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水止舞

2023年7月9日。
水止舞…実は去年の事、写真仲間に「凄く珍しい、奇祭と言われてる大田区の水止舞を撮りに行くんだけど、近くだよね!」と言われて初めて知った行事でした。
家から遠く無いのですが、エリアが違うため、噂話でも聞いた事がなかったんです。
なので、今年はそんな奇祭を体験しに行って来ました。

家から歩いて約15分。水止舞が行なわれる厳正寺の最寄り駅は京浜急行の大森町駅。

高架になって綺麗になりましたが、昔ながらの商店街があります。
そこから、第一京浜、産業道路を渡って右に行った所にある大森第一小学校がスタート地点。

ちなみに概要は
水止舞は昭和38年に東京都の無形民族文化財に指定されています。
古くから水害に悩まされたことから伝わる、水を止める祈りの行事。ほら貝を吹く龍神をこらしめ、獅子舞でしずめます。
(大田区ホームページ)に書いてあります。

前半は道行という雨乞いの儀式。藁で編んだ縄を渦巻状に巻き上げた中に雌雄のほら貝を吹く龍神に扮した人に水を掛けながら境内へと進んで行きます。

少し出遅れたので、後ろから。

花籠と3匹の獅子。後半の主役が1番最後に歩いていました。

笛を吹く人達

扇子を持った子供たち
その少し先に

いました!龍神たち。

本当に太い縄に巻かれてます。そして、既にビショ濡れ。

大人の男が何人かでヨイショと運んでは下に置きます。

そしてほら貝を吹く。
そこへザバーっと水を掛ける。

それでも、ほら貝を吹きます。

これを繰り返しながら、少しずつお寺へと近づいて行きます。

お寺の前には大きな水溜

バケツに水を汲んでは

バンバン水をぶっかけます。

誰にだって容赦なく…なので、私も頭から水を何度となくかぶりました。

境内に入る前にちょっと休憩

水も滴るイイオトコ達。
麦茶じゃなくて、泡の出る方を飲みたいだろうな〜!

さて、もうひと踏ん張り

境内へと進みます。

境内に入っても水責め

次々と戻って来る行列に指示を出してるお父さんの手にもバケツ!

戻って来た龍神はと言うと

舞台に上げられ、中からようやく出て来れました。
入っていた縄は

どんどんと解いていかれ

龍神だった人はほら貝を吹き続け

花籠が戻って来る時には舞台のヘリになっていました。


ここで、前半が終了です。

後半に備えて、花籠と獅子は交代です。

頭にのせるのに、手拭いを3枚くらい使い巻いたりギュッと絞めたりしていました。
大変そう!

後半始まる前の一息といった感じですが、暑そうです。

後半は降り続く雨を止める事を願う「水止舞」。
3匹の獅子が笛や歌に合わせて舞を披露します。
花籠2人を従えた赤い面の雌獅子、黒い面の若獅子、赤い面の雄獅子が主役になります。

舞の前半はすぐ横から撮ります。
舞の内容は↓

ホームページより

休憩で中の人が入れ替わり、後半は後ろから

特に「雌獅子隠しの舞」は雌獅子の事を雄獅子の目を盗んで若獅子がアピールしに行くけれど、雄獅子に見つかってしまい、怒った雄獅子に追い払らわれるみたいな内容で、三角関係はどうなるの?とつい見入ってしまいましたが、最後は3匹仲良しになってました。

舞の終了後、希望者は残れば順に、獅子を被せてくれるとのことなのですが、雨が降り始めたので帰ります。

水止舞の詳しい内容は↓

来年、ご興味がある方はぜひいらして下さい。
濡れても大丈夫な服装で!
私は山用のTシャツに山用の短パン、山用の防水サコッシュに大きなつばの帽子という服装。
膝下を出して歩いたのは何十年ぶり…な、通常ではしない服装で参戦しました。

帰りは旧東海道を帰ります。
厳正寺は旧東海道沿いなんです。

するがや通りは以前は商店も多かったみたいなのですが、今は少しだけ。

橋がある方はミハラ通り。こちらも旧東海道で第一京浜を一部通った後は立会川を通り鮫洲、品川へと旧道で歩いて行けます。

ミハラ通りは商店街になっていて、私はこちらの餅甚に立ち寄ります。

餅甚は享保元年(1715年)に創業の老舗の和菓子屋さんで、初代店主が静岡(駿府)からこちらの地に移り住み、夏の暑い時期に旅人に提供した「あべ川餅」が今でも名物なんです。
そんな「あべ川餅」はこちら!

柔らかいお餅にきな粉と黒蜜かけて、美味しくいただきました。

おしまい。

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