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納涼歌舞伎初日

十八世勘三郎が八月はどうせ客が入らないなら若手にすきなことをやらせてよ。って事で始まった三部制の納涼歌舞伎は今やドル箱!幸四郎猿之助染五郎團子の4人を中心として今年で4回目そして今年でラスト弥次喜多。私自身、猿之助さんやが出演しなければ八月に東京遠征などしなかったが、今や当たり前の様に八月は歌舞伎座詣でと相成りました。

1回だけドリフ好きな二人がハチャメチャな東海道中膝栗毛を打ち上げ花火の様にやるはずだった染五郎&猿之助の弥次さん喜多さんの珍道中だったはずがとうとう4回を迎え2作品もシネマ歌舞伎になってる程の超人気。

初日はまだまだ交通整理がの必要を感じるが、各お家の坊ちゃん達に見せ場をつくり、金太郎から染五郎と名をあらためた高麗屋の御曹司、小学生から中学生になり声変わりをコントールしながら精進するおもだかの御曹司團子ちゃん。4年間で子供たちから少年になり、少しずつ青年への階段を昇る姿を観ると歌舞伎のお家の子はこうして歌舞伎俳優として必要な事を体に叩き込まれる。そして舞台中央に立って満杯の観客から万雷の拍手を浴びる。座頭への道を歩むのだ。それは二人に限った事ではない。

七之助さんの古典にはないコミカルな愛らしさ。カマキリさんは付いて来るものの、カマキリさんなんか居なくても驚く程美しい所作を身につけた中車さん。こたくんは大人の女から少女まで演じ分けられる女方に成長。今月フューチャーされてるのは隼人君と新悟ちゃん。オグリに繋がると感じられる。歌舞伎界きっての二枚目若手花形に三枚目を演じさせる、本気のパロディを頑張る隼人&新悟に先輩俳優がこぞって参加する場面はみどころたっぷりで今回一番好きな場面。千之助君、虎ノ介君も脚光を浴びる場面あり

歌舞伎に関するパロディは数え切れない程古典的から新作まで盛り込まれてるのがラストを飾る弥次喜多らしさだ。

特筆すべきは…うーん、いっぱいありすぎて書けない(笑)

それは千穐楽後の感想にしよう。

猿之助演出で好きなところは平名題、名題下まで光が当たるのが素晴らしい。舞台に立つ全ての俳優がイキイキと活躍するのだ。今回の演出はほぼ杉原邦生さんらしいが、彼は次作の『オグリ』のメイン演出を任されてる。楽しみだ。

楽しかった弥次喜多YJKTは今回でラストサマーを迎えた。切符は売り切れ。歌舞伎は戻りチケットがあるのだが瞬時に消える人気だ。もう観られないのは残念だけど次の御曹司が新たな納涼歌舞伎を開拓して欲しい。

弥次喜多はどんな終わりを迎えるのかと想っていたら想像通り最初のストーリーに収束させる。ハッピーエンドで心温まる終わり方。二人は客席を眺めながらの宙乗りで良い眺めと語り合いながら鳥屋へ消えていく。
客席からの眺めも二人の友情の深さを感じる良い景色。

弥次喜多は始まったばかり。初日はちょっととっちらかった場面や冗漫な場面も無くは無かったがこれはすぐに改善されるはず。次の観劇は前楽。それまでにもういちと観たいなぁ。
ブラッシュアップされた弥次喜多YJKTのラストを見届けたい。

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#團子 #染五郎 #納涼歌舞伎 #歌舞伎座
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