宿を潰すのはリピーターさんだよ
こんにちは。いわむーです。
仙台のゲストハウスHostel KIKOで働いていた時の経験の備忘録としてこのnoteを書いています。
そしてこれからゲストハウスのスタッフになりたい、場を作りたいと考えるすべての人へ向けてということも意識しながら書いています。
少しでも参考になれば幸いです。
ここが僕の理想のゲストハウス
僕ら夫婦が好きな、日本にあるとあるゲストハウス、そこにふらっと遊びに行ったことがある。確かそこに訪れたのは2回目。行ってしまえば僕ら自身リピーターなのかもしれない。
そこはゲストハウスが人気になってきた2011年前後でオープンして、昔ながらのファンも多い老舗??のゲストハウス。
夜はみんなでシェフが作ったご飯を食べる習慣があり、それが楽しみでここに訪れるファンも多い....はず。国籍問わず旅人が訪れ、リピーターさんも多い、スタッフも混ざり、近所に住んでいる地域の方も遊びに来る。僕が理想とする、THE ゲストハウスがここにありました。
みんなが集まる大きいダイニングテーブルから少しだけ距離をおいて、カウンターみたいなところでノンアルドリンクを飲みながら(僕が運転、嫁が飲める日だった)、確かスマホをいじってたのかな。お酒を飲まない日の僕はだいたいおとなしいんです笑
自分が働くゲストハウスでたくさんの交流を毎晩していたこともあって、”交流疲れ”をしていた僕にはちょうど良かったのかもしれない。
そんなとき、ふらっとスタッフの一人が話に来てくれた。
「なにしてるんですか〜?」
「みんなの話をこそっと聞きながら、SNSみてた〜〜笑」
「いわむーさんって最近何してるんですか〜?」
そんな感じの他愛もない雑談をちょろっとした気がする。
”交流疲れ”があるとは言いつつ、人と話をするのは楽しいし、自分が最近何をしているか、というのを話すのも久しぶりだったので、話しながら整理できてよかったなあと思った。
雑談が終わって、そのスタッフはダイニングテーブルの誰かに呼ばれて戻っていった。
そのあとまた同じように、カウンターでゆっくりとノンアルを飲みながら過ごしていたところ、今度は料理を作り終えたオーナーさんが話に来てくれた。
「おつかれい!楽しんでるかい?」
「楽しいですよ〜。この雰囲気、自分が働いているゲストハウスとはまた違って良いですね。ご近所さんも多く集まってるし、リピーターさんも多いですし、僕の理想のゲストハウスです!」
「ありがとう〜!でも、宿を潰すのはリピーターさんだよ」
「!?!!???!??!」
宿を潰すのはリピーターさんだよ
言葉だけの意味をとると、かなり過激な発言だと思いつつ、真相を知りたいと思って突っ込んで話を聞いてみました。(過去の話を思い出しながら書いているので、言葉じりは違うかもしれませんがご了承ください)
「リピーターさんが多いってことは、この宿が愛されている証拠だし、むしろ宿も盛り上げてくれる存在なのでは?」
「それはもちろんそう、リピーターさんがいてこの宿は成り立っている。だけど、リピーターさんが多いと内輪の話題が多くなったり、内輪ノリになっちゃうよね?初めてここに遊びに来るゲストや、まだなじめてない方には居心地が悪いところになっちゃうでしょ?そしたら、その輪に入れない人は誰も来れなくなっちゃう。」
確かに、そうだ。自分がゲストハウスで働いているときにも、思い当たるフシが....あった。
スタッフ&シェアハウスのメンバーでご飯を食べている時に、リビングに上がってきたゲストが、僕たちが盛り上がっている様子を見て、すっと戻っていたのだ。何回かあった。一緒にご飯食べようよと誘うんだけど、輪に入ってこれる方と、そうじゃない方がいたのを覚えている。
「もちろん俺らもリピーターさんとは話すし、盛り上がることも多いけど、その場合他のスタッフが、輪に入れてないゲストのフォローに入ったりするようにしているよ。宿に来てくれた全ての人に満足してほしいからね。」
あ〜〜、だからさっき俺のところにスタッフが話に来たのかな、と思い出す。
ここまでの教育、自分たちのゲストハウスではまだまだできてないなあ。自分自身も含めて、改めたいポイントだ、と強く感じた。
結局はスタッフの意識の問題?
この話に関して、オーナーやマネージャー、スタッフが最低限意識することで、その場に集う人たちが楽しめる空間づくりができる。
ただ、さらに相乗効果を期待するなら、宿のリピーターさんやご近所さんも含めて、みんなで輪に入りづらい初めて来たゲストを迎え入れる雰囲気作りが必要なのかなって思う。
どこから来たんですか?
って声をかけるだけでも良いと思う。
スタッフだけでなく、みんなで作り上げる"あたたかい空間"。
多分自分だったらそういう宿ならまたいきたいって思うし、誰かにお勧めしたくなるんだろうなあ。
とにかく、内輪ネタだけで盛り上がらないように、運営側は意識すると素敵な場作りができると思いました。
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この経験があったからこそ自分たちが作り上げるゲストハウスでは、近所の人もリピーターさんも、スタッフも含めて(浸透はとてもむずかしいんだけど)、初めてくる方々を受け入れる雰囲気づくりができたと思っています。
内輪ノリ、楽しいんだけどね。
これはゲストハウスだけに限らず、全ての場を提供する方に言えそうです。
お店、イベント、プロジェクト、交流会、オンラインサロン、なんでも。
初めての方、輪に入れていない方を見つけてフォローする、そんなことができると、心があたたかくなる場になるんだろうな〜
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