Don't you even say you had enough

週明け。
毎日何かあるわけでもなく、ひたすら訓練、訓練、訓練。
モチベーションが中々上がらず、苦しい日々。
研修所に1人、肥満体型の女性がいる。パーソナリティは面白い。彼女が夏の暑い日に手持ちの扇風機を持ちながら研修所まで歩いているのを後ろから見た時にポエジーが、エピファニーが、湧き起こった。
彼女と母親が重なって見えた。

自分も客観的に見れば、そうだ。30歳にもなって新卒の人間たちと研修所に通っている。ヤバいやつに見えるだろう。
今日なんかは本当に身体が重く何する気も起きることがなく、端っこのほうでひたすらやってるフリをしていた。
お茶を飲みながら端っこから室内を見渡したときに訓練に取り組む彼らの真剣な顔を見て何とも言えない気持ちになった。
彼らは純朴で優しい人たちだ。
出来ても出来なくても特に何もないのだけれど、そこに競争心を燃やせるのは素晴らしい。

アートの世界あるいは表現の世界も競争ではないが、もしそれで美味しいご飯を食べたいのであれば競争の世界でもある。
だからこそ戦略的な発想は必要だし運も必要だろう。
仕事というのは自分の能力を使って他者が働いて得た金を与えてもらって成立する。というと、結局芸術もそうなのではないだろうか。
しかしそこに偏りすぎると、おかしなことになる。
元々は遊びだったはずであり、慈愛であったはずなのだ。
そして隠されている真実を発見する歓びが、芸術鑑賞にはある。

最近は、幸せだ。
少し前は変な状態だった。去年は割と最悪だった。もう嫌だってなっていた。でも素晴らしい友人たちのおかげでここまで来れた。
健康的なところまで戻ってこれた。
最悪な時も支えてくれた全ての人たちに感謝したい。健康であることということがどれほど良いことか。身に染みてわかる。
友人たちはそれがわかっていたのだ。
私もそんなように与えられるような人になりたい。

自分はもう鎧を着ない。
丸腰で水のようにいて、あなた方を寂しくさせない。
欲しいものも何もない。
新しい友人もいらないかもね。

本当は全てあるのに。
満たされているのに。

Don't you even say you had enough

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