2022年12月期 第2四半期 エリアリンク 決算分析 と 今後のトレードプラン

確約EPSの見直し

業績が順調で特段言うことがない。

個人的には、「底地事業年間営利5億」に確信が持てませんでしたが、さすがに、もうこのレベルは心配せず出せるものという判断に変えます。
昔は10憶超えるような話をしていた時代が懐かしいですね。安定して5億しっかり、の方が良いです。

これを機に、今一度「確約」のEPS水準を見直しました。

  • ストレージ運用 営利9億*4Q=36億
    「出店ペースの兼ね合い」「不況の影」とか、そういう話で毎期悩みたくない、評価を細かく下げたくないので1Qで9億を絶対防衛ラインとして見守る。実力はもっとあると思うが。

  • 底地事業=営利5億
    保守的に4億と見ていたが、なんなく出せるもの。というか、そうできる出口が見える案件を選んで回している。そういうのを厳選すると営利5億程度、でもそのペースは安定、とみる。ネガティブに言えば成長目線は期待薄。

  • その他安定ストックビジネス=営利4憶
    毎年既定路線的にはじき出せるので大丈夫。

  • 運営経費-12億

  • よって、確約営業利益=33億

  • *0.65で確約純利益=21.5億

  • 1267万株あるので、ざっくりEPS170。

はい。毎年170円は確実に生み出す鶏です。今、1590円で売ってます。利回り10.7%です。

  • 不動産と違って、手数料ゼロで買えます。

  • 不動産と違って、即現金化できます。

  • 運営をプロ集団にお任せできます。

  • 大変重要なこと言い忘れましたが、将来への成長投資を支払った後の利益です。通常の不動産と違って、リターンが目減りしてゆく心配はありません。むしろ増えていきます。

フツーに最上級の投資案件だと思うが。

成長スピードについての妄想

もうここに尽きます、議論の部分は。

出店ペースについては、今後もずっと色々な意見が出そう。
エリアリンクはなぜか異様に急成長を期待されており、成長が遅い!という判断で売られる展開が多い。ずっと株価が安定しない一因。

私は、配当目線が強いので、安定的な経営をしてもらうためにもこのペースで満足。さらに加えて言うと、下記の目線の方がずっと重要かと思ってます。

以下は決算情報には書いてません。完全に私の妄想です。

「こんな低金利日本だけいつまで続けられんやろな。きっと近い将来、不動産業界が大荒れになりまっせ。業界長いと何度も目にしてきたことなんやが、大荒れになると立ち行かなくなった業者が物件を投げ売りしてバーゲンセールが始まるんや。」

「でもなEvyはん、そん時買いたいと思っても、だーれも融資してくれんのや。目の前に買いたいもんが買いたい値段で売ってるのに買えへん。こんな悔しいことありまへんで」

「だからな、ウチらは、じっとキャッシュ大目に握ってんのや。きっと今儲けてるやつらにはバカにされてるんやろな「成長遅っ!」とかな。でもまぁ見てなはれ。必ずタイミングが来る」

「まぁとはいえ、一切出店しないのもアレやから、そりゃするで。フツーにはやる。」

こんなとこでしょうか。

将来、不動産業界が大荒れになって、不動産株がどれもこれも投げ売りになる展開がくる。エリアリンクも株価が大きく下がる。

が、蓋を開けてみると、エリアリンクがキャッシュを使って、すでに客付けされた物件を買って、グリグリとEPSをその場で上げてくる。プロの目利きで買うので良いものを安くがっつりと買う。

この展開が当たるのならば、

また、一回買えるタイミングがくる。最悪上がってしまったら、一度売っても大きなチャンスがもう一度来る。

ま、そんな小難しいことしなくても、配当4%貰いながら、長い間見守ればいいという話もある。

配当と成長がある会社は、やっぱり楽。持ってればいいのだから。

エリアリンクマニア的な目線1

2Qから鈴木専務もプレゼンに立つようになりました。めっちゃ緊張してますねwこうやって若手を立たせる会社いいですね。もう一つの主力のアートスパークも社長40代。

林社長の経営に依存しているというリスクに対する回答でしょうか。株主総会での意見への回答か。

エリアリンクマニア的な目線2

会社ロゴが、アイアンメイデン風というか、グラディウス風というか、その時代のセンス。デザイナーの年齢がわかる。いや嫌いじゃないw。

藤野英人氏のスリッパの法則ではないですが、こういう細かいところに企業体質が現れる。

変にこぎれいなIT企業風に発注してないあたり、手作りで自分の身の丈にあう業者を探して、こういうことやってるのかなー感あり。
「コスト意識がある」会社の雰囲気。前から分かっていたことですが安心。

こういうのの対極にあるのが、ポエムな決算説明資料出してくるクックパッド。中期計画の一環でミニドラマ作っちゃうアルヒ。
見栄えに金使いだした会社は危険信号。(御客様への見栄えはOK)

エリアリンクマニア的な目線3

底地在庫30億、平熱。昔は神経質に見てましたが、話題にもならなくなった感あり。

トレードプラン

額面のEPS、実績EPSなどでPERの解釈は様々分れるだろうが、

ざっくりと分かりやすい目安感として、

PER10,PBR1=@1650

株価1650までは、何をどうひっくり返しても安い。ここまでは間違いなくホールド。

そもそも、上げ相場感覚を切り替るべき。上げ相場真っ只中なら機会損失を感じて焦ってもいいが、現市況だと他の銘柄に乗り換えれば儲かるという発想が危険。冷静に考えれば高配当のエアバック付き銘柄で様子を見る市況だ。だとしたら上がらなくても「エリアリンクにしておく方がまし」。

@2000あたりで、「不動産銘柄PER12の壁」にぶつかるか。だいたいこういう銘柄はPER12以上でかっとんでいくイメージはない。ヒューリックほどの優良企業でも見えない壁がある。マンデベ・建設株も低迷。エリアリンクだけが上がってゆくイメージは難しい。

プランB:@2000で1枠売る

不動産不況で、エリアリンクは一度下がった後、爆騰する。に賭けるなら、ここで一度売っても悪くない。大道芸的なトレードだが、、頭には描いておく。

ネガティブ要素

もう一度ネガティブをチェック。

不動産銘柄の見えないPERの壁があるため、上がらない

⇒これを加味しても@1650は確実。また@2000でプランBを検討。

コンテナ撤去or修繕費莫大リスク

⇒建築物に対して、過去に遡ってすべてを是正してゆく流れを見た時がない。人命に係る大事件がない限り、ここは「これから気をつけろよ」で済まされるのがこの国。
さらに言えば、ガチで厳しくなる一方であれば他の零細ストレージ業者がつぶれる。これをエリアリンクが買う。で結局このトレンドは大手のエリアリンクには追い風。

可処分所得の減少によりストレージ利用人口はピークアウト

個人的考えでは、月額半永久的に支払いが発生するストレージ利用など、節約を検討する際に真っ先に切るサービス。

おそらく林社長自身が、「なぜこんなにストレージ使う人多いんだ?」と思っているのではないだろうか。

で、作っているのがこのサイト

https://kurasul.hello-storage.com/

ストレージってどんな人たちが使っているのか?イメージがつかめる。

どんな印象でしょうか?私は、開口一番「あ、お金に余裕がある方がつかってるんだな、これ」という印象でした。(林社長も過去、「当社のお客様はお金がある人が多い」と言っていたような)

昔からお金に困った時がなくて趣味にも遠慮なくお金が使える生活を送ってきた人。

しっかりと稼いで、がっつり使っている人。いわゆる消費に対してポジティブな人。「Tシャツを理由もなく毎年買い替える」みたいな、私には絶対できないことをしている人。

地方のお医者さん。経営者の2代目。

こんなイメージを持ちました。

弁護士だったり、綺麗なレクサスに荷物運んでたり。写真もプロフィールも、金払いの良いお客様って感じ。

これからくるインフレの影響を受けて、お金に困る人の人物像とはずれる。
これから何が起きるのか?低所得者層がさらに職を失い、物価は上がって節約してた人がさらに節約、、、というのが一番起きうる展開ですが、
ストレージを使っている人たちは、「玉ねぎの値段あがったねー」の一言で終わりな感じがするんですよね。大企業のパワーカップルや元々のお金持ちで、元々消費的だった人が、小麦粉の値段上がっただけでストレージ使うのをやめるかなぁ。

定性的にはストレージサービスの不況耐性はあると見る。
が、もしストレージ利用者の減少、解約増加があれば月次に出てくる。

定性的な見立てを持ちつつ、月次に出てきたら今までの評価をすべてドライに書き換える覚悟を持つこと。見立ては持ちつつ、数字に逆らわない。

とはいえ1か月レベルで騒がない。移動平均を見る。


なぜエリアリンクの株価は上がらないのか?

いったい、マーケットが何を考えているのか、対話形式で何度もシミュレーションしてきました。それを通じて学びが多かったのでメモに残しておきます。

以下、エリアリンクが良いと思っているEvyと、まだ買う気になれない「みすたま部長」との対話です。

Evy「部長!この銘柄いいですよ!ちょっと話聞いてください!」

みすたま部長「あ?不動産株? あーないないないない。何考えてんだてぇめぇ(不動産株と聞いた時点で、資料を一切見ないで無視して通り過ぎる)

Evy「でも決算見てください、ここの、、、」

みすたま部長「なんだこれ、ちょっとまえに純利益で大赤字出てるじゃねぇか!売上も下がってるし、話にならねぇよ!(アプリでPL推移見て、売上下がってて純利赤字を見た瞬間、次の銘柄をクリックしてる)


みすたま部長は、とっても短期です。この時点で、銘柄を本気で調べる気になれないんです。
でもバカにすることなかれ。よく考えたら僕だって、高配当株のスクリーニングした時に「不動産」はごっそり飛ばします。綺麗な右肩上がりとは程遠いPL見ただけで、四季報の企業説明一行読んでピンとこなかったら次の銘柄クリックしてます。

自分でもやってることなんです。

さて、Evyさんは、それでもみすたま部長に食い下がります。

Evy「これには理由がありまして、(ガサゴソと資料を並べ、ちょっと手間取っている)」

みすたま部長、Evyの胸ぐらをつかんで怒鳴る。

みすたま部長「おいEvy!株でいっちばん重要な事おしえたるわ!もしてめぇの説明が本当だとしたらだぞ。株価が上がってるはずなんだよ。てめぇごときが気づいたネタなんだからよ。
「でも株価はどうだ?ほら上がってねぇじゃねぇか?それこそが話を聞く価値がねぇ、何よりの証拠なんだよ!!
くだらねぇ話に時間取らせるな!」

Evy「す、すみませんでしたぁ!!!」

株への自信をなくして、すっかり落ち込んでいたEvyさんですが、その後エリアリンクの株が@2000まで上がりました。
理由は何なのかわかりません。

ここで、みすたま部長が血相を変えてやってきます。

みすたま部長「Evy。前エリアリンクがどうのとか言ってたよな。あがっとるやんけ。話詳しく聞かせろや

Evyさん、前と全く同じ話をする。

みすたま部長「ふむふむ。確かに一理ある話や。それに、株価も上がってるってことは、正しいんやろなきっと!買うで!

株価上がる(みすたま部長みたいな人が買ったんだから当然上がってく)。

みすたま部長「ほれみろ!上がってくやないか!」

Evy「僕、前から言ってたじゃないですか…」

みすたま部長、またもEvyの胸ぐらをつかんで怒鳴る。

みすたま部長「お前、自分だけが上がる前から分かっててカッコエエとか思ってんのやろ!違うで。俺だけが知ってるなんて一銭にもならんのや
「だから毎回言っとる。上がったら本気で話聞けばええ。上がったら買えばええ
「上がって買うなんてダセぇとか思ってんだろ。だからてめぇはいつまでも稼げないんだよ!!」
「上がったってことは、そのストーリーが本物ってことや。それから買っても全然間に合うんや。」
「ま、でも話聞いたときに詐欺かガチか見分けられる耳は必要や。俺様にはそれがあるからな。ほな、また良いネタあったら教えてなEvyちゃん。
株価が上がったら話聞くで。んで俺も納得できる話やったら、そこからガンガン買ってやる。そしたら株価上げてやっからよ。楽勝や

Evy「(涙目で)みすたま部長。一生ついてきます!!」


株とは、こんなイメージなのだ。これを忘れてはいけない。

みすたま部長は横暴だ、基本的に会社の状況を調べようともしない。しかし、株が上がったらよだれを垂らしながら資料をふんだくってくる。
株価が上がったら反応する下卑た野郎だ。だが、結構知識はあって企業というものがどういうものかの真実は見えている。

で、みすたま部長は株価が上がってくると話を聞いてくれる。そこで説得できればみすたま部長はガンガン買う。株価が上がる。さらにすごいことに、みすたま部長は仲間をどんどん連れてくる。

そして驚愕の事実だが、みすたま部長は、僕のような丁寧に企業を調べているどんくさい野郎より、ずっと儲かっている。

みすたま部長が、マーケットそのものなのだ。

僕は、みすたま部長ほど、うまく動けないから、自分の立ち位置は変えないけど、みすたま部長が株式市場の中心人物であることを、いつだって忘れてはいけないのだ。

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