②秋山直斗氏によるnote投稿文への反論

本項は元編集部の奈良が書いています。

2021年1月26日朝、映画秘宝の公式Twitterにて公開した【謝罪文第2報】(以下、【26日文書】とします)は、私の手によってアップしたことは同年2月27日に告白・謝罪しました。後日、この【26日文書】の作成に関わった元アルバイトの秋山直斗氏が、noteを公開しました。

そこには「私(秋山氏)のみが知りうる事実が多くあることから、本文書を公開することにいたしました」とありましたが、書かれていない事実が多数ありましたので補足いたします。

https://note.com/lilnaoto/n/nde4607e34c8d

(該当のnoteにある
 1. 岩田前編集長への聞き取り
 2. 岩田氏が被害者様と直接の連絡を取っていた事実を知った経緯
 4. 柳下氏、町山氏が「ご説明」文書に連名する経緯
上記にある秋山氏個人の行動説明については、私が知りえない状況であるためコメントはいたしません)

ZOOM参加者は飲酒していた


該当note内の 3.「ご説明」文書、起案の経緯 には

<23時ごろから柳下氏、高橋氏と共にオンライン会議を行い>

と、あたかも文書を作成・発表するために集まったかのように書かれていますが、
この重要な会議中、参加者の一部はパートナーを同伴し酒を飲んでいました。
酒を飲みながら作られた文書であった点も大きく問題があると思いますが、私が関わる部分で大きく誤解を招くような書き方をされているので、以下に補足いたします。

同じくnote内の 5.「ご説明」文書、公開までの経緯 には、

<奈良氏には、私から0時ごろから電話をかけており、2時前後に折り返しの電話を受けたため、ちょうどいいタイミングでしたのでオンライン会議に参加してもらう流れとなりました。>

<オンライン会議上で、奈良氏からも「ご説明」文書の内容と、これを出す趣旨に関しては同意を得られたと考えております。そのうえで、柳下氏、町山氏、高橋氏、てらさわ氏と、奈良氏の間で文書の公開の時間について意見が分かれました。4氏は一刻も早く公開すべきという意見で、そのため26日朝8時00分の公開を求めていました。また、田野辺氏も公開時間について同意をしていました。
 一方で奈良氏は、文書を公開する前に、岩田氏と田野辺氏に双葉社へ謝罪に行ってほしい、との意見を持っていました。>

<被害者様・読者に対し一刻も早く事態を報告する必要があること、ならびに雑誌『映画秘宝』には組織上も編集権上も双葉社から独立して行動することが可能であること、ならびに(岩田本人ではない)責任の主体をはっきりさせるため、いち早く発表する方向で意見がまとまったのですが、奈良氏はそれに反対だったということです。>

<早急には対応しないでおこうといった内容の返信があり、これは私の主観的意見にすぎないものの、主体的に事態収拾に乗り出す意思が感じられませんでした。>

(以上秋山氏のnoteより)

秋山氏の主観的意見であることはさておき、私はZOOMに参加させられる前にも、秋山氏からメールでこの文書が送られてきた際にも、不用意な対応はしないよう止めています。

以下、私がメールで秋山氏宛てに送った意見の一部です。

「(岩田氏が自ら謝罪文を投稿する知らせがあったことに対し)私もいまだに何の投稿もないのが不安でなりませんが、
岩田さんが編集長である限り、編集部名義でコメントを出すのは、よけいに混乱を招くと思います」

「(秋山氏の意見に対して)おっしゃる通りなんだけど、
編集長による私物化を何年も黙認してきた我々にも責任はあるので、
抜本的な改革の提示と、軌道修正は必要だと思います」

上記のメールを送信した後、1/26(火)午前2時18分に、メール下書きを残したまま送っていないものを見つけました。おそらく秋山氏からの着信に折り返したタイミングで送りそびれたのだと思います。

「いま私たちが集まっても、あんまり先には進められないと思います。
まず今日の(岩田氏が行った被害者への)謝罪から追加でやらなきゃいけないのは、版元への謝罪だと思います。
それをすべきなのは岩田さん本人と、それより上の立場である田野辺さんじゃないでしょうか」

これはメールでは送れなかったものの、同じ内容をZOOMでも繰り返し申し上げました。

また、私たち全員にも、こんにちまでの状況を説明する義務があり、責任者不在であるこの場の数人で性急に対処するよりも、版元やオフィス秘宝の代表者、および編集スタッフを交えた、関係者によるきちんとした状況確認や協議を経た上で、正式な謝罪文を出すべきだったと思います。

秋山氏の主観では、そのような主張が「主体的に事態収拾に乗り出す意思がない」と見えていたようですが。

私はTwitterの管理者ではありません


私を呼び出して投稿させた理由として「Twitterにログインできるのは編集部では奈良だけだった」といったことが書かれていますが、

この日までに、私のみがTwitterにアクセスできる状況にあったことは一度もありません

ちなみに1月25日の日中に誰かによってパスワードが変更されたため、Twitterにログインできなくなっていることを、高橋ヨシキさんも知っていたはずです。

なぜ私だけが新しいTwitterのパスワードを知っていると思われたのかはわかりませんが、私の主観では、ZOOM参加者の誰かから岩田氏へ、奈良に新しいパスワードを教えるよう伝えたのではないでしょうか。

さらに、お恥ずかしい話ですが、私はTwitterの画像添付付き予約投稿のやり方を知りませんでした。そのため秋山氏にパスワードを伝え、代わりに投稿してくれないかと頼んだ時、秋山氏は拒否しました。

これは「投稿者にも責任がかかる/自分より上の立場の人間がやるべき」という認識があったのだと思います。私の主観ですが。

また、秋山氏のnoteでは、私があたかも最初からこの【26日文書】の内容に納得していたかのように、秋山氏の主観で書かれていますが、全く違います。

「もしこの【26日文書】を突然アップし、被害者や版元が読めば驚愕し混乱させる」というのを一つの理由として拒否していましたし、

編集部や版元の担当者など、関係者の確認もできていない状況で、勝手な行動をすべきではないと、粘ろうとしましたが、最終的には押し切られました。

納得していたわけではありません。直後から後悔していました。

当日のZOOMの後、編集部の1人にLINEで

午前3:23「地獄のZOOMだった……」
午前3:34「はぁ~~~~、憂鬱すぎる……」
午前3:37「ほんとうは声明文出してほしくない……でも言えなかった」
午前4:05「7対1で、断れなかった……すみません」

と送っています。

【参考画像】


一方的な編集長任命


このZOOMでは「【26日文書】の内容と投稿に関する協議」のみがあったように思われていますが、

私はもう一つ執拗に言われていたことがあります。

秋山氏に電話を折り返した時に最初に言われたのは

「僕たち、奈良さんに編集長になってもらいたいと思ってるんですよ」でした。

事態の対応もままならないこの緊急時に、酒の席で話し合われた勝手な決定に驚き、

しかも、それをなぜ、岩田氏が雇ったアルバイトの秋山氏から言われなければならないのか?

当然、拒否しましたが、ZOOM中にも幾度か執拗に迫られました。

正直言って恐怖でしたが、この時唯一、私の意見を聞いてくれようとした方が1人いたことには救われました(ZOOM相手の同伴者の方です)。

ちなみに編集部での緊急会議を控えた翌日昼間、田野辺氏から電話で、
「今日の会議では新編集長を奈良さんにやってもらう話になる」と予告され、

ZOOMであれほど嫌がった私の意志や意向を無視され、トップダウンで断れない状況に追い込まれかけていることに困惑しましたが、

「押し付けられるように編集長をやらされるのは苦痛です」とお断りしました。
その後、編集部全員の話し合いのうえで、改めて編集長を決定しました。


自分のしたこと、されたことの認識は変わっていません


【26日文書】の作成と投稿に関わるZOOMに参加し、署名した方々は、投稿内容や手段には問題がなかったと主張されていますが、

「被害者のため」と称し、不用意かつ強引に公開したこの文書が間違いであった理由は、被害者の方をより傷つけ、苦しめてしまったことに尽きます

それなのに、当時の状況について都合の悪いことを隠し主観的に書かれたnoteに対して、当事者の方が「いいね!」をしたり、「これが事実経緯です」と引用RTをしたりして、これが事実であるかのように主張され続けているのは、投稿に関わった人間として非常に不本意です。

その【26日文書】に深く関与しておきながら、秋山氏の

「映画秘宝前編集長が送ったDMについては被害者の人とは和解してるわけでしょ?
当事者同士で解決したのだから、これ以上蒸し返す必要はないというオフィス秘宝と双葉社の判断が、被害者に対して不誠実なものだとは思わないけど」

(2021年12月2日秋山氏Twitterより)

と、他人事でいられる姿勢も不信でなりませんが、

そんな映画秘宝編集部に入って1年未満のアルバイトだった秋山氏の主張には応じるのに、

映画秘宝編集部で15年以上仕事してきた私の意見は聞き入れられないんだなという関係性にも失望しました。

最後に、また繰り返しになりますが、

【26日文書】を投稿したのは私です。

投稿したその日からずっと悩んでおり、被害者の方には大変申し訳ないことをしてしまったと、その行動を深く反省し、今でも、あの投稿をすべきではなかったと強く後悔しています。

この気持ちに変わりはありません。

元映画秘宝編集部 奈良夏子

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