リングフィットと私

 年末にずいぶん長い間探していたリングフットアドベンチャーというゲームを買うことができた。何度も何度も抽選に応募しても当たらなかったのにふと立ち寄った家電量販店に売ってあった。喜び勇んで買ったのは無理もないことだ。

 もともと、こんな社会情勢になる前はジムに通っていた。ジムに通っている上での目標は一旦成し遂げ、さてもう一度モチベーションを作り上げようというタイミングでこのご時世になった。ジム自体も休業したし、休業明けの自粛モードで休業明けのジム代を負担していくのは厳しいとジムを辞めた。結果と言っては何だが全体的に身が重くなった。空間に入ることでやる気を持たせるタイプの人間にとって、空間に行くことをやめたら、だらけるのは自明のことであった。

 ゲームでダイエットは、フィットボクシングの時に一度挑戦していた。しかし、膝の痛みに耐えきれず辞めてしまった。常に膝を曲げ、ステップを踏み続ける仕草は、膝を痛めやすい人間には少し厳しい。ゲーム時代は楽しくて続けたいと思っていたからこそ、とても悔しかった。だからこそ、色々な動きを断続的にできるリングフィットで体を動かしたいと思ったのだ。筋トレなんて、YouTubeを見ればできると言われるだろうが、1人で黙々とやる筋トレは楽しくない。できる限り楽しく遊びながら運動したいが私の希望だ。

 そんなこんなでやっと手に入った、リングフィット。年末から初めてやっと10回目だ。それなりにコンスタンスに続けてきたつもりであるが思ったよりも回数が少ない。けれどもやるたびに面白いと感じる。体力も徐々についてきた。これからが本番とも言える。

 リングフィットが楽しいのは、やっぱりゲームキャラクターであれ褒めてくれてやる気を引き出してくれるところだ。黙々と自分のためにやる筋トレもいいが、誰かに後押しをされながらやる筋トレはより楽しい。また、マップをクリアしていくという行為が適度な達成感を与えてくれる。またスキルという形で与えられる新しい筋トレ技がマンネリを防止させてくれる。とても良いゲームだと思う。

 正直、まだまだ付き合いが足りないリングフィットであるが、これからはもう少し付き合う頻度を上げていきたいと思っている。失われつつあるくびれを取り戻しつつ、下がりつつあるお尻を上にあげたいからである。なぜなら、大好きな服を綺麗に着たいからである。大好きな小物を少しでも綺麗な自分で身につけたいからである。そして、ちょっとだけ配偶者に褒めて欲しいからである。好きな私を作り上げるのは結構難しい。けれども、楽しく運動していけばいつかは実りがあるはずだとも思える。明日の美しい自分のために、また明日から、リングフィットを楽しもうと思う。

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