漫画『正直不動産』は不動産屋の裏側を描く。
不動産取引のからくりや不動産業界の悪習を知ることができる。
今回のテーマは『がけ条例』。
永瀬と十影は買主とともに中古戸建ての内見に訪れる。
買主はこの物件を気に入り将来的に増築をしようと期待に胸を膨らませる。
裏庭の壁を見つめる永瀬の表情がさえないのに気付いた十影は…
擁壁の高さは1.7mであり2m以下なので問題ないと十影は言う。
しかし、永瀬はその上に建つブロック塀が気になる。
永瀬が確認するとブロック塀の内側が30cm以上盛り土されている。
買主は困惑する。
結局、成約せず…
正直営業の永瀬らしい話だ。
しかし、現実はそうでもない。
大手ハウスメーカーでさえこの有り様。
まさに擁壁はトラブルのもと。
以前、土地を買って平屋を建てようと思ったことがある。
不動産情報サイトを漁っていると数百万円で売り出している土地があった。
掘り出し物かもしれないと期待して詳細情報を読み込む。
最後の特記事項に…
『擁壁等を作り直しが必要な場合があります。』
訳ありと感じたのでスルー。
当時は数百万円以上の追加費用が必要になるとは思いもしなかった。
ちなみに、今でもこの物件は売れ残っている。
既存擁壁がなくても注意すべき土地がある。
傾斜地は数百万円で買えることが多い。
しかし、数千万円もの追加費用が必要になる。
擁壁、がけ、傾斜地…
素人はこのような土地に手を出さないほうがいい。
安物買いの銭失いになるのが落ちだ。