。目下2連勝中で2走前の千歳特別は大外から積極策で前につけて完勝。前走は東京マイルでいいスタートを切ってハナに立ち、理想的なペースで危なげなく勝利。モレイラの好騎乗もあったが、能力も高かった。武史に乗り替わるが、中山マイルは得意だし、今は前も有利なので思い切って逃げてもよいと思う。

ホウオウラスカーズ
夏負けで休養が長引いての出走。前走は新潟1800mでスタートが決まって2番手につけたが、6着まで。2走前もゲートを出て、脚を溜められたが、最後は疲れて3着。常に出遅れが目立つ馬ではあったが、ここ2走はゲートが上達している。今回は夏負け明けということで割引が必要。一旦様子見。

ボルザコフスキー
前走は超ハイレベル戦の秋色Sで6着。出遅れてしまい、後方からになったが内をさばいて差を詰めて6着。余裕残しの馬体でもあったので上積みが期待できる。2走前まではコンスタントに使ってきたことからも疲れが見られており、やむなしの結果。前走の4着のコレペティトールは次走9番人気で1着だし、しんがり負けした9着のレイべリングも次走は2着と好走。ただレイベリングに関しては何かしら問題があったかのような負け方だったが。前走はスロー展開だったし、上りも32.6秒とかなり速く、展開的にも難しかった。叩いて2戦目のここは良いオッズで勝負できそう。

ミカッテヨンデイイ
前走は秋風Sで15着。4コーナーで不利があった。ただハンデ52㎏でさすがに負けすぎの感じ。2走前も12着で直線でいっぱいになった。3歳牝馬で55㎏とはいえ、ここは軽視。

リサリサ
前走は紅葉Sで半馬身差の2着。競馬の内容としては完ぺきだったが、相手にうまく乗られた。スタートから楽に行き脚がついて折り合いもついての競馬となったが、直線は少しスムーズ差に欠いた。53㎏での結果ではあったが、マイルにも適応したし、2走前のローズSはレコード決着の中で先行しての結果なので度外視できる。東京の芝で2勝しており、中山はどうかも前走の1着馬フィールシンパシーは次走のターコイズSで逃げて2着に好走しているし、レベル自体は高かったかもしれない。ここは一着まで狙えると思う。

ピピオラ
前走は秋華賞で14着もやむなし。2走前までは3連勝で進んできており、競馬場も京都、東京、小倉と選ばずに幅広い適性で勝っている。モーリス産駒で短い距離は合うだろうし、牡馬相手にどうかもこの斤量なら勝負になる。

クルゼイロドスル
前走はノベンバーSでハナ差の2着。東京での未勝利勝ちのラップからは重賞も狙える器で2走前はペースが悪く、7着。3走前は後方から脚を延ばすも脚を余す結果に。中山マイルはジュニアカップ勝ちがあり、ニシノライコウ相手に4馬身差の圧勝。この時のタイムも過去5年で2番目に速い時計で1番速い時計を出したのは新潟ジャンプSで勝利したサクセッション。オープンクラスにまで進んだことを考えるとジュニアカップの時計は評価できる。ニシノライコウも超ハイレベル戦の秋色Sで5着だし、折り合いの悪さを考えても距離短縮はプラス。ここは圧勝までありそう。

サンカルパ
前走はダートで8着。2走前は格上戦のマーメイドSで9着。3勝クラスの芝のレースとしてはここが緒戦となる。なぜ前走でダートを使ったのかはわからないが、8着。3走前中山1800mの勝利も前残りでタイムもさほど速くはない。乗り難しい馬でこの時もルメールは抑えるのが大変だったとコメント。今後も気性面は課題とのことでおそらくそういう理由で短い距離を使おうとしている。今回も1600mで2勝クラス勝ちから見ると1Fの短縮となる。ルメールが乗っても普通に負けてはいるし、前走からは距離延長と考えると折り合いが悪くなりそう。スムーズにレースができるかどうか。

エアミアーニ
2勝クラスは1-0-3-7で前走は中京マイルを勝利。一瞬の脚が速く、前走はラスト100mで脚が上がっていたが、ロスなく立ち回ることで1着を取れた。内にこだわる騎乗をずっとしていたのがよかったが、これはマイルだと距離が長そうな印象。特にクラスが上がるともっと速いペースになるし、昇級戦でいきなりは厳しいか。また末脚を活かすという指示も出ているので今の馬場だと分が悪い。来ても3着くらいが理想。

トランキリテ
前走は紅葉Sで4着も芝左回りは0-0-0-5で苦手。3勝クラスは0-0-0-5ではあるが、内訳としては4着が4回あり、馬券にはいつか入りそう。しかもそのすべてで左回りで2走前は阪神1600mで右回りの仲秋Sだったが、出遅れて最後方からになり、7着。白川郷Sもポジションは後ろだったが、これは開幕週の大外枠に入ってしまったせいで進路取りも難しかった。その条件でも4着となっているので力はある。器用貧乏という感じがして前でも後ろでも競馬はできるが、いつもワンパンチ足りない。ただ3走前、4走前とハイレベル戦で戦ってもさほど負けてはいないのでどこかで穴をあけてくれそう。中山マイルがいい起爆剤となるかどうか。

アバンチュリエ
3勝クラスは0-0-0-4。前走は奥多摩Sで9着もスタート後の不利が響いた。去勢効果はあるものの難しさは消えておらず、3勝クラスでは成績を残せていない。2走前の日高Sは札幌1500mで出遅れたものの4着に来ており、きっかけはつかめていそう。去勢明け3戦目となる今回は距離を延長しているが、で外枠で出遅れて後方になってしまうと今の馬場だと厳しく、届かない可能性が高い。

ヤマニンデンファレ
3勝クラスは0-0-0-8で馬券内はなし。距離も1800~2000中心でマイルは未勝利戦以来。好位を狙っているようだが、大外枠というのもきついか。ここは軽視。

ミシシッピテソーロ
2歳の時に阪神JF5着で紫苑Sも5着。2走前は秋華賞に出走し、前走が初の自己条件となった。そのレースが超ハイレベル戦の秋色Sだったが、大外枠からの出走で最後方の外を通っていたが、スローペースで前が届かず展開負け。度外視してよい結果。今回は大外枠に入ったが、中山は得意だと思うし、能力的には十分に通用する。強い相手もいるのでいきなりとはいかないが、ひとまず現級にめどを立てたい。

◎クルゼイロドスル
〇ニシノスーベニア
▲ボルザコフスキー
☆リサリサ
△ビジュノワール、ピピオラ、ミシシッピテソーロ
×トランキリテ、エアミアーニ、ブランデーロック

逃げ馬はビジュノワールとサンカルパか。内有利の馬場もいつまで続くかはわからないが、ここは実績的にクルゼイロドスルが筆頭。ただ相手も結構強くてリサリサやブロザコフスキー、ニシノスーベニア、ピピオラも頭候補にはなりうる。馬券的には結構難しいがレースとしては非常に面白い。

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