OGLE-2018-BLG-0567LbとOGLE-2018-BLG-0962Lb マイクロレンズ現象を通じて見つかった木星質量の惑星

2018年に発生した2つの重力マイクロレンズイベントに関連して、2つの惑星が見つかったとする研究がarXivで公開されている。

重力マイクロレンズとは、遠方の恒星の手前を別の天体(レンズ天体)が通り過ぎるときに、レンズ天体の重力で光の進路が曲がれり、観測される明るさが一時的に変わる現象のことだ。重力マイクロレンズ観測プロジェクトの「OGLE」「KMTNet」のデータ分析した結果、2018年に起きた2つのイベント「OGLE-2018-BLG-0567」「OGLE-2018-BLG-0962」で、レンズ天体「OGLE-2018-BLG-0567L」「OGLE-2018-BLG-0962L」(※レンズ天体を意味するLが末尾に付されている)が、それぞれ恒星と惑星質量の天体からなる惑星系だと分かったという。

OGLE-2018-BLG-0567L系は主星の質量が0.11~0.50太陽質量、惑星の質量が0.16~0.66木星質量、主星と惑星の距離が2.2~3.2天文単位だ。OGLE-2018-BLG-0962L系は主星の質量が0.27~0.87太陽質量、惑星の質量が0.65~2.17木星質量、主星と惑星の距離が2.6~4.2天文単位と考えられている。質量の推定値には大きな不確かさがあるが、これは重力マイクロレンズを通じて見つかった惑星系としては典型的なものだ。

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