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遊びにおける、Howより大切なこと

よく「遊び方」を聞かれることがあります。

「〇歳の子どもとの遊び方は?」
「〇〇におすすめの遊び方は?」
「積み木ってどうやって遊ぶのですか?」
などなど。内容はいろいろです。子どもとの遊び方がわからないと言うことで、悩んでいる方もいらっしゃいます。

今はフリーランスとして活動していますが、新卒(といっても大学卒業後すぐには就職していないのだけど)で就職をして退職するまでの長い時間を、一つの企業で過ごしてきました。その会社は玩具の輸入販売、開発、遊び場の開発や運営などを主な事業としている会社で、僕の価値観はここで培ったものがとても多いのですが、それはまたいずれ書くことにします。

そんな経験もあるので、それなりに上記のような問いには自分なりの答えは出せると思っています。2020年以降はinstagramでも家庭でできる簡単な遊びも投稿したりして、それがVERY webでの連載へとも繋がっています。年齢や遊びの種類のバランスを観ながら毎週考えていますから、それなりに見応えがあると思いますよ。

Howより大切なこと

遊び方を紹介する上でいつも気にしていることがあります。なかなか限られた中では伝え難いこともあるのですが、遊び方よりも大切なことが2つあると考えています。

Howは無限に存在する

一つには遊び方は大人が思うよりも自由だということです。玩具店で販売されているほとんどのものには「遊び方」の説明が書かれています。LEGOなどに代表されるブロック玩具だと組み立て方とか作品例が入っていたりもします。ただ、これらは全て参考例にしか過ぎなくて、絶えず変化する遊びの中では危険を伴わない範囲であれば、どのように使われても良いと思うんです。

LEGOはブロックですが、組み立てることが第一義の役割です。でもおままごとの中で炒め物の食材になったり、ジャラジャラと音を立てる楽器になっても構わないと思っています。遊びにはそういった能動性が含まれているものであり、子どもたちはその発見と工夫の繰り返しの中で学習をしているのだと思います。大人は子どもに比べるとはるかに合理的です。ゆえに「こうやって使う道具だよ」というふうに手を差し出すことがあると思います(僕もそう)。でも子どもたちのチャレンジを見守ってあげることは合理的に答えに辿り着くよりもはるかに大切です。

HowよりFun!

例えば、2〜3歳の頃に指先を器用に使って遊ぶことはその後の発達に有効なものだと思います。生活においてはペンを持ったり箸を持ったりという日常的な行為につながっていきますし、身体は分断されているものではありませんから、脳へのたくさんの刺激も生まれます。指先を使うことは脳や全身の成長にもつながるというわけです。

だからといって、じゃぁ「指先を使いましょう」では遊びになりません。遊びというのは「楽しい」ことが前提にあります。楽しくない遊びなんてないでしょう?逆に言えば楽しいという感情が、子どもたちには「やりたい!」という気持ちが生まれ、自発的な活動につながっていくのだろうと思います。どんなに効果的だとしてもつまらなければ効果は出ません。遊びは薬ではありませんから良薬口に苦しとはいかない。楽しいからこそ成長するのです。

たくさんの遊び方を紹介することは、裏を返せば「こんなことでも良いんだ」と思ってもらえることを目指している部分があります。自分自身もそのくらいの"手抜き"で日々を過ごしたいと考えています。手は抜いても楽しく遊びたい。楽しく遊んだ先に子どもの育ちがあるのだろうと思います。

とか偉そうに書いていながら、我が家ではリカちゃんが随分幅を利かせてきました。。

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