お試しほしこ
仕事の電話でめちゃめちゃ怒られた…
あまりにも理不尽で腹がたった、かと言えばそうでもなかった。
相手の話を「あ〜、こんな風に物事を捉えて、それで怒ってるのね。確かに。もし本当にそうだとしたら怒ってしまうかもね。でも事実はそうではないし、それを説明してるけど聞き耳持ってくれないしな…」なんて考えながら聞いている。
かと言って相手の方を見下しているわけでもなく。
「この方は仕事に一生懸命だからこそ、こう熱くなっておられるんだよね。その想いはほんとにすごい。見習わねば!」と思いながら、己の自尊心を壊すことなく、相手を見下すこともせず、アンジャッシュのようなすれ違いが起きていることをただ傍観してる。(アンジャッシュって禁句?)
『上に確認するとか、そういうことじゃなく、あなたが責任を取りなさい!』と、電話の向こうから聞こえてくる。
身内(同僚)に状況を説明すると、「そりゃほしこ悪くないでしょ。大丈夫よ!」と励ましてくれた。
問題の方は、おそらく休み明けに解決すると思う。たぶん。
ところで、職場でのほしこなんて、本当のほしこの20%くらいでしかないと思うのです。
ギターを弾いて歌って、コーヒー豆を煎って淹れて、本を読んで、文章を書いたりして、楽しそうなものを見つけ次第欲張りに頬張ってしまう本当のほしこの全てを、職場で発揮することはできない。
そんな「お試しほしこ」のことを嫌われたとしても、そのほしこは「お試し」でしかないわけで。嫌われようが、陰口叩かれようが、敵意を向けられようが、それはほしこのようであってほしこではないのです。(哲学)
ひとを嫌いになるなんて、そんな簡単なことじゃないから。
ネガティブな感情を向けられたら、わたしはとても悲しくなって、そしてその分アドレナリンが放出されて、わくわくしてしまいます。
負の感情で押さえつけられると、正の感情が溢れ出す。平和主義というのかな。争うエネルギーを使うくらいなら、まるっとふわっと楽しい方が幸せ。
「まっじ腹立つ!なんでそんなこと言われないかんと!?」という嫌な気持ちを無理矢理押し込めるんじゃなくて、それはそれで一回ちゃんと表出させて、それから「このひとの良いところを見つけよ」と思うと、どんどん落ち着いてくる。根っからの悪人はいませんからね。
これまでの成功体験も、きっと役に立っている。
仕事でミスをした時、「ほしこは無能」みたいなことを陰で言われた。(陰口を当人に伝えるひともどうかと思うけど)「なんでそこまで言われなあかんねん!!!」と思ったよ。思ったけど、自分のミスは謝るべきだと思ったし、そんなことを言われたからといってわたしがそのひとを嫌う理由にはならないし、嫌いになる体力のほうが疲れる。
そのひとを避けることも出来たけど、自分から近づいて「すみませんでした!」と頭を下げて、その後もそれまで通り話していたら、「〇〇さんがほしこのこと、いい子ねって褒めてたよ!」という結果になって返ってきた。
「人が人に抱く印象ってこんなにも適当なんだな~」と気づいて、ネガティブな感情にネガティブで返すことが、なんだか意味のないことのように思えました。
藤井風くんも言ってた。
「憎みあいの果てになにが生まれるの。わたし、わたしが先に忘れよう」って。
わりとガチで記憶力悪いから大抵のことは寝たら忘れちゃう。出来事は覚えてても感情を忘れてる。ありがたい記憶力。
自分も「このひとのこと嫌だな」って思うことがあっても、あとの知らない80%を想像してみる。
「高校生のお子さんがいるって聞いたな。仕事して、家事をして、子どもを育てて。このひとはお子さんにどんな風に微笑みかけるんだろう。温かいんだろうな。そうだよね。そうだよ。知らないことのほうが圧倒的に多い。嫌いになるには何も知らなすぎる」
目の前のことじゃなくて、見えないことに思いを馳せると、大切なものが見えてくる。って星の王子さまが教えてくれたよ。
だから、ま、好きなもの食べて、飲んで、読んで、聴いて、寝たら大丈夫。
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