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【学マス】【篠澤広 Trueネタバレあり】篠澤広のストーリーが思ったより愛の物語だった。

篠澤広のTrueを見た。内容が「これほんとにアイドル育成ゲームか?」と疑ってしまうほど愛の物語だった。その一部始終をここに示す。


篠澤 広という女について

まず、篠澤 広という女について記す。
なぜアイドルではなく女と表現するのかというと、彼女の経歴にその秘密があるからだ。
彼女を端的に一言で言えば狂人である。
(そして私は狂人の女が大好きである。)

篠澤 広さん

何がどう狂人かというと、
14歳で大学卒業という偉業を成し遂げた世界レベルの頭脳を持ちながら、全てを投げ打ってアイドルになった。まずこの時点で狂人

余談であるが、14歳で大学卒業といえば、現実世界ではカイラン・クアジ(Kairan Quazi)君であろう。14歳でサンタクララ大学工学部を卒業し、SpaceXに就職したニュースが記憶に新しい。

なお、世界最年少での大学卒業が9歳でオランダのアイントホーフェン工科大を卒業したローラン・シモンズ君だ。

(アイマス世界の大学は飛び級や「飛び入学」と呼ばれる年少者の大学入学を大規模に認めてるのかも知れないが)現実の日本においては一応飛び入学は認められているものの、
導入しているのは12大学のみで、平成10年の制度発足からの飛び入学の実績は累計152名のみである。(文科省HPより)

無論、14歳で大学卒業なんてのは現実的ではない。恐らく彼女は海外留学しているか、帰国子女かでろう。
どちらにせよ、まごうことない「神童」であり、世界的人材だ。彼女の得意分野においてオオタニサンになり得るSSR人材である。

言っちゃ悪いが、アイドルの専門学校で燻ってるJKたちとは人材としての格が違いすぎるのだ。

そんな彼女がなぜアイドルを志すのか

彼女がアイドルを志す理由は、端的に言えば「苦労したいから」である。
アイエエエ!?狂人!?狂人ナンデ!?
先述したとおり、彼女は世界に羽ばたく人材となることを渇望されており、まごうことなきギフテッドである。
14歳での大学卒業という間違いなく日本人初の大偉業を成し遂げておいて、本人は全く苦労をしていない、本人に曰く「つまらない」生活を送っていたという。おいおい、ヤバすぎるぞこの女。

ドМに英才教育を施した結果…

しかし、流石に天はニ物は与えず、彼女には運動能力や人前に立つ能力は全くないそうだ。
なんてったって、彼女はウォーミングアップのストレッチでヘロヘロになる体力なのである。
彼女はこの全く才能のないアイドルという職業において、一から物事を進める苦労を体験したいとのこと。ドM、いや、ストイックすぎるだろ。
さてはサバイバル系ゲームでリソースが少ない中やりくりする序盤が一番楽しいクチだな?

ドМというよりは、チャレンジャーなんだろうな。

イギリスの登山家、ジョージ・マロリーは「なぜ、エベレストに登るのか?」との問いに「なぜなら、それがそこにあるからだ(Because it's there)」と答えた。彼女のスタンスはそれに近い気がする。
経緯は語られないが、彼女にとって、【アイドルがそこにあった】のだろう。だから彼女は、最善を尽くす。

彼女にとって、アイドルを目指す過程こそが目的そのものなのだ。倒錯している。

余談:よく、マロリーの言葉は「そこに山があるからだ。」と訳されるが、これは前後の文脈に少しあっていない。細部を解説されている方のNoteを以下に張る。

決して、できると言わない誠実さ。

そんな彼女の魅力は、そのストイック過ぎる出自に対して、しばしば面の皮が厚過ぎる物言いをすることだ。
自分は踊れないし、トップアイドルになれる器ではない。アイドル養成学校に居ながらこの言葉を平然と言ってのけてしまう。仕方がない。事実なんだから。

プライドなんてものはない。だって、できないんだから。

彼女は理系の出自のようで、なぜ事実を捻じ曲げる必要があるのか?という顔で、手毬あたりに聞かれたらガチで殺されそうな話を悪びれもせずバンバンと投げ込む。でもできると言うとウソになってしまう。
つまり、彼女は誠実なのである。できないことはできないし、できるようになるかの保証もない。
ただ、目の前の課題を正しく認識し、一歩一歩踏み締める様に、階段を上がる。焦る必要なんてない。だってもう夢は叶っているんだから。

なんやかんや体育会系が主流のアイマスで彼女の誠実さとストイックさは非常に共感できる。これも彼女が学問の徒であるからだろう。

しかしそれはそれとして、アイドルは趣味とまで言い出した。この女、やはり無敵である。

彼女とプロデューサーの行く先と愛の物語

遠回りしたが、彼女のシナリオの話である。
成り行きからこの狂人に担当プロデューサーになってくれと頼まれた主人公(プレイヤー)は、一度は断りながらも、1か月限定という条件付きで担当プロデューサーを引き受ける。
なぜ主人公は彼女の担当を断ったのか。答えは明白、主人公の夢は一流アイドルをプロデュースすることで、篠澤広という女はその器ではないからだ。

なんせ、彼女は入学試験の実技0点という前代未聞のスコアを叩き出した有名人である。(校長?の推薦で無事入学できているが…)
しかし、一度引き受けたからということで、主人公も彼女に向き合い、プロデュースを行っていく。

そして、最終試験で1位を取り、あるアイドルの前座にライブをねじ込んでもらい、それも成功させた後の会話がこれ

いやこれはマジで「愛の告白」でしょ

愛って、究極的には「妥協」の成せるものだと思うんですよね。(唐突)
人が子を成して、次の世代に託すって、ある意味、自身の人生を諦める行為でもあると思うんです。
でも、人間の一生って短いので、結局、一人で何でもはできないんですよね。だから次世代に託すしかない。
今の例は子供でしたけど、アイドルも同じような存在だと思うんですよね。
自分はあそこまで輝けない。だけどあの娘なら、あのアイドルなら、自分の分まで輝いてくれる。
アイドルを推すって、色んな推し方があるのは承知の上で、それでも大なり小なり自分の人生を誰かに託すってことなんだと思うんです。
アイドルマスターって、歴代、最初はファン1人から始まるんですよ。その1人って誰かというと、プロデューサーなんです。
今作の主人公(プレイヤー)も、その例に漏れず、まんまとこの篠沢広というアイドルのファンになってしまったんですね。
そして、自身の夢よりも、アイドルのことを選んでしまった。これを愛と言わず何というんでしょう。

このTrueENDにグッときて、更にこの学園アイドルマスターにのめりこんでしまった。そんな話でした。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
まだ親愛度10コミュは未達成だから楽しみだ。

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