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Mac Studioがやってきた

配送途中に全然動かなくなっていつ来るのかなーと思っていたMac Studio、ようやく届きました!

これまでM1 MacBook Air一台という状況で、壊れてしまうと仕事ができなくなるというのもあってMac miniの新しいのが出て処理能力の高いものが発表されれば買うつもりでいました。現行のMac miniでも良いのですが、M1 MacBook Airでアプリを複数立ち上げたり負荷のかかる作業をするとやはり重さを感じることがあるので余裕のあるのがいいなと。

ということで先日のイベントで新発表になったMac Studioには処理能力的に不満がなかったので注文に至りました。一方、発表のなかったMac miniはMacBook Airと一緒の廉価ラインになってM2を積んでもうちょっと薄くなって登場するのかもしれませんね。

購入した構成は
CPUをM1 Max 32コアGPUのものに変更
メモリを64GBに
ストレージは2TB
といったカスタムモデルです。

気になる使い心地

パフォーマンスのヘッドルームがめっちゃ広がって重いアプリをガンガン立ち上げてChromeのタブを100個くらい開きっぱなしにしておいてもまったく息切れしません。その状態からZoomなんかかももちろんオッケーです。アプリの切り替え時にももたつかず快適に作業できます。
個人的にはこの、重量級アプリをバンバン立ち上げまくっても個々のアプリが軽々と動作するっていうのが一番助かっています。処理スピードよりもこれ。処理能力がものを言うレンダリングやバウンスなんかはどちらかというと最終工程ですし。ちょっと前のIntelチップまではソフトウェアにハードウェアが追いついてない感がありましたが今はその逆で、ハードウェアにソフトウェアがついていけてないという余裕たっぷりの状況に感じます。iPad Proでは昨年からM1チップが搭載されて既にそういった状態でしたがついにデスクトップでも。
M1 MacBook Airでは一つのアプリを使っているぶんには良かったのですが、複数のアプリを立ち上げているとやはりもたついてくるところがあったんですよね。そこが一挙に解消されました。

意表をつかれた良いところ

電源ケーブル!いつからこういうの採用されたんでしょうね。ナイロンっぽい繊維の皮膜(?)で折り曲げ癖がつかないものです。

クセのつかないケーブル!

Macの電源ケーブルというとあのシリコンっぽい少し柔らかめの白い皮膜のものが多かったように思いますがあれって汚れやすいんですよね。今回のはそもそも黒ということもあって汚れが気にならなさそうです。もちろんホコリは気をつけなきゃですけど。たぶん難燃性だったり放熱性だったりいろいろこだわりのある材質なのでしょう。できるなら家の機材の電源ケーブル全部これにしたいです。

悪いところ

さて、良いところのほかに悪いところ。
本体のファンノイズが気になる人がいるかもしれません。Windowsのデスクトップマシンから比べるとほぼ無視できるくらいの音ですが、ファンがそもそもついていないM1プロセッサ搭載のAirなんかを使っている人にしたら気になる音量かも。
それと本体とモニタースピーカーを近いところに置くと、これはケーブル由来で入ってくるノイズかもしれませんがモニタースピーカーから「ジジ・ジジ」というノイズが聞こえるようになりました。

スピーカーというかオーディオ線とデータケーブル近くに置くとヤバいかも

そのような場合は物理的にちょっと離れたところに配置しましょう。ということで天板下の棚に配置。

さっそくケーブルの森に隠居してもらいました

見栄えなんてものは関係なくなりますが少なくともモニタースピーカーにノイズが載らなくなりました。オーディオ信号扱っているとケーブルを綺麗にまとめるなんてことができないなとつくづく。

M1 Max MacBook Proとの比較

既にMac Studioを買ってしまってますが、M1 Maxを積んだMacBook Proとの比較をしてみましょう。買う前にちょこっとだけ悩みました。MacBook Proには

  • Liquid Retina XDRディスプレイ

  • 6スピーカー

  • マイクアレイ

  • 1080pカメラ

  • キーボード

  • トラックパッド

  • バッテリー

  • Touch ID

  • MagSafe

これらが搭載されており、かなりの差です。

計算してみると
Mac Studio: 381,800円 (M1 Max 32 core GPU / 64GB RAM / 2TB SSD)
MacBook Pro: 507,800円 (16inch / M1 Max 32 core GPU / 64GB RAM / 2TB SSD)
差額たった126,000円でこれらが手に入るとなればMacBook Proがいかにお買い得かがわかるかと思います。

それならMacBook Proにしておけばいいじゃん?と思いつつもパーツそれぞれに故障の可能性があると考えてなるべく部品点数が少ないものが欲しかったんです。今までディスプレイやキーボードのキーひとつ調子が悪くなるだけで修理出すのがストレスだったので。Apple Careも安いですし。
ただ、もし仕事じゃなくて趣味に使うものということであればMacBook Proを買ってましたね。

では逆にMac Studioが優れている点はないのでしょうか?
実はちょっぴりだけあります。
10GbEポートが1つ
USB-Aポートが2つ
USB-Cポートが2つ
Thunderbolt 4ポートがもう1つ

え?これだけ???
って感じですね。

スペックから読み取れる数字からはこれだけですが実はもう一つあって、ノート型ではなし得ない排熱システムです。
筐体容積の半分ほどある巨大なファンがついており、余裕を持って静かに排熱できます。GPUやCPUが1チップに収められた結果、M1チップさえ重点的に冷やしさえすれば他のパーツは副次的に冷却できるので構造がかなりシンプルになっています。面白いのはチップがヒートパイプで上下からサンドイッチされているところ。

もっと小さな筐体に収めることも可能だったと思うんですが、それをしなかったのは強力な演算機能をいかに静かに稼働させて快適に使ってもらえるかというところにAppleの関心があるのでしょう。そのためデザインは大きな犠牲を払うことになりました。もうね、全然カッコ良くない笑
昨年発売されたMacBook Proもそうですね。ちょっとモタついたデザイン。

これまではいかに薄くカッコよく作るかに腐心していたAppleですが、実際の使い勝手はよくなかったんですよね。Intel MacBook Proでは訴訟騒ぎにもなったバタフライキーボードを筆頭に、使いづらいタッチバー、ファンを最高回転数で回していても排熱しきれない爆熱CPU、必要なポートがなくていつもハブが必要とか。見た目のよさを追い求め、その裏で使い勝手はいつも犠牲となっていました。
そこで時代の趨勢なんでしょうか。見た目だけにこだわるのはもう古いんですよみたいな。快適に使えるものを作るという方向に向いている最近のAppleのトータルデザインは素晴らしいなって思います。ヘルシーなデザインとも言えるでしょう。

おかげでMac StudioのM1チップの温度は61度以上になることは今のところありません。Unreal Engine5みたいな最重量級ソフトウェアを走らせてCPUとGPUの利用率が100%に張り付いた状態でもファンの音はアイドル状態とほぼ一緒でファンノイズに煩わされることもなく快適そのものです。
Webブラウジングなどの軽作業をしている際のMac Studioの消費電力はおよそ10Wちょっとと、おそらく周辺機器のほうが電力を消費していそうです。

セットアップ

あとはもう蛇足ですがこんなもの使っていますよというのを。
MacBook Airをクラムシェルで使っていたのでThunderbolt 4ハブに繋がっていたケーブル1本差し替えるだけ。あとはドライバ類をインストールしてディスプレイなんかも含め周辺機器はそのまま使えました。

ドキュメント類に関してもiCloudで同期されるようにしてあるのでネットに繋げておけば良いだけです。その他のファイル移行はUniversal Controlを使えるので前のMacの画面からMac Studioへコピーするだけで環境の移行はめちゃめちゃ楽でした。面倒なのはDAWのプラグイン類・・・・。いちおうRosetta経由で動作するようなものはなるべくインストールしない方向で頑張ってます。

以降、インストールしたソフトウェアのメモ書きです。

App Store経由のもの

Xcode
Bear
Logic Pro
Final Cut Pro
Motion
Compressor

ドライバ類

Dell Display Manager
KensingtonWorks
RME TotalMix & Drivers
StreamDeck

フォント類

SF Pro
SF Mono
SF Compact
New York

メディア系

Adobe CC
CaptureOne


開発用

Unity
Rider
IntelliJ IDEA
iTerm2
HomeBrew
nvm
Visual Studio Code
Firebaseやgcloudなどもろもろ

ユーティリティ

Chrome
Slack
Scrivener
StreamDeck
AudioHijack
Loopback
OBS
Zoom

音楽系

Bitwig
Live
その他プラグインもろもろ

感想的なもの

めっちゃいいです!この動作の軽快さはクセになりますね。ただUE5なんかの最重量級ソフトウェアを考えるとUltraにしておけば良かったかも。クラムシェルでMBP使うとディスプレイの認識がスリープ復帰や再起動のタイミングでおかしくなったりする場合があったりしますがいまのところMac Studioでそれはないです。あとUniversal ControlがあるのでMacBook Airを横に置いておくと一組のキーボード&トラックボールでMac StudioとMBAのどちらもコントロールできて異次元の快適性ですね。ただUniversal Controlは今のところベータ版ということもあってよく切断されちゃいます。Xcodeを立ち上げてると頻繁に切断されるような。
でも総じてMac Studioには満足してます。