暇瑞希

虚と実の間に暇

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記事一覧

日本の大学出版部も、いえそれだけでなく日本の出版社の大部分も、日本という単位で見れば、かなりの程度「地産地消」してきたということがあります。

 橘宗吾『学術書の編集者』

暇瑞希
19時間前

人間はなにごとにも慣れることができるというが、それはほんとうか、ほんとうならそれはどこまで可能か、と訊かれたら、わたしは、ほんとうだ、どこまでも可能だ、と答えるだろう。だが、どのように、とは問わないでほしい......。

 ヴィクトール・フランクル『夜と霧』

暇瑞希
1日前

アウシュビッツでもこれと同じような、世界をしらっと外からながめ、人びとから距離をおく、冷淡と言ってもいい好奇心が支配的だった。さまざまな場面で、魂をひっこめ、なんとか無理やりすごそうとする傍観と受身の気分が支配していたのだ。

 ヴィクトール・フランクル『夜と霧』

暇瑞希
1日前

A story is a lie about liars.

Netflix『三体』

暇瑞希
6日前

私たちは、互いの知見を消費し、思考を食べさせあい、可能な限り思考の起源を承認しようとする。

アネマリー・モル『食べる 理論のためのレッスン』

暇瑞希
6日前
1

構造主義的文芸批評はしばしば、ある小説や詩の背後にある規則的な原理を鮮やかに分析し、幾多の隠された意味のパターンを発見してきたが、そもそもその小説がよい作品なのかどうか判断する手段をまったく提供していない、ということがよく指摘されてきた。

デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
7日前

構造主義の最大の弱点は、評価という観点の欠如である、ということが通説となっている。

デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
7日前

語られる事柄、あるいは語るという行為を特殊化しないようにしたい。語ったあと、聞いたあと、どう生きるかという問いを忘れないために。

李静和『つぶやきの政治思想』

暇瑞希
2週間前

アーティストが時に死を表現するのに対し、デザイナーはどんな時も『生かす』ことから発想する人間です。

 三宅一生、日本経済新聞のインタビューに対し

暇瑞希
3週間前

ふるさとの山が夜ごとに刷り出だすガリ版刷りの旧きほしぞら

 鈴木加成太『うすがみの銀河』

暇瑞希
3週間前
1

彼らは、ポストモダニズム運動宣言を書いていたわけではなかった。彼らは、なんらかの構造的な力によって、不可避的に起こってしまったことを、単に記述しているつもりだったのだ。

 デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
3週間前

とある夏、髪の分け目の中に一本の白髪をわたくしはみいだす。なるほど、まさしくこれは脱落した “年月”である。そしてその年月の中に人びとの終わらない死が定着し始めたのだな、とわたくしはおもう。わたくしはその白髪を抜かない。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
3週間前

オットセイと罵りあへる夢を見し朝ひつそりと目方をはかる

 石川美南『砂の降る教室』

夢の感触が残ったまま乗る体重計が冷たい。

暇瑞希
1か月前

こんどこそ、一部始終が見とどけられるだろう。目くらで、唖で、つんぼの子が創った目の穴と、鼻の穴と、口の穴のあいている人形のような、人間群のさまざまが。それらの土偶の鋳型を、わたくしはだまってつくればよい。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
1か月前
1

切れの長いまなじりは昼の光線のただなかで茫漠たる不審に向けてみひらき、その頭蓋の底の大脳皮質や小脳顆粒細胞の”荒廃”やあるいは”脱落”や”消失”に耐えている。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
1か月前
1

ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれた

友達の遺品の眼鏡に付いていた指紋を癖で拭いてしまった

 岡野大嗣『サイレンと犀』

あぁ取り返しがつかない。

暇瑞希
1か月前

日本の大学出版部も、いえそれだけでなく日本の出版社の大部分も、日本という単位で見れば、かなりの程度「地産地消」してきたということがあります。

 橘宗吾『学術書の編集者』

暇瑞希
19時間前

人間はなにごとにも慣れることができるというが、それはほんとうか、ほんとうならそれはどこまで可能か、と訊かれたら、わたしは、ほんとうだ、どこまでも可能だ、と答えるだろう。だが、どのように、とは問わないでほしい......。

 ヴィクトール・フランクル『夜と霧』

暇瑞希
1日前

アウシュビッツでもこれと同じような、世界をしらっと外からながめ、人びとから距離をおく、冷淡と言ってもいい好奇心が支配的だった。さまざまな場面で、魂をひっこめ、なんとか無理やりすごそうとする傍観と受身の気分が支配していたのだ。

 ヴィクトール・フランクル『夜と霧』

暇瑞希
1日前

A story is a lie about liars.

Netflix『三体』

暇瑞希
6日前

私たちは、互いの知見を消費し、思考を食べさせあい、可能な限り思考の起源を承認しようとする。

アネマリー・モル『食べる 理論のためのレッスン』

暇瑞希
6日前
1

構造主義的文芸批評はしばしば、ある小説や詩の背後にある規則的な原理を鮮やかに分析し、幾多の隠された意味のパターンを発見してきたが、そもそもその小説がよい作品なのかどうか判断する手段をまったく提供していない、ということがよく指摘されてきた。

デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
7日前

構造主義の最大の弱点は、評価という観点の欠如である、ということが通説となっている。

デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
7日前

語られる事柄、あるいは語るという行為を特殊化しないようにしたい。語ったあと、聞いたあと、どう生きるかという問いを忘れないために。

李静和『つぶやきの政治思想』

暇瑞希
2週間前

アーティストが時に死を表現するのに対し、デザイナーはどんな時も『生かす』ことから発想する人間です。

 三宅一生、日本経済新聞のインタビューに対し

暇瑞希
3週間前

ふるさとの山が夜ごとに刷り出だすガリ版刷りの旧きほしぞら

 鈴木加成太『うすがみの銀河』

暇瑞希
3週間前
1

彼らは、ポストモダニズム運動宣言を書いていたわけではなかった。彼らは、なんらかの構造的な力によって、不可避的に起こってしまったことを、単に記述しているつもりだったのだ。

 デヴィッド・グレーバー『価値論』

暇瑞希
3週間前

とある夏、髪の分け目の中に一本の白髪をわたくしはみいだす。なるほど、まさしくこれは脱落した “年月”である。そしてその年月の中に人びとの終わらない死が定着し始めたのだな、とわたくしはおもう。わたくしはその白髪を抜かない。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
3週間前

オットセイと罵りあへる夢を見し朝ひつそりと目方をはかる

 石川美南『砂の降る教室』

夢の感触が残ったまま乗る体重計が冷たい。

暇瑞希
1か月前

こんどこそ、一部始終が見とどけられるだろう。目くらで、唖で、つんぼの子が創った目の穴と、鼻の穴と、口の穴のあいている人形のような、人間群のさまざまが。それらの土偶の鋳型を、わたくしはだまってつくればよい。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
1か月前
1

切れの長いまなじりは昼の光線のただなかで茫漠たる不審に向けてみひらき、その頭蓋の底の大脳皮質や小脳顆粒細胞の”荒廃”やあるいは”脱落”や”消失”に耐えている。

 石牟礼道子『苦海浄土』

暇瑞希
1か月前
1

ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれた

友達の遺品の眼鏡に付いていた指紋を癖で拭いてしまった

 岡野大嗣『サイレンと犀』

あぁ取り返しがつかない。

暇瑞希
1か月前