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【2019年】楽しかった番組

映画じゃないやつのまとめ

ウォー・オブ・ドラゴンズ

台湾の人形劇、霹靂さんの布袋戲のやつ。初めて見たけど登場人物の半分ぐらいに倫理観がないのでだんだん怖くなった。崎路人お前のことだ。霹靂布袋戲の煮え湯と言えば凛雪鴉みたいなとこあったけど、崎路人は煮えた重油。倫理観がトレーシングペーパーみたいな世界でも義侠と愛に生きる命七天っていう七日で死ぬ真の男がおり、推しの命が名前から決まってしまった案件が発生した。演出や衣装の豪華さで目が楽しい。

タコスのすべて

NETFLIXでやってたタコスのやつ。タコスっていってもいろんな種類があって、地方によって作り方や売り方が違い、タコスから食文化に潜っていく、おいしそうで勉強になるドキュメンタリー。ナレーションはセクシーな声のタコスで、どのタコスも自分に誇りを持っているのが素敵だった。

グッド・オーメンズ

めちゃくちゃよかったですね……字幕でも吹替えでも見てしまった。吹替えで悪魔のオッサンを関智一さんがやってて、ちょっと間抜けでガラの悪いおじさんのお芝居が良かったです。

悪魔と天使のオッサン二人が仲良くハルマゲドンを防ぐためイギリスで頑張るコメディードラマ。CLAMPと峰倉かずやと闇の末裔食ってた人間によく効く。悪魔のクロウリーが線の細い猫背男性で皮肉屋なのがたまらん。

シナリオも上手いし、全編に通底するブラックジョークが楽しかったです。書籍の名前とか組織の名前にスタイリッシュさがまったくなく、そういうところが大好きです。全6話なので毎日1話ずつでも年末年始が楽しく過ごせるからおすすめのやつです。アマゾンプライムで見られるのでプライム会員の人ならタダだぜ。

いだてん

去年の大河が終わったあと、タイムラインに「西郷どんから逃げるな」という強い言葉が流れていったんだけど、ちょうどその西南戦争が終わったあとから始まるので、西郷どんから回り込まれてしまった格好になる。

わたしは宮藤官九郎が脚本と聞いてずっと楽しみにしていたんだけど、旦那さんが難色を示していた。来年の東京五輪に対する何らかのなんかでは? という疑念があったらしい。

うるせーいいから見ろ! つって見せたらわたしよりハマってしまった。やったぜ!

日本の近代スポーツ史を振り返りながら、メインに描いているのは「勝てなかった」人たちの話だった。大河ドラマの主人公になる人たちはだいたい負け戦が原因で死ぬので(直虎はちょっと違った)、勝てなかった人を描くのって大河ドラマのフォーマットなのでは? という詭弁を思いついていたけど、いくらなんでも詭弁がすぎるので当時は言わなかった。

近代だからやれるような演出がたくさんあって、かといって過剰にならずドラマの邪魔してないのがすごい。普通に暮らしている普通の人たちにスポットを当てて、その人たちとスポーツとの関わりとか、女の子と体育とか、戦中戦後のアスリートについてとか、それを落語に絡めて軽妙に進めていく。落語、悲しい話を悲しくなりすぎず語ることができるので、災害と戦争を扱わざるを得ない展開にとても向いているんだ。

毎週の放送が終わるたび、描かれなかった作中人物の補足やら、今週のびっくりどっきり史実を教えるので、いだてんハッシュタグはとても楽しかったです。「それ史実だったの?!」という話がどんどん出てくる。すごい楽しかった……

【おまけ】海上牧雲記

まだ終わってないし普通に年末年始もやってる。正月も決して我々を浮かれた気分にさせないという強いパワーを放つ海上牧雲記、今日は北方の戦場が内側から瓦解しそうになっている。海上牧雲記は下記に概要がまとまってるのでご覧ください。

色々見てたけど、連ドラで人におすすめしたいぜっていうのはこの辺です。海上牧雲記は本当にサブスクリプションでやってくれ。

来年はちゃんと麒麟が来るらしいので安心しています。あと何見ようかな。