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歌舞伎の未来がいきなりやって来た

猿之助さんの舞台は観られる日は当分やって来ないと映像やTV出演をもれが無いように録画して来年も歌舞伎座は遠いなぁとカサカサした心でいたら猿之助さんはいきなり歌舞伎の新しい形を突きつけてきた。
しかも弥次喜多だ。
幸四郎さんと猿之助さんは志村けんさんが大好きで八月の納涼歌舞伎でドリフをやりたいという二人が選んだ演目が『弥次喜多』たった1回のはずが4回も続き惜しまれながら昨年シリーズは終了したはずだった。
 幸四郎さんが編み出したzoomを使った歌舞伎「図夢歌舞伎」で『仮名手本忠臣蔵』をいち早く映像の歌舞伎を上演し、意気に感じた猿之助さんは五段目六段目、九段目と参加した。山城屋の仮名手本忠臣蔵を見事に魅せてくれて感動したのは7月の事。
 8月に歌舞伎座が開場し、舞台にTV出演にと忙しいスケジュールの中、猿之助演出で二度目の図夢歌舞伎「弥次喜多」を完成させていたとは「お釈迦様でもご存じあるめぇ」と言いたくなる八面六臂の働きぶりだ。
90才の寿猿さんを始めおもだか屋の面々と染五郎君、團子ちゃん、中車さんとおなじみの弥次喜多メンバーが集結。
 前川知大さん原作の「狭き門より入れ」が弥次喜多になるという。猿之助さん曰くパンデミックを扱った作品なので当時は絵空事だったが今こそ演じる価値があるという。あれが弥次喜多になるってどんな物語になるのだろう。猿之助さん最初のスーパー歌舞伎セカンド『空ヲ刻ム者』の脚本演出で初めて知った前川知大さん。その後、「プレイヤー」「サンポスル侵略者」「獣の柱」「狭き門より入れ」はDVDを購入した。どんな弥次喜多になるのか想像がつかない。
以前歌舞伎家話で舞台の歌舞伎と映像の歌舞伎が共存する時代が普通になるかも知れないと幸四郎さん猿之助さんで話をしていたが猿之助さんは本気なのだ。パンデミックに陥った事で世界に向けて発信出来る歌舞伎を創造する準備かも知れない。
今回はAmazonprimeJapanで独占放送されると言う。今回は日本限定だが世界へ向けての足がかりにAmazonを選んだのかと深読みしてしまう。
Amazonはあまり買い物しないのに急いでAmazonprimeに入ったが、これでちゃんと見られるのかな、不安だ。それはさておき
スタートは12月26日、詳しくはこちらから

一月歌舞伎座では『悪太郎』2月10日からPARCO劇場で『薮原検校』これは地方公演で京都芸術劇場に来てくれるのでコンプリートとはいかないまでも3回は続けて観たい。

猿之助と言う人は止まる事を知らない。芯にあるものは、ぶれず揺らがないが、状況が変わるとしなやかに表現方法を変えてくる。
この人のファンで良かったと災禍の度に思う。彼自身が天災の度に深慮し、自ら光を放ってくれる。温かい言葉を紡ぎ出してくれる。
舞台が観られなくて下を向いていたが、彼が模索する歌舞伎を確認するために頭を上げよう。
今夜は狭き門より入れ』を見ながら弥次喜多に思いをはせよう。

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