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自分との対話・タロット占い

先日、占い師を目指す友人にタロット占いをやって貰ったら、結構面白かった。
見て貰ったのは自分の今後のキャリアについて。
7枚のカードを選び取り、

自分の過去
現在
未来
自分から見た自分
他人から見た自分
うまくやるための助言
総合評価


以上を教えて貰うんだけど、
何せカードなんで全て暗示的にしか示されない。

ただそのカードが与えるキーワードから、
自分の思い出とか、最近人に言われた言葉とか、
現状に抱いてる思いなどを探ることができる。
キーワードを手がかりに占った友達と対話を重ねる。

そうしたら、今までの生き方と、身に起きた出来事とのつながりが
明らかになって整理された。
キャリアというより、人生の振り返りになった。笑
以下、書いてみる。

私は今までいた会社(メーカー)を辞めようか葛藤を抱いていた。
元々揚げ足取りが多い職場で、例えばカレンダーに「有給予定」と書いていたら、「申請してるのに”予定”と書くのはおかしい。直せ。」と上から叱られた事がある。また、官公庁から受注した案件があったのだが、受注後しばらく経ってから「担当の技術者が辞めたからもう製品は作れない。先方には適当に言っておけ」と工場から半笑いで告げられた事もある。こんなことが積み重なり、この会社が発展する未来が見えぬと怒りを感じていたら遂に体にガタが来て退職に至った。

しかし体が限界と分かっていても、退職になかなか踏み切れなかった。3週間程躊躇してた。タロットはまずその理由を探るよう諭してきた。

過去の暗示:コップの2番 

人とのつながりを示すカード。このカードを受けて記憶を辿る。そういえばもともとこの会社に入ったときは人々から歓迎されたし、休憩時間には近くの席の人と談笑していた。上司が冗談をよく言ってきたこともあった。特に入社したての頃は笑いあっていた記憶が多かった。
この話題は別の機会に書くが、私は小さいころ大人から優しくされた記憶に乏しい影響で、大きくなってからも他人から少しでもあたたかな態度を取られると、そこに縋りたくなる傾向がある。
今回も、この「あたたかな」記憶が未練になっていたというわけだ。

現在の暗示:剣を持った騎士
他者から見た自分の暗示:棍棒を持った騎士

どちらも戦場を駆ける騎士。何者かと闘っている。私の場合は、何とかこの社会で生き抜こうと闘っていた。
会社では居場所を作る為「とにかく従う」「とにかく求められる通りに関係者各位へお伺いを立てる」過剰適応をしており、私生活ではその過剰適応傾向の緩和へ向けた治療(スキーマ療法)を自力で進めていた。
いわゆるAC(アダルトチルドレン)傾向の強い私にとって会社の中で働くのは「自分が人々からつぶされないための闘い」だったし、スキーマ療法は「ACな自分との闘い」だった。
思えば随分闘いに明け暮れていた。
しかし、その生活も限界を迎えてしまった。

自分から見た自分の暗示:死

会社の中では人々の期待に応えようと必死だったが、人によって全然違う期待や要求を同時に出された。「どうしよう。応えないと怒られる、叱られる、信用を失う……」私はすっかり混乱し、追い詰められてしまった。
身体を壊したことでビジネスマンとしての自分と、現在のキャリアは「死んだ」。
私はすべての他人の期待に応えようとし続けたため「死んだ」。
どうすればいいのだろう。

助言:塔

天災や不幸を表す、タロットの中で一番ネガティブなカード。
占っていた友達が口を開いた。「ある意味無理やり建てられた」塔が、天災によって崩れ落ちていると。
この塔は自分にとって何か?天災とは何か?胸に問うたら次の答えが浮かんできた。

天災:期待に応えようとし過ぎて身体を壊したこと
塔:小さいころ、生き抜くために作り出した自分の過剰適応傾向(スキーマ)
  揚げ足を取り続ける会社

友達は微笑んだ。「このカードが助言の欄に出たってことは、塔は壊れるに任せていいってことだよ。」

私は心のどこかで、身体を壊した自分のことを「だめになってしまった」と悲観的に捉えていた。また会社に未来はないと感じつつも、離れることに罪悪感を抱いていた。でも大丈夫だと友達は続ける。

未来の暗示:星

希望、様々な可能性を示すカード。
友達はこう話してくれた。「塔は壊れていい。未来のない会社は別に倒れてもいいし、貴方が過剰適応の限界を迎え、会社に適応出来なくなってもいい。
自分が死んだように思われるかもしれないけど、死は再生も意味するんだよ。再生の先に希望があって、そこでまた新たな可能性が開かれるんだと思う。」

友達の労わりと励ましが嬉しかった。身体の緊張が緩んで、はじめて「身体が起こした病気と退職は、私が再生するために必要だった」と捉えられた。自分の身体を労わろうと思えた。
こんな感慨も浮かんできた…"ずっと私の意識は「闘わなきゃ」と気を張ってたけど、無意識は「もう休もう」と語ってくれていたんだな。"
自分の中の自分の味方に気づいた感じ。少し安心して涙ぐんだ。

涙ぐんだ時に、自分の意識と無意識が少し和解できたと思う。
占いというのは当たる当たらないと言うより、
自分の無意識と対話する手段の1つなんだと感じた。

なお総合評価は「ペンタクルの王」。うまくやれば経済的な成功を収めるという。
現状程遠いけど…そうなれればいいな。「騎士」にはゆっくり休んでもらって、また遠くの「星」に向かって走り出そう。

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