【少年マガジン原作大賞/漫画企画書】ようこそ異世界食堂へ

キャッチコピー

これは、魂と魂を繋ぐ料理の物語

あらすじ

警視庁公安部に勤める真白結希(29)は2年前に妻、彩夏を不審死で亡くしていた。以来、公安部の仕事に従事しながらも、妻の死について原因と犯人を究明しようと動いていた。
ある夜、真白はあの世とこの世を繋ぐ「異世界食堂」と、そこで働く居神玲(33)と出会う。そこで彩夏の手料理を口にし、涙を流すのだった。
次の日、上長に呼ばれる真白。呼ばれた先にいたのは居神。居神はあの世での手続きや問題を解決する「天界省」の役人で「異世界食堂」で情報を集めているのだという。
曰く、「あの世」では不穏な動きが見られ、来る予定のない魂や逆に来る予定なのに見当たらない魂などが発生しているそうだ。
そして真白は事態を調査すべく「天界省」への出向を命じられ、居神とバディを組むことになるのだった。

第1話のストーリー

警視庁公安部に勤める真白結希(29)は2年前に妻、彩夏を不審死で亡くしていた。
以来、公安部の仕事に従事しながらも、妻の死について原因と犯人を究明しようと動いていた。
ある夜、真白は徹夜続きの体を引きずって歩いていたところ、「異世界食堂」を発見する。そういえばまともなものを何日も口にしていないと気づき、中に入ることに。
そして、居神玲(33)と出会う。
居神が持ってきたメニューには「思い出の料理」とだけ書かれていた。不審がる真白。
しかし居神は平然とした顔で、オーダーを受け付ける。
運ばれてきたのはカレーライス。一口食べた真白は、彩夏の作るカレーと同じ味がすると驚くのだった。
居神曰く、メニューに出てくるものは「その時その人に必要な料理」らしく「真白には思い出の料理が今必要だったのだろう」と告げる。
食事を終え、外に出た真白は「思い出を捨てる決意」をし、「きっと最後に思い出を振り返らせてくれたのだ」と彩夏の死の原因を探る決意を改める。
翌日、出勤する真白。上長に呼ばれ、会議室に向かう。
会議室の扉を開けると、そこには居神が。
居神は昨日と雰囲気が異なり、どこか恐ろしいような印象を受ける。
居神はあの世での手続きや問題を解決する「天界省」の役人で「異世界食堂」で情報を集めているのだという。
曰く、昨今「あの世」では不穏な動きが見られ、来る予定のない魂や逆に来る予定なのに見当たらない魂などが発生しているそうだ。
どこかに死者の魂を弄んでいる罪人がいるということについて、この世でも、あの世でも由々しき事態として受け取っていた。
そして真白は事態を調査すべく「天界省」への出向を命じられ、居神とバディを組むことになるのだった。

第2話以降のストーリー

「異世界食堂」にはいろいろなあの世の人やこの世の人が集まる。
徹夜続きで半分眠っていて間違えて辿り着いてしまったこの世の人、あの世からこの世の人間にちょっと会いにきた人、などなど。それぞれいろいろな思いを抱えながら、天界食堂を訪れ時を過ごす。
真白と居神は「異世界食堂」で料理を提供しながら、「あの世」で何が起きているか調査をするのだった。
また、真白はもしかしたら彩夏がフラッと食堂を訪れ、会うことができるのではないかとどこか期待しながら日々を過ごすのであった。

ある夜のこと、「天界省」の役人が「異世界食堂」を訪れる。
生きているうちに罪を犯したために、長いことあの世で安寧を過ごせず、働き続けているのだという。
それを聞いた真白は「じゃあ居神さんは?」と疑問に思ったが、そっと胸にしまうことに。
そしてその役人から「最近魂が欠けている人がよく来る」という事情を聞く。
通常人はあの世に行くときに「全ての思い出」を抱えて行くらしいが、その思い出が一部破損した状態の人が最近多いのだという。
つまり、「思い出」が一部盗まれている可能性があるということだった。

犯人の素性についてはよくわからないものの、今までに得た情報について、真白と居神は天界省の長に知らせに行くことに。ついに真白は「あの世」へ足を踏み入れる。

天界の長たちと協力し、調査を進める真白と居神。
一方で、天界の長から彩夏の魂は行方不明の魂の一つだと知らされる。
異世界食堂に彩夏が現れなかった理由について、「もしかしたら彩夏は自分に会いたくないのかもしれない」と不安に思っていた真白。
複雑な思いを抱えながらも、彩夏の魂を探すと決意する。

犯人は天界の長の右腕の男。
彼はずっと「この世」に恨みを持っていた。
そして、天界の長を殺め、すべての力を手にし「この世」の人間をすべて支配しようと考えていたのだった。
そのために、死者の魂や想い出を喰らい、力を得ていた。

しかし天界の長の右腕の「器」はすべての力に耐え切れる大きさではなかったため、力に耐えうる器、彩夏を利用していた。
彩夏に己も含めて力を移し終える男。

しかし死者の魂や想い出たちは、男に対して怒りを持っていた。
一つ一つは小さくとも集まれば大きな力になる。彼らは一斉に反発する。
そしてそれらの魂や想い出たちを取りまとめていたのは彩夏の魂だったのだ。
彩夏は男に囚われてからずっと、暗闇の中を彷徨っていた。
そして同じように暗闇を彷徨う魂や想い出たちを一つ一つ丁寧に集め、大事にしていたのだった。

男の戦いののち、真白と彩夏は再会する。
彩夏は変わらず真白のことを愛していた。
そして、変わらず優しい人だった。

真白と彩夏は別れをつげ、またいつかどこかで会うことを約束する。

一方で、居神は罪を犯した一族の魂として、呪いをかけられ天界省の仕事をしていた。
居神は解放されることとなった。
しかし変わらず異世界食堂で働くことを選ぶ。

真白の出向は解かれた。
これで元の日々に戻る、、そう思っていたある日、異世界食堂が現れる。
曰く、最初に訪れたときの代金をまだもらっていないとのこと。
真白は、やれやれと笑いながらも、異世界食堂に入っていくのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?