僕とメビウスの過去とミライ

 どうも、メビセゴルです。いつもTwitterやコッチでお世話になってます。今日は二次創作小説ではなく、僕個人の思い出話を聞いて欲しくて筆を執ってます。嘘ですパソコンで書いてます。筆じゃないです。

 冗談はさておき。あと、本題の前にもう一つ。現在連載中のウルトラマンロザリスに加えて、#ウルトラマンZ全50話のタグに合わせたウルトラマンZの二次創作と、ウルトラマンゼノンの前日譚に当たる物語の二種類を書いております。ロザリスも更新したいところですが、この二つの作品にも時間が掛かってしまっていて、更新がしばらく出来ていない事、お詫び申し上げます。質を優先する(しかも怠惰な生活というクズっぷり)あまりに制作スピードが遅く、楽しみにしてくれている皆さんを待たせてしまっている事、本当に申し訳なく思っています。なるべく制作速度を上げつつ、尚且つ自分の納得のいくものを作れるよう精進するつもりですので、サボっているわけではないという事だけ覚えておいて頂けたら幸いです。ロザリスの方も、次回以降の展開は何となく頭の中で作ってあります。


 では、ここから本題に入ります。


 僕が2~3歳の頃。正直、当時の事はもうあまり覚えていません。もう14年や15年も前になってしまいますから…。僕がテレビを眺めている時、そこには確かに赤と銀のヒーローが居ました。薄っすらとではありますが、それは覚えています。そして彼が凄くカッコ良く僕の目に映っていた。これも間違いないです。

 それから数年の間、僕の住んでいる地域ではウルトラマン列伝も含めてテレビ放送が途絶えてしまいました。とある局で『ギンガS』を再び見始めるまでは。

 それからの間、僕はメビウスの活躍を如何にして覚えていたか。それと言うのが、伯父の残してくれた(って言うと紛らわしいですが、伯父さんは今でも元気だし、何ならLINEでキン肉マンの話もするくらい仲も良いです)、録画のDVDでした。伯父のくれたそのDVDを子供時代に見続けていて、僕の中ではすっかりメビウスという存在が自分の中で当たり前くらいにまでなっていたくらいです。

 ただ全ての回の録画を見れていた訳ではなく、他のウルトラマンとの客演回が主でした。なので僕の中では、インペライザー編以降のCREW GUYSの姿、そしてメビウスの姿、そして二番の歌詞のオープニング映像が印象に強いです。今でも全話見れている訳ではないので、DVDボックスは欲しいところです…。ただ一部ではありますが、それでも繰り返し見ていたその回の印象だけは間違いなく僕の中で根付いていて、思い出深いという事だけは事実です。そこだけはわかって欲しい…。ニワカって思われるかもしれないけど、見てた回が好きなのだけは間違いないし、メビウスもマジで大好きなんです…。


 そしてテレビ放送が無い間、僕は想像上でウルトラマンを戦わせるという遊びを覚えていました。これも今となってはどんな内容だったか覚えていませんが、ソフビ人形を抱えてレッドキングやゼットンにぶつけていたのは覚えています。そして、その主役は常にメビウス。ゼロのソフビも持っていましたが、それでも主役はメビウス。常に彼が中心でした。彼を中心に、ウルトラ兄弟を共演させてみたり、他のオモチャと一緒に遊んでみたり…。懐かしいです。ひょっとしたらその時の物が今の僕にも繋がってたりして…?

 ですが、メビウスはメビウスでもそのメビウスは通常形態のメビウスではなく、バーニングブレイブの物が基本でした。お恥ずかしながら、通常のメビウスは早いうちに体の上下が分断されてしまって、壊れて戻らなくなってしまったのです…。今思うと勿体ない事しちゃったなぁって思います。そんな風にバーニングのメビウスを主役にして、他のソフビと一緒に遊んでました。これは幼稚園から小学生の低学年くらいまでの話です。

 それ以外にも、雑誌展開や親戚が買ってくれたウルトラマン図鑑のような書籍を見て過ごしていました。なので、本編を見たことはなくとも過去の歴代ウルトラマンは軽~く知ってるような感じではいました。まだ本編見た事ない諸先輩方が多いですけど…。

 そんな感じで過ごした幼少期。今でも色んな特撮作品を見てきましたが、今思えばメビウスが原点だったんだろうか…と思ってます。仮面ライダーカブトとどっちだったかな…。取り合えず、メビウス・カブト・ボウケンジャーの三作品が僕のそれぞれの原点なのは間違い無いです。ウルトラマンは間違いなくメビウス。これは断言できますね。


 そして、小学5年生の時。僕の地域でも『ギンガS』の放送が始まりました。僕が未チェックだからか無印ギンガはやってたか分からんですけど…。広島じゃテレ東は映んないのよ(憤怒)

 そこから、それまでいわゆる『ニチアサ』だけを見て来てた僕は再びウルトラマンシリーズを見始めました。スパークドールズという概念、それによって怪獣にも変身できる設定が特に斬新でした。それ以上に、進化したウルトラバトルに魅入られ、ギンガSで再びウルトラマンにハマりました。

 それから月日は更に流れ…。十勇士でメビウスが出ていたと聞いて歓喜(なお当時は映画館には見に行けなかった、そして列伝で見た)したり、Xの時にハブられてて落ち込んだり、と思えばオーブではフュージョンカードが登場し、バーンマイト変身時にはメビウスばっかり見てたり。最終話でメビュームシュート撃ってる彼を見れたのも、本当に嬉しかった。とにかくメビウスにばっかり目が行ってました。

 その後はジードで坂本監督が作る圧倒的にカッコいい進化した映像美に惚れ惚れしたものです(あと一話にメビウス映ってたのも嬉しかった)。が、R/Bが肌に合わなかったのか、後々完走はしたものの一度そこでドロップアウトしてしまいました。もちろん嫌いだなんて事はありません。湊家の皆は大好きだし、愛染さんにもまた何かで見たいなぁって思ってますし。たぶん当時色々あった時期だからなのか、あのゆったりとした雰囲気が当時の荒れてた僕には合わなかったのかもしれない…。

 そしてそのせいで、タイガ本編をちゃんと追っていなかったのを今ではすんごい後悔してます。でもYouTubeでサクッと視聴できる(ギャラファイと)ボイスドラマだけは聞いていたので、トライスクワッドの3人の事は知ってました。そしてその1,2話で語られた、メビウスの物語。本人こそ一切登場しなかったとはいえ、ああして語られたのは本当に嬉しかった。それまであまり寿命の問題とか考えた事がなく、そこはかとない切なさがありました。そして今現在のメビウスの概念において、あのトライガーショットの一件は大きな一翼を担っています。


 そして、Twitterを始めた2020年の3月。それまで以上に特撮について触れるようになり、その影響でウルトラマンZの高い前評判も聞いていました。『これは見ないと…』と思った僕は、Zをキッカケにウルトラ復帰。評判通りにめちゃくちゃ面白く、たまに客演を挟んだりして盛り上がり、でもそれ以上にゼットとしての、そしてストレイジとしての物語に惹かれて行きました。

 そして、ついに8話。キングジョーの回で、あの小さな大事件は起こりました。ハルキが受け取ったメダルに対する、ゼットさんのある意味で爆弾発言。これで村は燃えました。

「おぉ~!コスモスさん、ネクサスさん、『メビウス兄さん』のメダルだ。」

 …聞きましたか?皆さん。『メビウス兄さん』ですって…。僕この日、家族とお出掛けしてたんすよね。そんな時にTwitterを開くと、トレンドには『メビウス兄さん』が居て、タイムラインも『メビウス兄さん』という呼び方を祝うメビウス村の…いや、ウルトラファン全員の声で溢れていました。僕も凄く嬉しかった…。洩れる声を漏らすまいと口を手で覆いました。でも何が嬉しかったって、メビウスが単に先輩してたって事だけじゃなく、『兄さん』と呼ばれた事。ご存じの通り、ウルトラ兄弟は先輩後輩ではなく『兄弟』。その系譜を継ぐメビウスが『兄さん』と呼ばれた事で、真に彼が先輩になったんだなって実感することができました。因みにこの日の昼にはカレーライス食べました。いつにも増して美味かったです。


 そうしてメビウスに対する熱が膨れ上がっていった頃…『あの日』は訪れました。『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』の配信決定、そしてメビウス兄さんの参戦決定。この時も驚きと喜びに打ちひしがれましたね…。たった一瞬、メビウスがメビュームブレードを展開しながらメビュームシュートを撃とうとするあのたったワンカット。あれだけでも本当に嬉しかった…。それからの数ヶ月、Z本編も楽しみつつ、ギャラファイのメビウス参戦をひたすら楽しみに待ってました。


 そして来たる2021年…。開幕、まさかOPとEDに映っただけであんなに喜ぶとは思わんかった…w あのね、ギャラファイの第三章のエピソード7,あの時点じゃまだ本編にはメビウス兄さんは一切出てなかったんですよ…なのにあんなに嬉しいとは。自分でも結構驚きました。まさか赤飯をガチで炊くとか思わんやろ、数か月前の俺自身よ。

 その次週、エピソード8の公開。ここでようやく、メビウス兄さんの本格登場。といっても戦闘シーンではなく、ゼットとの訓練シーンから。とはいえ、当時のアクションを意識しつつ先輩らしい動きになっていたのは、メビウスを見て育った僕としては成長を感じられて嬉しい限りでしたね。そしてその後、初めてのタイガとの絡み。三人で話してる時、ゼットにツッコミを入れるメビウス兄さんを見て、『ヒビノミライ』の片鱗が僕には感じられました。あの真面目な感じ、ミライ君がもし先輩になってたら…例え福山さんではなく五十嵐さん本人が声を充ててたとしても、やはり同じ様に言うだろう…っていう想像は容易かったです。

 そしてその後の、歴史を語るメビウス兄さん。これは、彼だからこそ言えた…いや、言うだけならゼロでもできる。『彼』が言うからこその重みがその言葉から感じられました。そして、ここで僕は一つの確信めいた物が自分に生まれました。

「これは『ただのウルトラマンメビウス』じゃない。ちゃんと『ヒビノミライ』なんだ。声が違っても、彼はリマジやそっくりさんなんかじゃない。紛れもなく、あの日から月日を重ねて、光の国に居てくれたメビウスであり、僕らのミライなんだ。」

 …と。メビウスの姿をした何かじゃない、ちゃんと僕らが14年前に見ていたヒビノミライだ…そう僕には思えました。ただ単にポッと復活させたんじゃない、ちゃんとあそこ(光の国)にメビウスは居て、その銀色の瞳で時の流れを見つめててくれた。あの一連のセリフからはそれが感じられました。改めてセリフを書き出しましょうか。

「かつては僕もタロウ教官に憧れて、トレーニングに励んでいた。それが今では、教官の息子の君(タイガ)が自分の後輩になって、ヤンチャだったゼロが師匠になろうとしている。そしてそのゼロも、レオ兄さんの師匠であるセブン兄さんの息子だ。」

 …………。。。。。。

 坂本監督、そしてこのセリフを作ってくれたであろう脚本担当の足木淳一郎氏、その他のこのシーンに関わった全ての方に心から感謝申し上げます。メビウスのウルトラマンとしての立場を語る上で欠かせない要素、その全てがここにある…。強いて言うなら地球人との関係は?ってツッコミがあるとは思いますが、一旦置いといて下さい。後で解説擬きの感想の中に書きます。


 まず一文目。とりあえず『そうそう…そうなんよ…。』の一言に尽きる。セリフの構成上、これを入れてくれておいた事でメビウスの事を昔から知る人達に安心感みたいなものを植えてくれる感じがするんすよね。そしてこの言葉があったから、『ただの先輩・メビウス先輩』じゃなくて『あの日から成長したメビウス・ヒビノミライ』だと思えたんですよ。先輩キャラになってしまった全くの別人じゃない、僕らの知るメビウスなんだと。単に歴史を話すだけじゃない、『自分にもこんな時期があった』と感じさせるのがミソだなって。通じてるかな…言葉にするのがウルトラ難しいんですけど、『メビウスの姿をした別物・メビウスっていう設定を利用した先輩キャラ』じゃない、みたいな…。ちゃんとメビウスしてた感じがしたんですよね。語彙力が死んでてウルトラ申し訳ない気持ちでいっぱいでございます…。二次創作やってる身としてこんなんでいいのか私…。

 そして、次のタイガの件。タロウを『教官』と呼ぶのってメビウスで確立されたから、それ以降のウルトラマンしか呼ぶことはない…けど、ニュージェネ以降のM78出身者ってごく僅かで、メビウス以外だとゼットくらいしかタロウをそうは呼ばないですよね。タイガは『父さん』だし。だからこそ、『教官の息子』という呼び方にはメビウスの個人的な感情が凄く籠ってると思うんですよね。自分の弟弟子として、そして恩師の息子として。あとこれはマジで個人的な意見(ずっとそうですけど、これは特にって意味)なんですけど、メビウスにとってのタイガって『後輩』って以上に『弟』に近い間柄なんじゃないかなぁとも思ってるんですよね、僕。兄弟子・弟弟子って関係性からも余計にそう思っちゃいます。単なる先輩後輩よりもっと特別な物を感じるんですよね…。あの僅かな時間ではありましたが、勝手にそう思っちゃいました。

 そんなタイガが、ついには自分の後輩に…。万年ルーキーキャラだったメビウス本人の口から、10年越しにこの言葉を聞けた…。感慨深さの塊ですよ…。しかも、作品上彼が最初の正式な後輩に当たりますしね。十勇士の平成ウルトラマン達のように、ニュージェネでもまたシリーズの新たな展開を始め、その影響でM78星雲のウルトラ戦士が滅多に出なかった(あともっと言うとメビウス本人も客演がほとんど無かった)為に、後輩らしい後輩はタイガが最初ですから…。ニュージェネの皆ももちろん後輩ですけど、故郷が違うからしょうがないので(謎の言い訳)…。とにかく、ここに来てようやくメビウスの先輩らしい姿を見れたのが嬉しかった…。ゼットのボイドラでも聞けてはいましたけど、改めてここで『メビウスの成長』を感じました。

 そして、その次。ヤンチャだったゼロ…。あの時期を知る世代として、メビウスって実は数少ない先輩の一人なんじゃないですかね…?最近になって「大怪獣バトル THE MOVIE ウルトラ銀河伝説」を見返すと一目瞭然なんですけど、当時の出たばかりのゼロって今以上にヤンキーっぽいですからねぇ…。アレを思うと、列伝時空でだいぶ丸くなったんやなって思います。それ以前を知ってるメビウスのこの言葉、ゼロとの関係を語る上でとても大事ですよね。何より、ヒビノミライの姿を見れるのはこれが最後。その意味でもこの映画はメビウスにとっても大事だから、その意味でもあの映画の要素を入れてくれてるのはとても嬉しいです。『ヤンチャ』の一言だけで、こんな風にだいぶ意味が変わってきますよね…。

 そしてそのゼロが、ついには師匠と…。正式な師弟ではないものの、それでもゼロに憧れる世代が出て来る。それだけの時間が経っている事を、メビウスも知っている。それを物語っているこのゼロに対する言及っていうのは、メビウスがちゃんと光の国で生きてきた事を感じさせるにはピッタリな表現ですよね。ゼロが居たからニュージェネの皆がいた。その期間を、メビウスはゼロを介して感じてる。ニュージェネとほとんど面識のメビウスにおいて、そこの歴史の感じさせ方が上手いなぁ…って思うんですよね。

 そして、『レオ兄さん』の件。これ、アストラ兄さんが『レオ兄さん』って言ってるイメージ強いから別に違和感を感じないと思うんですが、本編のレオ兄さん客演回『故郷のない男』でのやり取りを思い出して欲しい。最初、ミライは『レオ兄さん』ではなく『ウルトラマンレオ』と呼んでます。「その涙はなんだ!」のシーンの前なんですが、ここを兄さん呼びじゃなく他人行儀な呼び方にする事で生まれるレオとの距離感があるからレオの厳しさをより感じられるようになってるように思うんですよね。でも、最後にはミライはレオを『兄さん』として…自分の先輩として認めた。というより、レオもメビウスを弟として認めた。これ、端的に言えばGUYSとの友情があったからメビウスはレオ兄さんを認めさせることが出来たわけじゃないですか?GUYSの皆が陰からミライを支えてくれたから、ミライは例え一人でも戦い抜く事ができた。そんなメビウスの姿を見たから、レオ兄さんも危機に陥ったメビウスに手を貸してくれた。そうして築かれたメビウスとレオの関係は、GUYSの皆が居たからこそ成り立ったもの…だから、メビウスにおける『レオ兄さん』呼びも、ある意味GUYSとの絆のお陰で生まれたものであり、地球人との絆の深いメビウスだからこそ呼べた呼び方なんじゃないかな…と思うのです。そんなメビウスの『レオ兄さん』呼びが今でもまた聞けるのは、かつてのGUYSクルーが居たからこその、言わば地球人との絆の結晶ではなかろうか?…と、拡大解釈ですかね。ここまでやると。でも半ば本気でそう思ってます。

 そして、セブン兄さんの名前。メビウスはご存知の通り、ウルトラ兄弟の先輩方との共演が特徴的な作品。レオ兄さんもそうではあるのですが、セブン兄さんとの共演があったのもまたメビウスをメビウスたらしめる所以ですからね。彼らが居たから、当時のGUYSの皆もミライも戦い抜けました。影に日向に彼らが支えてくれた、そんな兄さん達でしたね。特にセブン兄さんの回は、敵のヤバさが目に見えて分かる相手でしたし、セブン兄さんが居なきゃ下手したらGUYSの作戦そのものも無かったかもしれない。『プライドオブガールズ』(その時の作戦名)は、セブン兄さんがコノミさんを励ましてなきゃ始まってなかったかもしれない…。

 そんなセブン兄さんの息子のお話。ふと思ったことがあるんですけど、ゼロをセブン兄さんの息子として認知してるニュージェネって意外と少ないのかな?って。その肩書を抜いても、ゼロは十二分の活躍を見せてくれてますからね。さっきのヤンチャ時代の話と同様、それ以前の世代だからこそ知ってる情報だったりしないかな…と。メビウスだから言えたセリフですよね。きっと。

 

 …自分でも書いててビビッてんすけど、あの短いセリフの中にどれだけメビウスをメビウスたらしめるものが詰まっているのか。書き出してみると、改めて情報量の凄まじさを感じます…。作り手の愛の深さを感じる、本当に素敵なセリフをありがとうございました。


 そうして感動を覚えた、そのまた翌週。つまりコレを書いてるつい先日に公開されたエピソード9。…はい。見事に燃え尽きて灰になりました…。

 初見時はとにかく圧倒されました。ついに先輩らしさ全開でゼットに忠告(昔はされる側だったのにね…)し、後輩二人を引率しつつセンターに立ち(なおその様子はサムネにも表れてた)、80兄さんを助け、ウルトラかっこいい紹介バンク、からのオープニング曲と連動した、メビュームブレードを使った戦闘シーン。その中で見せた、本編のゼットン戦で放ったライトニングカウンターゼロのオマージュを感じるブレードの突き技。そしてそのまま、ブレード展開状態でのメビュームシュート。さらに主題歌の歌詞『絆は途切れやしない』と連動させた、後期オープニング映像の再現とも取れるバーニングブレイブへのエモい変身シーン。そして80兄さんと並び立ち、グローザム戦(決め手としてはデスレム戦)以来となるメビュームバースト…。

 息つく暇もなく繰り出されるメビウスの戦闘。それにただただ圧巻を覚えただけだった。


 でも後々になって冷静さを取り戻していくと、バーニングブレイブにはただならぬ思い出があったことを思い出していきました。冒頭で語った、僕のメビウス遍歴。録画DVDで見ていた回には、常にバーニングブレイブが出ていた。遊んでいたソフビは、通常じゃなくバーニングブレイブのものだった。

 忘れていた。今の『メビウス兄さん』ばかり見ていて、かつての思い出の『メビウス』の事を。彼が踏んで来た歴史じゃない、僕自身の歴史。僕の傍に居た彼は、常に燃える勇者の姿をしていた。僕はそんな『思い出の炎』を、何時振りか見ていたという事。

 何で忘れていたんだろう。自分の歩んできた過去。彼を追いかけてた日々には、常にあのファイヤーシンボルがあった。そんな思い出の姿を、単に『エモい』という聞き慣れた言葉で形容するには些か足りないものを感じる。

 もう忘れない。というか、忘れたくない。あの頃、まだ純粋にヒーローに憧れていた頃。僕の見ていた、言葉では解説できない大切な物。常に思い出の中に居た、約束の炎の事。

 もし子供の頃に戻れるなら、僕は彼にこう言いたいかな。

「胸の中のそれ、お前は忘れんなよ」

…なんつってね。


 約束の炎が照らしたミライは、僕の暗い夜道も照らしてくれてます。ありがとう、思い出のヒーロー。僕の子供の頃に見ていた、憧れのヒーロー。『また』会えて、改めて僕は心から嬉しいです。

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