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Apollo Twin USBとクロックについて

 noteをぶらついていたら、ふーk@DTM/MIXさんの記事で面白い記事を見つけました。

 ここで記載されている
①Apolloは出音が悪いと言われている
②Apolloはマスタークロックを付けた方が良い音になる

 について。

 マイクプリ部というより今回は出音、つまりヘッドホンアウトもしくはラインアウトの話。
 Apollo Twin USBを無駄に2つ持っている私なりの考えを書いていきましょう。

1 出音-DACについて

 オーディオオタクをやってたので、私の家には比較できる機器がありますが、まずApolloのAD/DA変換は割と低域寄りでボンヤリしています。
 使っているDACはわかりませんが、昔の旭化成のAKチップっぽい低域だなぁ、という印象。いや知らんけど。
 CHORDのDAC64mk2は古くても低域が重くてキレキレでしたが、Apolloは軽くて低域がゆっくりしてて単なるチップの音って感じ。

 単に音を聴くだけなら中国製のDACとかを適当に買った方が安くて良いですね。SMSLとか。

2 出音-ヘッドホンアウトについて

 ヘッドホンアウト自体はそこそこ良いと思います。
 10万円の機材だと思うとアレですが、少なくとも外作業用のZOOM UAC-2よりは太くてパワフル。

 いや、どうしてもDACが悪くて低域寄りではありますが、それを除けば全体的に素直な感じ。
 また、結構ヘッドホンのインピーダンスの変化にも弱くてHD650とかを駆動すると急に荒々しくなります。
(そこも魅力と言えばそうかもしれません)

 私は15年ほどGrace Design m903というヘッドホンアンプを使っていますが、出音は似ています。
 m903は低域寄りな割にはApolloに比べて高域がスカッとしていて、ヘッドホンのインピーダンスで変わらない傾向がありますが、細かいことを気にしなければあまり変わりません。
 15年前の機種とはいえ、15万くらいのHPAと同じくらいの音を出せているのは頑張っていると思いますね。
(とはいえ、そもそもm903を使っている理由は特に音が良いからというわけではなく、デジタルボリュームでいつも同じ音量にできるからです。他の単体HPAと比べると…まぁ…)

3 クロックについて

 ApolloはConsoleでクロックを切り替えることができるので比較が簡単にできます(Internal→S/PDIF)。
 また、クロックはどんなデジタルアウトでも出る(じゃないと他の機器と同期できなくてクロック外れる)のでそこを高精度にするかどうかは人によりますね。

 私の場合は古いDDC(JAVS X-DDC-reserve)→SSL AlphaChannel(チャンネルストリップ)→Apolloにデジタル入力しています。
 これだけでも低域はハッキリしますね。
 低域の遅れが改善されて、見通しが良くなります。あと高域も上が出ますね。

 単体のクロックジェネレータに関しては導入したことはありませんが、適当なデジタルアウトを持つ機器を途中に入れてマスタークロックにするだけで変わるかと思います。

 クロックといえば、昔、iPod Classicからデジタルアウトした音をESS社のES9018チップのDAC(Headroom UDAC)で受けたらジッター外れまくってちょくちょく無音になったものです。
 iPodからの出力も悪かったし、ESチップが当時クロックがきちんとしてないと外れまくるチップだったという奇跡の組み合わせで起きた珍しい現象でした。

4 〆の言葉

 一般家庭に「クロック出力できるマイクプリ」とか「DDC」とかがあるかどうかはともかくとして、高い機器を買う前にハードオフなどを探してみると、手軽にApolloの音を改善できたりするかもしれません。

 ちなみに、「Apollo TwinよりもラックのApolloの方が音が良い」というのはわかりません。ラックの方を聞いたことがなくて…。
 一応、公式からは「Apolloシリーズは同じ部品を使っている」とアナウンスされていますが、オーディオの世界では筐体が大きければ大きいほど音が良い…という事例もあったので、まぁそういう兼ね合いがあるのかもしれません。
(物理的にノイズを発しやすい部品から遠ざけることもできるのかもしれませんね)


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