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採用担当者ゼロの会社がエンジニア正社員1人めを採用するまでにやった7つのこと

(この記事は、2021/2/18に公開した記事の転載です)

こんにちは。オンラインイベントのマネジメントツールを開発・提供しているEventHubのCTO井関です。

弊社は2016年に設立、2018年にオフラインのイベントマネジメントツールを提供、2020年2月からオンラインイベントに対応したイベントマネジメントツールを提供しています。会社設立から今にいたるまで、正社員エンジニアはCTOである僕1人で、適宜業務委託のメンバーに参加してもらいながら開発を続けてきました。

昨年2月にオンライン開催に特化したサービスをリリースするにあたっては、業務委託のメンバーにはすごく負荷をかけましたが、事業のことを考え、動いて、意思決定してくれた人がいたので、なんとか乗り越えることができました。一方、事業成長やスピードを重要視するあまり、組織づくりをしっかりとできておらず、体制の未熟さが浮き彫りになったことも事実です。今までの立ち上げフェーズとは違い、素早く事業やプロダクトを作るだけでなく、中長期に成長できるための組織基盤を作りたいと思い、今後はエンジニアもマネジャー層や社員採用に力をいれようと決断しました。2020年9月頃です。

当時はまだ従業員数も15名程度で、採用担当者は0名でした。代表の山本と外部のRPOさん2名に手伝って頂きながら採用活動を行っていたのですが、「このままでは理想とするエンジニアに出会えない!」と感じ、自分も採用活動にコミットすることにしました。結果、コミットから3ヶ月でエンジニア正社員として数名の方から内定承諾をいただけました!

これからますますエンジニア採用は難しくなると思います。同じような境遇の会社さんにとって何かひとつでも参考になり、そして弊社が描くエンジニア組織に興味を持って頂けたらと思い、この3ヶ月の取り組みをまとめてみました。

エンジニア正社員1人めを採用するまでにやった7つのこと

1.経営陣が採用に全力コミット

まずは、「本当に良い人に出会いたいなら自分が採用活動にコミットすることが大事だ!」と考えました。当時、僕は開発だけではなくPMも担っていたのですが、一部業務を他メンバーに思い切って任せることにしました。そこで出来た時間を使って、開発組織の構成や今後の拡大戦略の策定を行いました。今後の組織の拡大戦略とその際に期待される役割をストーリと共に伝えられるように、その準備と共有・調整を社内のエンジニアを巻き込みながら進めました。これまでは、「ただエンジニアを採用したい!」といった気持ちが大きかったですが、組織構成を考えたことで、幅の広いスキルのエンジニアを採用できるケイパビリティを持つことができ、リーダークラスの方とも期待値をすり合わせることができたと思います。

また候補者の方の一次面談では、はじめのステップから力強くアトラクトできるよう必ず僕か代表の山本が「投資家へのピッチ」くらいの意気込みで臨むようにしました。結果的に、自分の時間の4割ほどは採用活動にコミットしていました。

2.会社紹介資料を作る

いまや採用活動の定番ともいえる会社紹介資料ですが、恥ずかしいことに当時未着手の状態でした。今思うと、社員数が少ない会社ほど会社の中のことは外に伝わりづらいので、用意しておいた方が良いと思います。資料があることで、候補者にも会社のことが簡潔に伝わり、私たちも説明コストが減りその分質疑応答に時間が使える、という双方にメリットがありました。

弊社の会社紹介資料はこちらからご覧ください。

3.エンジニア採用のプロに業務委託でアドバイザーを依頼

ここまで来た段階で、どうしても外部の力を借りたくなってきました。ちょうどこの頃、代表の山本が他社の人事の方と話す機会があり、「もしよかったら手伝っていただけませんか?」と声をかけたところ快諾して頂けました。そこから私とその方とで毎週エンジニア採用定例ミーティングを実施するようになり、打ち手の優先順位を整理していきました。これまではただガムシャラにやっていたようなことも、効果的な人材紹介会社に絞ったりPDCAを回すことによって、自分の頭もクリアになっていきました。

4.パーソナライズに注力してスカウトを送付

弊社のようにまだ認知度が低い会社では、自社応募だけでは採用はできません。そこで大事なのはスカウト送付です。スカウトを送る相手は、私や業務委託のメンバー、RPOの方と手分けして探しました。

そしてスカウトを送るうえで、重要になってくるのがスカウトする相手に沿ったパーソナライズです。採用活動開始当初は、スカウト文もほぼ同じ内容で送ることが多かったのですが、途中からはとても細かくセグメントを分け、候補者の方の志向に合わせて送る内容を変化させていきました。候補者の方とコンタクトをとる一歩目から候補者の志向に寄り添うことで、その後のカジュアル面談でもしっかりとメッセージの背景や思いを伝えることが出来、効果が出始めたと実感するようになりました。

採用計画を考慮して一定以上のスカウト送信数はキープするように計測し続けていましたが、スカウト送信数自体は大事とは考えておらず、それよりはカジュアル面談とその後の選考へ進む人の数や通過率を重要な指標として置いてました。

5.採用広報の立ち上げ

スカウトで弊社に興味を持ってくれた方に、社内の雰囲気をより理解してもらうために、全社的に採用広報に力を入れることにしました。こちらも別の業務委託のメンバーに手伝ってもらいながら、主にWantedlyのストーリー機能を使って、隔週頻度で記事を発信していくようにしました。

最初に事業転換をテーマに記事を公開したところ大きな反響があり、Wantedlyのウィークリートピックスにも取り上げられるなど、多くの方に弊社の事業について知って頂くことができました。

また年末にかけてはNotionで採用ページ作って公開しました。まだNotionを使って採用ページを公開している企業が少なかったこともあり、情報感度が高いこともアピールできたと思いますし、実際に候補者からもNotionで採用サイトを作成している点で好印象を持ったとメッセージをいただきました。

6.全社員がエンジニア採用活動に協力

ここまで振り返って、私や担当者だけが頑張っていたように思えるかもしれませんが、やはり採用活動は全社員で協力して行うものだと感じています。弊社の場合、毎週金曜日にHappyHourを実施しており、候補者の方を招く場合もあります(※緊急事態宣言中は自粛中)。やはり実際にオフィスに足を運んでいただき、社内や働く人の様子を見て頂くことは大事だと考えているからです。候補者の方が来るとわかっている場合には、エンジニア以外のセールスのメンバーなども積極的にコミュニケーションとるなど、弊社のことを知ってもらうよう協力してくれました。

7.内定オファー資料を一人一人作る

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内定オファー資料の一部

最後、「ぜひこの方に入ってもらいたい!」という方については、内定オファー資料を作ることにしました。オファー面談時に諸条件を伝えるだけでなく、「どうしてあなたがEventHub社に必要か」というのを予め言語化しておきたいと思ったんです。

転職活動は、人生における大きな決断です。そういった決断時だからこそ、きちんと自分たちの熱量を伝えたいと感じています。実際にこの資料を使ってオファーを出した方で内定承諾頂けた方もいますし、残念ながらご縁がなかった方からも「オファー面談でのスライドはわかりやすく感動しました。特に『一緒にはたらきたい理由』がきちんと説明されていて好印象でした」とコメントを頂きました。今後もこの取組は出来る限り続けていきたいと思っています。

以上がここ数ヶ月の取り組みになります。いかがだったでしょうか。

この取組をはじめて、なんとエンジニアの正社員2名が内定しました!また2021年1月には念願の人事・採用担当者も入社し、ますます心強い仲間ができました。2021年末にはエンジニアだけで15名規模の組織にしたいと考えており、これからさらに採用活動は加速していきます。弊社に興味を持っていただいた方は、エンジニアでもそれ以外の職種でも、ぜひ気軽に連絡いただけると嬉しいです。

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今後の目指すエンジニア組織図

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