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【日記】備忘録

故郷にいる。親戚に会うなり「本物だあ」と言われた。そのぐらいのご無沙汰。大スターみたいなテンションで歓迎されたので自分を勘違いしそうになった。いくつになっても、相手にとっては愛らしい親戚の子らしい。

最後に会ったときには未成年だの未就学児だのの親戚にも何人か会えたのだけれど、みんな大人びており驚く。自分が「会うと『うわー大きくなったなー』と瞠目する、よう知らん親戚のババア」になったことに動揺を隠せない。なりたくなかった大人の姿である。打ち解けた後はゲーム一緒にやったり遊具として使われたりしてなかなか大変だった。子の親をやっている下のきょうだいには頭が上がらない。

年上たちには可愛がってもらい、おいしいお寿司とか食べさせてもらった。こっちが会いに来たくての帰郷なのに賓客みたいな扱いを受けてしまって申し訳ないので、ネット周りの困り事を解決したり、なかなか他に言いづらい話などを聞く。五人ぐらいいると全員の主張がかち合うことがあり、それでも仕方ないなと言いながらさまざま回しているところが家族というか、集団生活だなと感じる。

苦手だった遠方の親戚について近況を知る機会をたものの陽のエナジードレインを食らってしまった。色々と苦労もあるのかもしれないけれど、煌びやかで健やかに正しく充実しているようで「その人らしい」と思いながら、「そういうところが苦手だったな」と思うなどもした。

ふるい友達にも会う。ふるい友達がみんなジャンル違いのオタクなので、「最近なにしてる?」みたいな話がどうしても「【当該ジャンル】にハマって充実してる。本出す」っていう調子になる。そうでなかったらネットで言いにくい生活の話とコンテンツの愚痴なんだけど、ずっとこの調子でつるめる人間がいてくれるのはとても貴重だな。気持ちいいぐらい食べる人、色々話を振ってくれる人、それにうんうんと相槌をしつつ「彼氏が文化祭に来るのリア充みたいで面白そうだった」などと供述していた自分。

本当はかつて実家だった場所に私物を取りに行きたかったんだけど、それをやると方々に迷惑がかかるので家の前だけ通ってもらった。色々あって実父とマジで疎遠になったんだけど、このまま実父との関係にケリつけず、「自分はもう婚家の嫁なので」でフェードアウトしていいものかどうか、一応長子だからどうしたもんかな、という葛藤があるっちゃあるし、いらん葛藤だぞと警鐘を鳴らす自分もいる。いらん葛藤だと思うことにする。

ひとりで移動する間は、Vulfpeckの「Schvits」をずっと聞いている。気分に合って良い。