見出し画像

コロナの隙間をぬって

学生時代からの友人と飲みに行ってきた。コロナだから2年ぶり?えっ、もっと?いやわからん、わからんけどとにかく久しぶりに地元飲み。彼の厚意で。私の話をじっくり聞いてくれると。自尊心をブラジルに置いてきた私の失恋話を。ありがたい。もう少し早ければお歳暮送ったのに。

まあとにかく笑ってくれた。そんなことになってたとは、と大笑いだった。その方が私もありがたい。深刻そうな顔をされるより、笑い飛ばしてくれる方が私も一緒になって笑えるので。
なんせ私はこの年で男性の心をまったくわかっていなかったということを突きつけられたし、都合の良い女に成り下がっていたこともはっきり自覚した。そのうえで、男性と女性の感覚は違うと言い、私の話をうんうんと聞いてくれた。
なんと傾聴のできる素晴らしい人だろう。というと、テキトーやでとビールを飲み干しながらそう笑った。
それでいいのだ。この場においては。深刻になることではない。だってもう終わったことなんだもの。

ただ、話をうんうんと聞いてくれることがありがたかった。最後まで私に話をさせてくれる。そのなんと心地よいことか。元彼はそう言う人ではなかった。私の話に関心がないのか、私の話の後「でも俺もそうやで」からすぐに自分の話に移っていった。うんうんという傾聴の姿勢は彼からは見つけられなかった。

少し涙ぐんだりもしたけど、総じて楽しい時間だった。さんざん飲んで食べて13500円。私が出すことを許されたのは3500円のみ。そういうところでさりげなく女性の心をくすぐることも忘れない。優しい人だ。久しぶりに遅くまで飲んだ。楽しかった。

なんとなく目が覚めたのような気もしている。明日の朝、寝起きの頭にまだ覚えていられるといい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?