【 1日目 】医療情報技師試験 過去問解説 2022年度 医療・医学系 問1~問5
【 目標 】
◆ 医療・医学系、医療情報システム系の合格
【 前提 】
◆ 2022年に一度受験し、情報処理技術系のみ合格。
◆ 2023年は医療・医学系と、医療情報システム系の合格を目指す。
【学習の流れ】
◆ 主に、医療に関する用語をまとめ、理解を深める。(5問/1日)
◆ まず、2021~2022年度の医療用語の学習を実施。
◆ 次に、頻出するとされているポイントを絞って学習を実施。
◆ 解答群の用語などを一つ一つ調べ、まとめる。
【 2022年度 医療・医学系 】
<問01>
世界医師会が採択した人体実験に関する倫理的原則はどれか。
<解答群・解答>
1) リスボン宣言 ×
2) ジュネーブ宣言 ×
3) ヘルシンキ宣言 〇
4) ニュルンベルク綱領 ×
5) ヒポクラテスの誓い ×
<解説>
1) リスボン宣言
世界保健機関(WHO)が1981年に採択した、人間の健康に関する倫理的な原則に関する宣言
2) ジュネーブ宣言
世界医師会が1948年に採択した、医師の役割と責任に関する宣言
3) ヘルシンキ宣言
世界医師会が採択した、人体実験に関する倫理的原則
4) ニュルンベルク綱領
第二次世界大戦後、国際軍事裁判でナチスドイツの戦争犯罪者に適用された、人体実験に関する倫理的指針
5) ヒポクラテスの誓い
古代ギリシャの医学者ヒポクラテスによって作成された、医療従事者が守るべき倫理的原則に関する誓い
<問02>
医療・介護関係事業者が個人の診療データを本人の同意を得ないで提供できるのはどれか。
<解答>
1) 学校からの欠席に関する照会 ×
2) 職場からの休職に関する照会 ×
3) 警察からの児童虐待に関する照会 〇
4) 製薬メーカーからの治療結果に関する照会 ×
5) 民間保険会社からの診断病名に関する照会 ×
<解説>
児童虐待防止法に基づき、医療・介護関係事業者は、児童が虐待を受けている疑いがある場合には、本人の同意を得ずに警察や児童相談所に対して報告することができる
学校からの欠席に関する照会、職場からの休職に関する照会、製薬メーカーからの治療結果に関する照会、民間保険会社からの診断病名に関する照会については、個人の診療データを提供するには、本人の同意が必要
<問03>
医療者が情報を収集、記載、蓄積、伝達、利用する場合に配慮すべき権利とは言えないのはどれか。
<解答>
1) 秘密が守られる権利 ×
2) 誤りの訂正を求める権利 ×
3) 自己情報を請求する権利 ×
4) 自己情報の流れを制御する権利 ×
5) 患者優位な情報に書き換えを求める権利 〇
<解説>
1) 秘密が守られる権利
医療者は、患者の秘密を守る義務があり、患者は、自分の個人情報や健康情報が外部に漏れないように保護される権利がある
2) 誤りの訂正を求める権利
患者は、自分の情報が誤っている場合、正しい情報に訂正する権利がある
3) 自己情報を請求する権利
患者は、自分の個人情報や健康情報を自由に請求する権利がある
4) 自己情報の流れを制御する権利
患者は、自分の個人情報や健康情報の流れを制御する権利がある。例えば、情報の提供や共有に同意する必要がある
5) 患者優位な情報に書き換えを求める権利
このような権利はない。医療者は、患者の情報を正確かつ適切に記録する義務がある。ただし、患者自身が自己情報の内容について説明を求めたり、適切な訂正を求めることは可能
<問04>
インフォームドコンセントを取得する際に適切でないのはどれか。
<解答>
1) 患者・家族に理解ができること ×
2) 医療者による説明が根拠に基づくこと ×
3) いったん決定した方針は変更ができないこと 〇
4) 医療者と共に最良の道筋を考えることができること ×
5) 患者・家族が自由に協議して方針を決定できること ×
<解説>
◆ インフォームドコンセント
患者が治療について理解し、合意を示すことで、その治療を受けることができるようにするためのもの
1) 患者・家族に理解ができること
患者・家族に対して、治療に関する情報を提供することは、インフォームドコンセントの基本的な要件の一つ
2) 医療者による説明が根拠に基づくこと
医療者が提供する情報は、科学的な根拠に基づいている必要がある
4) 医療者と共に最良の道筋を考えることができること
患者は、医療者と共に最良の治療方針を考えることができる必要がある
5) 患者・家族が自由に協議して方針を決定できること
インフォームドコンセントでは、患者・家族が自由に意見を述べ、治療方針を決定することが重要
<問05>
国民健康保険の保険者でないのはどれか。2つマークしなさい。
<解答>
1) 国 〇
2) 市町村 ×
3) 共済組合 〇
4) 都道府県 ×
5) 国民健康保険組合 ×
<解説>
◆ 国民健康保険
国や都道府県などの地方公共団体が設置する保険組合が運営する医療保険制度のひとつ。加入者自身が保険料を納めることが求められる点や、医療費の自己負担額が比較的高い点、加入者の収入に応じて保険料が変動する仕組みになっている点が特徴。
地方自治体が主体となって運営される。 保険者が市町村や都道府県であることが一般的
◆ 共済組合
その業種・職種の労働者やその家族を対象に、災害・病気・障害・死亡などに対する補償や援助を目的として、労働者や事業主が自主的に結成する組合のこと
【 今日のまとめ 】
◆ リスボン宣言
世界保健機関(WHO)が1981年に採択した、人間の健康に関する倫理的な原則に関する宣言
◆ ジュネーブ宣言
世界医師会が1948年に採択した、医師の役割と責任に関する宣言
◆ ヘルシンキ宣言
世界医師会が採択した、人体実験に関する倫理的原則
◆ ニュルンベルク綱領
第二次世界大戦後、国際軍事裁判でナチスドイツの戦争犯罪者に適用された、人体実験に関する倫理的指針
◆ ヒポクラテスの誓い
古代ギリシャの医学者ヒポクラテスによって作成された、医療従事者が守るべき倫理的原則に関する誓い
◆ 児童虐待の疑いに関しては、本人の同意を得ずにデータを提供できる
児童虐待防止法に基づき、医療・介護関係事業者は、児童が虐待を受けている疑いがある場合には、本人の同意を得ずに警察や児童相談所に対して報告することができる
◆ 医療者に、患者優位な情報に書き換えを求める権利はない
医療者は、患者の情報を正確かつ適切に記録する義務がある
◆ インフォームドコンセント
患者が治療について理解し、合意を示すことで、その治療を受けることができるようにするためのもの
◆ 国民健康保険
国や都道府県などの地方公共団体が設置する保険組合が運営する医療保険制度のひとつ。加入者自身が保険料を納めることが求められる点や、医療費の自己負担額が比較的高い点、加入者の収入に応じて保険料が変動する仕組みになっている点が特徴。
地方自治体が主体となって運営される。保険者は市町村や都道府県であることが一般的
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?