6224 JRC 2024年2月期 第3四半期決算 評価

自分の中で特に注目して分析したところを記録しておきます。

ログミーで説明が書き起こしされています。最近多くなりました。口頭で伝えているニュアンス情報がわかるので必読です。

来期情報あり

来期2025年2月期には、売上高成長率を7パーセント超、営業利益率を15パーセント超と見込んでおり、ニッチトップとしての高い優位性のもと、確実な高成長・高収益を実現してまいります。

JRC2024年2月期第3四半期決算説明書き起こし

9541*1.07=2025年2月期 推定売上予想10209百万(前年比+7%)
10209*0.15=2025年2月期 推定営業利益予想1531百万(前年比+12%)
EPS72*1.12=2025年2月期 超概算予想EPS81

IPO直後の通期予想は、想定外が発生しやすくリスクがありますが、私としては、本当にこの通り来期計画を出してくれるなら満足です。(何も保証はありませんが…)

また、「IPO銘柄は来期予想がでるまで怖くて手を出さない」という人も多いと思うので、これで安心して4Qを迎える気持ちになれました。
ひとまず3か月後の本決算で大暴落はなさそうだと判断しました。また、1年間「先行投資して増収減益!」みたいながっかり発表はないと判断しました。

コンベヤ業績

コンベヤ部品事業において、ソリューションのさらなる成長と、機能品を中心に価格改定を進めたことに加え、引き続き、コストダウンと経営資源の効率化を進めた

①トップ企業
②コンベヤ部品コストはライン全体では微々たる部分
価格改定がすんなり浸透する根拠がある。
来期は全四半期に価格改定効果が乗る。これが来期7%成長の根拠と見ます。確度の高い成長と判断。

4Qに向けて進捗率が低いですが、後半四半期で価格改定が乗った業績になるとすれば、「概ね計画通り」というのは、嘘ではないのでしょう。受注が見えている業界なので、ここで無理な背伸び発表はないと判断。

ロボット業績

自分としては、期待外れ。期待を乗せずに適正株価を算出しているので、これで自分はいいのですが、おそらくマーケットは落胆したと考えました。

売上3憶で営利5%、15百万。
この2倍のレベルを毎四半期確実に出せて、初めて業績全体の1割を担って、EPS成長への影響の話ができるレベル。

この3Q単体のベストスコアが通常になったとしても、全体利益の5%レベルにしかならない。ロボット事業による全体の利益成長への貢献は毎年2%も出せれば良い方とみている。これでも高い期待かもしれない。
当然、今はロボットSI事業はトップライン重視でやっているはずで、こんな簡単な計算ではない。とはいえ、なんにせよ期待しすぎないほうがいい。

受注状況

おそらくJRCで最も着目されていると思われるKPI。まずは、「ここが起因で株価が動く」という仮説でもってウォッチする。

コンベヤは、業績安定性に事実の裏付けがしっかり見えて◎。こういうレベルで受注が安定するのだとすればコンベヤ事業の評価は高い。

ロボットSI事業の3Q受注高は、期待外れ。マーケットも落胆したと考えている。このレベルでは、そもそも大前提のトップラインが強い右肩にならない。「旺盛な需要」に見えない。

中小にとって、省スペースと価格優位性は、ストレートに魅力があるはずdが、ALFISがそこまですんなり採用されていないということか?
それとも営業・納入が追い付いていないというレベルなのか?

ロボットSIの3Q受注高が悪い時点で、株価は暴落を予想。IPO直後は何かと「夢を買うホルダー」が多い。

2Q決算もかなり良かったが暴落した。IPOは何もなければ基本落ちる。

決算翌日値動き

開始10分程度は、2Q同様に大量の売り。

が、2Qと違って、当日その日に買いが入って反転。(2Qでは翌日以降から買いが入った)。

自分の中ではこの時点で??となり、考えを改めることに。

持論として、「朝9時は素人、午後2時からプロが入る」と考えています。

ストックビジネスとして確実に利益を出すコンベヤだけに着目すれば。もしロボットSI事業がなかったら。この決算で何も問題ないはずです。

私も、高利益で競合が出てこないコンベヤ事業の魅力に注目していたので、「この出来高は、自分と同じ目線で買っている人」と想定しました。

で、ロボットSI期待しまくり勢の売りが今まで勝っていましたが、2Qに引き続き、3Qでもストックコンベヤ魅力勢が量で勝る展開に。
そして、3Qのほうが買い反転が早い。これは売り側の量が枯れてきた兆候と見ました。

この時点で、自分が買えるタイミングになったと判断し、日中に半分買いました。

翌日、上記のログミー書き起こしで来期ガイダンス情報が出ていたことを知り、この大量の出来高を伴う買いが、「機関の買い」である可能性が高いと判断しました。
機関にとっては、来期突然はしごを外されることがないこと、ストックビジネスの強さ(下値の堅さ)に確証を得たこと。のほうが、ロボットSIの一発の受注高より重要。

今まで持っているホルダーよりも、長くじっくりホールドする勢力に、ホルダーが置き換わったと判断。

自分も同じ見立てなので、主力株に迎えることにしました。

企業評価と適正株価は以下の記事に。


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